著者 : 新庄哲夫
十二の秘密指令十二の秘密指令
英国情報機関内にどうやら「もぐら=二重スパイ」がいるらしい。情報工作本部長サミュエル・ベルは、自らの部下の内偵という屈辱的作業を強いられ、組織内での孤独感を深めてゆく。窮余の一策としてベルは部下の信頼度を試す「秘密指令」を作成。指令の遂行過程に組み込んだ巧妙なプログラムは、見事スパイを突き止めたかに思えたが…。連作短編に挑んだフリーマントルの異色作。
第五の日に帰って行った男第五の日に帰って行った男
自分の部下がCIAに駆け込むという致命的失態を演じたKGB第一管理本部長は、亡命者の信頼性を失墜させる起死回生の策として、自ら発案した偽装亡命者となってアメリカに赴いたー。国を裏切り、おのれも裏切られていくスパイたちの、孤独と悲哀に彩られた生と死のドラマ。表題作はじめ、モスクワ、ワシントン、東京、中東を舞台に手練の筆で描いた著者初の短編5作を収録。
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