著者 : 新野哲也
どこかに神様がいると思っていたどこかに神様がいると思っていた
生きていれば何だって起きる。無残な事実も美しい奇跡も…。最後の仕手戦に賭ける相場師、妻を失った男、拳銃の元売人、柔道界から永久追放された男、拝み屋、流れ者、そして“出合い頭の人生”と呟く平凡な居酒屋の女。恋愛も、涙も、ミステリーもない。かわりに、心を強く揺さぶる10の孤独と人生が詰まっている。ざらざらした修羅場を生きてきた男の、大人のための短篇集。
平賀源内殺人事件平賀源内殺人事件
雲井教宗主、雲井燕子が祈祷場で悶絶死していた。死因は破傷風だった。伝来の“三十三観音絵巻”が盗まれ“平賀源内”の4文字が記された野球の観戦券が残されていた。謎の事件に思いあぐねた常滑刑事は、犯罪心理学者、雲取平吾を訪ねた。事件の鍵は秩父にあると睨んだ平吾の推理は、源内の野望と死、そして江戸蘭学へ思わぬ光を照射した。
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