過ぎた時と友とのつながり、月の光の中に見えてくるさまざまな生のかたち。連作長編小説。
老いを感じながらも変らぬ恋への憧れ。今は心の歓びだけが欲しい。いくつかの人生が交わり満たされぬ何かを求めあう微妙に揺れる恋愛のかたち。
夫の癌との闘病時に回復した関係がいままたあやふやになっている五十代の夫婦のある種の喪失感を伴った日常を軸に描くそれぞれの惑い。忍び寄る老いを感じつつも、なお恋の妄執にとらわれつづける男や女たち。
時を超え甦る青春の日を彩る男たちとの情景。女の生の軌跡を功緻に描く自伝的連作長篇。
夫婦の情景と移りゆく女の生。平穏な暮しにひそむ女の迷いとあきらめ、みたされぬ生への淡い期待と焦燥感を、細緻に描く純文学作品集。
愛着と相剋、諍いと和解。夫の裏切りや妻のひそかな恋も、人生の点景にすぎないのだろうか?二組の夫婦のあり方をとおして、揺れ動く女の惑いと人生の哀歓を鮮やかに描いた長篇傑作。
娘も去り夫が急死したあと、独りで生きている中年女性に影をさす夫婦の情景。女の寂寥感と心の空白、みたされぬ生への渇望をあざやかに描く純文学短篇集。