著者 : 島尾ミホ
海嘯海嘯
ハンセン病の影が兆した時、少女はヤマトの青年と出逢った。南島の言葉、歌、自然を自在にとりいれ描く、美しく惨酷な海辺の生と死。日本文学史上稀有の小説がヤポネシアから甦る。『死の棘』のモデルとなった著者が遺した衝撃の未完長篇。
祭り裏祭り裏
歓喜、悲嘆、憎悪。時には生や死さえも溶解しのみつくす、灼熱の太陽、永遠の海。日々の暮しに遠い神話の世界がまざりあう物語の時間。禁忌と宥恕に包まれた、懐しい戒律の宇宙を、内から発せられる不思議な響きで語りあげた、美しくて残酷な南の島の物語。
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