著者 : 川副智子
フラニーは、ニューヨークの大学で創作講座を教える講師。近所では喉を切り四肢を解体する猟奇的な女性連続殺人が起こっていた。聞きこみにきたマロイ刑事の話から、先週バーで偶然見かけた男が殺人犯らしいとわかる。だが、見たのは男の手首にあったスペードの刺青だけ。しかも、マロイの手首にも同じ刺青が!マロイが犯人かもしれないと思いながらも、フラニーは彼に惹かれていく…話題のエロティック・サスペンス。
ハリー・コーベットは、マンハッタン医療センターに勤める医師。翌日、脳動脈瘤の手術を受ける予定の妻エヴィの見舞いにいき、妻から頼まれた買物をしに外出して戻ってくると、妻が危篤状態におちいっていた。手当のかいもなく妻は死亡する。そのとき同僚の心臓専門医シドニスが、病室から最後に出てきたハリーがエヴィを殺したのだと騒ぎだす。調べてみるとエヴィの点滴に、脳動脈瘤に致命的な昇圧剤がもられていた…。
ハリーの妻エヴィと医師シドニスはずっと浮気をしていたのだ。別れ話をもちだされたハリーが妻と別れたくなくて、妻を殺したのだとシドニスは主張する。妻が浮気をしていた事実さえ知らなかったにもかかわらず、ハリーは第一容疑者にされてしまった。真犯人を探しだそうと独自の調査を開始したハリーはやがて、病院内で暗躍している恐るべき組織の陰謀の渦中に…巨匠ロビン・クックにつづく、ベストセラー作家の話題作。
あなたの力をぜひとも貸していただきたいの-セント・ポールの私立探偵ホランド・テイラーは、美貌の州知事候補C.C.モンロー下院議員から驚くべき秘密を打ち明けられた。かつて遊び半分で撮影したポルノ・ビデオをネタに、元恋人が一万ドルを要求してきているという。知事選も終盤の今、このスキャンダルが暴露されれば彼女にとって致命的な打撃になる。テイラーはビデオを取り戻すべく元恋人のもとを訪ねるが、男はすでに何者かの手で射殺されていた。はたしてモンローを陥れようとする政敵の仕業なのか?事件の背後関係を探り始めたテイラーは、やがてモンローの身辺で不可解な死が相次いでいることを知る…。スポーツをこよなく愛し、コンピューターを自在に操る探偵テイラーが政界を覆う黒い霧に挑む。ハードボイルド新時代の到来を予感させる、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞受賞作。