著者 : 嶋田洋一
オクストーン人のハンザ・スペシャリスト、スタリオン・ダヴは、二百の太陽の星でエレメントの十戒のマシンであるペド転送機を見つけ、それを破壊しようとした。ところが、気がつくと十戒の“孵化基地”に転送されていた。基地の指揮官1=1=ヘルムがダヴの高い身体能力に目をつけ、新たなエレメントの素材にしようと考えたらしい。その過程でダヴは何度も苛酷な戦いを強いられることになり、しだいに消耗していくが!?世界最長のスペースオペラ。
別行動をしていたアトランとジェン・サリクはスタルセンの地下洞窟網でふたたび合流した。盲目の隠者という名の樹木生物の攻撃をかわしつつ、従者たちとともに地下中心部をめざして進んでいく。たどり着いた場所には、細胞活性装置に似た巨大な金色の卵があった。卵はアトランとサリクを“祝福された者”と呼んで歓迎の意をしめし、ふたりの助力をもとめてくる。そしてスタルセンの歴史に関する長い物語を語りはじめた!
アルマダ工兵によるプラズマ生物“新オルドバン”のローランドレへの輸送は着々と進んでいた。ところが、その途中で突然、輸送コンテナにとりつけられたグーン・ブロックが離脱し、新オルドバンはどこかに姿を消してしまう。これを銀河系船団のテラナーたちのせいだと考えたアルマダ工兵パルウォンドフは、ローランドレをめぐる最終決戦にのぞむべく、おそるべきパラノーマル精神エネルギー、ウェトネスを投入した…!?
ペリー・ローダンと無限アルマダが銀河イーストサイドの次に通過すべきポイントは、二百の太陽の星だ。ところが、そこにもエレメントの十戒による危機が迫っていた。ハンザ・スペシャリストやGAV¨OK要員はポスビの協力を得て対策を練るが、指揮エレメントのカッツェンカットがプラズマを操作したため、ポスビたちは有機生命体に憎悪をいだきはじめる。さらにカッツェンカットは中央プラズマの母星にも手を伸ばした!
人工惑星ゴルゲンゴルを襲った冷気の正体は、混沌の勢力に属する者がはなってきた武器、“エレメントの十戒”のひとつだった。コスモクラートのタウレクによって起爆されたゴルゲンゴルは、冷気を吸収し危機を回避したのち、巨大な炎の標識灯となって銀河系に向かっていった。最初の目的地はブルー族のハネ人が居住するプリイルト星系だ。炎が接近して通過すれば、大惨事を招きかねない。レジナルド・ブルは焦っていた!
出発から十億年以上、もはや故郷の存続も定かでないまま任務を続けるワームホール構築船と、直径2億kmの巨大宇宙生命体との皮肉な邂逅を描くヒューゴー賞受賞作「島」、かの有名な物語が驚愕の一人称で語り直される「遊星からの物体Xの回想」、意識を与えられた軍用ドローンの進化の果てをAIの視点から描く「天使」-星雲賞受賞『ブラインドサイト』著者の傑作ハードSF集。
タウレクは四次元性の影チュトンとふたたび融合し、コスモクラートとしての本来の任務を思いだした。さらに変節者ヴィシュナを改心させることにも成功。ロワ・ダントンやデメテルらとともに、ヴィールス・インペリウムの一部にされたミニ地球の住人たちを解放する準備をはじめる。ところが突然、ヴィールス・インペリウムに不具合が発生した。その原因はどうやらルナのインポトロニクス、ネーサンにあるらしいのだが…
ヴィシュナ第四の災いによってテラの植物相は完全な変態を遂げ、人類を攻撃・殺害する危険な植物クセノフローラが蔓延することになった。それが感情エンジニアのガルブレイス・デイトンと環境デザイナーのライ・ヌルゴワの活躍でようやく終息し、安堵したのもつかの間、四次元性の影チュトンがレジナルド・ブルに第五の災いについて予告する。これまでの四つよりさらに恐ろしい第五の災いの正体は“愛”だというのだが!?
マークスの原理主義者であるグレク336は、テラナーが精神世界にのめりこむことを阻止するのが自分の使命と思いこんでいる。マークス種族を分裂させる原因となった“非物質化・精神化”のすべてを憎んでいるためだ。そこでテラ政府はグレク336に対処するには影マークスへの進化のきっかけを探る必要があると考え、マークスが556年前に住んでいた使節惑星マーコラにガルブレイス・デイトンひきいる調査隊を送った!
すっかり新しい広告のかたちのひとつとして定着した“爆発”-ロンドンにあらわれた新しい破壊芸術ーを描く表題作。ある夜、娘と連れだってひっそりと宿を出た男が特別警戒地域コヴハイズであるものを待ち望む「コヴハイズ」。カードゲームに興じる勝負師たちのまえに突然現れた、ありえざるものをめぐる奇妙な物語「“蜂”の皇太后」。とある昼下がり、街で開催された豚の解体ショーで、豚の頭をかぶせられた男の身に降りかかった顛末を描く「祝祭のあと」…。英国SF界のトップランナーたるミエヴィルが贈る、ダークでシュールな物語28篇を収録した短篇集。
異人キウープは、ローダンの支援をうけて、惑星ロクヴォルトでヴィールス・インペリウムを再建する実験をつづけていた。ロクヴォルトにはサルガ・エーケシュひきいる科学調査団も駐在していたのだが、独立独歩のキウープはだれにも手伝わせようとしないので、ただ見守っているしかなかった。だが、サルガを突然訪ねてきたキウープが、惑星の周回軌道に行く必要があり、その支援のため宇宙船四隻が必要だと要求してきた!
ペリー・ローダンの乗る“ダン・ピコット”は、ポルレイターのシュプールを探すため水素惑星EMシェンや火山惑星ヴァルカンでの冒険を終えたあとも球状星団M-3内にとどまっていた。そんなとき、幹部乗員たちが次々と体調の異変を訴えはじめる。アラスカ・シェーデレーアは目眩をおぼえ、グッキーは胃痙攣に苦しみ、ジェン・サリクは集中力の低下を感じていた。その原因は細胞活性装置の不具合によるものらしかった!
新地球3から67ワープ年離れたボルネオ1に一人の女性科学者が訪れた。彼女の名はジェーン・ハワードーこの惑星で消息を絶った父親を捜しにきたのだ。旧地球の赤道直下地帯によく似たこの密林惑星に生息する特異な生物と、古代プレアデス文明の播種船との関連を調査中に、ハワード教授は突然連絡を断ったのだ。惑星資源開発企業の総監督者ラジャ・シンの協力を得て、彼女は怖るべき生物が棲む密林へと踏みこむが…!?読みだしたら止まらない異世界冒険SF。
“ソル”乗員のホンス・プリス=フェルマイデンとセシントラ・ワルドンは、テルムの女帝とフェイヤーダル人との連絡に使われるコンタクト・センターをめざしていた。権力闘争にあけくれて、テルムの女帝にとりついでくれようともしない規律創造者のサトゲノスとレザルスローンには内緒で、コンタクト・センターに侵入しようというのだ。だが、“ソル”で生まれ育った者には想像もつかない困難がふたりを待ちうけていた…。
地球への帰還をめざす“ソル”はメールストロームまでの行程の半分を踏破し、惑星ラスターズトップIIIに着陸した。ここで、環境調査と食料調達をすべく、探検隊が派遣された。そのなかの三人、ペルム・メルヴュー博士とジャック・ジャコとエイクス・バトカは、思いがけぬ事件に遭遇する。バトカは、巨大な牛に似た動物に殺され、その状況を調べようとしたジャコは、未知の力に体内の水分すべてを奪われてしまったのだ…。
一週間以内に解毒剤を打たないと確実に死亡する毒物を、狂気の生物学者シャマノヴォに注射された三人の男たちは、ホヴァークラフトに乗り、パラトカ制御ステーションをめざしていた。地球でわずかに生き残った三人、カウクとティングマーとブラフは、パラトカに到着したら、解毒剤をあたえるというシャマノヴォの約束を信じるしかなかったのだ。三人の唯一の希望は、危機にさいして逃げだしたK=2ロボットだけだった。
公会議を崩壊させるために戦略家ケロスカーが立案した作戦ーそれには、ウルトラ戦艦が必要不可欠だった。だが、戦艦の提供をアトランにこばまれてしまったローダンは、新アインシュタイン帝国の艦隊基地にある戦艦を強引に奪おうと考え、銀河の各方面に掠奪艦隊を派遣する。だが、アトランはウルトラ戦艦をすでにどこかに退避させており、掠奪することはかなわなかった。やむなくローダンはポスビに協力を求めるが…。
ようやく故郷銀河への帰還をはたしたペリー・ローダンに、ポスビ研究者ガルトは驚くべき提案をした。ラール人と超重族による圧政から銀河系の人類を救ってくれる太陽の使者、ヴラトがいずれ到来することを信じるヴラト信仰が興隆している。ガルトは、そうした惑星のひとつデンモルク2にローダンがヴラトとして降りたてば、ラール人への反攻の第一歩となるというのだ。そこで、ローダンたちはデンモルク2をめざすが…。
ケロスカーの計算者ドブラクは、ベラグスコルスを“ソル”で本格的に稼働させようとしていた。この次元エンジンを本格的に稼働させられれば、ダッカル次元を自由に航行できるようになり、ローダンたちを追跡するツグマーコン艦隊を振り切って逃げられるにちがいない。だが、ベラグスコルスの実験中、異常事態が起きた。“ソル”とともに航行している、拿捕したツグマーコン艦“モルゲン”が、突然溶解しはじめたのだ。
ミステリ、SF、ホラー、現代文学のジャンルを超えて、「すこし不思議な物語」の名作を集めたシリーズ“奇想コレクション”刊行開始!第1回配本は、『ハイペリオン』でその人気を不動にした、まさにジャンルを超えて最高の作品を生みだしつづける巨匠ダン・シモンズ!ローカス賞受賞の表題作をはじめ、死んだ母がぼくの家に帰ってきた…デビュー作「黄泉の川が逆流する」、かつての教え子ケリーを殺すため異世界を旅する元教師の孤独な追跡劇「ケリー・ダールを探して」、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞受賞の傑作「最後のクラス写真」、本邦初紹介の「ベトナムランド優待券」ほか、全7篇を収録。