著者 : 嶋田洋一
オクストーン人のハンザ・スペシャリスト、スタリオン・ダヴは、二百の太陽の星でエレメントの十戒のマシンであるペド転送機を見つけ、それを破壊しようとした。ところが、気がつくと十戒の“孵化基地”に転送されていた。基地の指揮官1=1=ヘルムがダヴの高い身体能力に目をつけ、新たなエレメントの素材にしようと考えたらしい。その過程でダヴは何度も苛酷な戦いを強いられることになり、しだいに消耗していくが!?世界最長のスペースオペラ。
別行動をしていたアトランとジェン・サリクはスタルセンの地下洞窟網でふたたび合流した。盲目の隠者という名の樹木生物の攻撃をかわしつつ、従者たちとともに地下中心部をめざして進んでいく。たどり着いた場所には、細胞活性装置に似た巨大な金色の卵があった。卵はアトランとサリクを“祝福された者”と呼んで歓迎の意をしめし、ふたりの助力をもとめてくる。そしてスタルセンの歴史に関する長い物語を語りはじめた!
アルマダ工兵によるプラズマ生物“新オルドバン”のローランドレへの輸送は着々と進んでいた。ところが、その途中で突然、輸送コンテナにとりつけられたグーン・ブロックが離脱し、新オルドバンはどこかに姿を消してしまう。これを銀河系船団のテラナーたちのせいだと考えたアルマダ工兵パルウォンドフは、ローランドレをめぐる最終決戦にのぞむべく、おそるべきパラノーマル精神エネルギー、ウェトネスを投入した…!?
恒星を巡る、想像を絶する生態の生命体との邂逅を描くヒューゴー賞受賞中編「島」、シャーリイ・ジャクスン賞受賞の驚愕の一人称短編「遊星からの物体Xの回想」、任務遂行のため実験的に意識を与えられた無人軍用ドローンの進化の極限を描く「天使」など、星雲賞受賞作家の真髄を示す傑作ハードSF11編を厳選した、日本オリジナル短編集。
タウレクは四次元性の影チュトンとふたたび融合し、コスモクラートとしての本来の任務を思いだした。さらに変節者ヴィシュナを改心させることにも成功。ロワ・ダントンやデメテルらとともに、ヴィールス・インペリウムの一部にされたミニ地球の住人たちを解放する準備をはじめる。ところが突然、ヴィールス・インペリウムに不具合が発生した。その原因はどうやらルナのインポトロニクス、ネーサンにあるらしいのだが…
マークスの原理主義者であるグレク336は、テラナーが精神世界にのめりこむことを阻止するのが自分の使命と思いこんでいる。マークス種族を分裂させる原因となった“非物質化・精神化”のすべてを憎んでいるためだ。そこでテラ政府はグレク336に対処するには影マークスへの進化のきっかけを探る必要があると考え、マークスが556年前に住んでいた使節惑星マーコラにガルブレイス・デイトンひきいる調査隊を送った!
豚の頭をかぶる男、病気の患者を演じる女……。英国SF界のトップランナー、チャイナ・ミエヴィルが、人間のもつシュールで残酷な面を鋭く描き出し心に爪痕をのこす28の物語を収録した短篇集。
異人キウープは、ローダンの支援をうけて、惑星ロクヴォルトでヴィールス・インペリウムを再建する実験をつづけていた。ロクヴォルトにはサルガ・エーケシュひきいる科学調査団も駐在していたのだが、独立独歩のキウープはだれにも手伝わせようとしないので、ただ見守っているしかなかった。だが、サルガを突然訪ねてきたキウープが、惑星の周回軌道に行く必要があり、その支援のため宇宙船四隻が必要だと要求してきた!
新地球3から67ワープ年離れたボルネオ1に一人の女性科学者が訪れた。彼女の名はジェーン・ハワードーこの惑星で消息を絶った父親を捜しにきたのだ。旧地球の赤道直下地帯によく似たこの密林惑星に生息する特異な生物と、古代プレアデス文明の播種船との関連を調査中に、ハワード教授は突然連絡を断ったのだ。惑星資源開発企業の総監督者ラジャ・シンの協力を得て、彼女は怖るべき生物が棲む密林へと踏みこむが…!?読みだしたら止まらない異世界冒険SF。
地球への帰還をめざす“ソル”はメールストロームまでの行程の半分を踏破し、惑星ラスターズトップIIIに着陸した。ここで、環境調査と食料調達をすべく、探検隊が派遣された。そのなかの三人、ペルム・メルヴュー博士とジャック・ジャコとエイクス・バトカは、思いがけぬ事件に遭遇する。バトカは、巨大な牛に似た動物に殺され、その状況を調べようとしたジャコは、未知の力に体内の水分すべてを奪われてしまったのだ…。
一週間以内に解毒剤を打たないと確実に死亡する毒物を、狂気の生物学者シャマノヴォに注射された三人の男たちは、ホヴァークラフトに乗り、パラトカ制御ステーションをめざしていた。地球でわずかに生き残った三人、カウクとティングマーとブラフは、パラトカに到着したら、解毒剤をあたえるというシャマノヴォの約束を信じるしかなかったのだ。三人の唯一の希望は、危機にさいして逃げだしたK=2ロボットだけだった。
公会議を崩壊させるために戦略家ケロスカーが立案した作戦ーそれには、ウルトラ戦艦が必要不可欠だった。だが、戦艦の提供をアトランにこばまれてしまったローダンは、新アインシュタイン帝国の艦隊基地にある戦艦を強引に奪おうと考え、銀河の各方面に掠奪艦隊を派遣する。だが、アトランはウルトラ戦艦をすでにどこかに退避させており、掠奪することはかなわなかった。やむなくローダンはポスビに協力を求めるが…。
ようやく故郷銀河への帰還をはたしたペリー・ローダンに、ポスビ研究者ガルトは驚くべき提案をした。ラール人と超重族による圧政から銀河系の人類を救ってくれる太陽の使者、ヴラトがいずれ到来することを信じるヴラト信仰が興隆している。ガルトは、そうした惑星のひとつデンモルク2にローダンがヴラトとして降りたてば、ラール人への反攻の第一歩となるというのだ。そこで、ローダンたちはデンモルク2をめざすが…。