著者 : 旦紀子
アメリカの大富豪令嬢マデレンは、英国貴族と結婚させたいという母の希望で、ロンドンの社交界にいる。大学を卒業したばかりで、いつか本を執筆したいという夢を持つが、母親にはわかってもらえずにいた。そんなある日、マデレンはハンサムで高潔で、おまけに公爵家の跡取りという、最高の相手から求婚される。だがなぜか心を決めきれず、幸せな結婚をした姉に相談しようと、母に内緒でコーンウォールを訪れることに。ところが駅にいるはずの迎えがなく、マデレンは偶然出逢った侯爵家の跡取りチャールズの馬車で、姉のところへ送ってもらうが、道が崩れて彼の屋敷に滞在することになってしまう。チャールズには過去に醜聞があり、生まれた時からの許嫁までいた。何もかもありえない相手。なのに、彼の意外な優しさや、侯爵家にふさわしくないと禁止された趣味の機械工作や発明で、領民を事故から救いたいという夢を知り、マデレンは心惹かれてしまう。そしてチャールズもまた、マデレンに心奪われて…。惹かれ合うふたりの運命はー?大好評『伯爵家の家庭教師は逃げだした令嬢』シリーズ!
貴族嫌いのアリスは、今まで求婚をうまくかわしてきたが、バリントン公爵の息子ニックとの結婚は避けられなかった。父が賭博の戦利品として娘の結婚を取り付けてきたからだ。サンスクリット語をたしなむアリスは、インドへ行ける機会や、ライフワークの『カーマスートラ』の翻訳に助けを得られるかもと望みを抱き、しぶしぶこの契約結婚を受け入れる。一方のニックにも思惑があってー!?話題のレノーラ・ベル、待望の最新作!
意に染まないが、ドロシアには公爵のダルトンに近づかねばならない理由があった。一方の公爵は、裏の顔を持つ身。彼女とワルツを踊って、世間の目を欺こうと一計を案じる。案の上、二人は注目を集めるが、醜聞が立ち、彼女にとってはさながら生き地獄だった。互いのため、二人はひとつ馬車でアイルランドへと旅立つがー厳しいしつけと家族の期待の下に育った彼女が、自由を知って変わっていく姿も胸熱!人気シリーズ第2弾。
25歳になっても馬にしか興味がない令嬢アレクサンドラ。そんな娘に業を煮やした男爵はある日一計を案じた。亡き親友の息子とアレクサンドラが15年前から婚約していたことにして、花嫁を迎えに来るようにという偽りの手紙を先方に送ったのだ。対面の当日に突然婚約者がいると父に聞かされアレクサンドラは反発するが、現れた伯爵ワシーリーを前にしてさらに驚く。きらめく金髪、透けるような肌、蜂蜜色の瞳ー金色に輝く、まさに絶世の美男子だ。だが一方の伯爵は貧相なアレクサンドラを見て、その麗しい目に嫌悪の色を浮かべた。
一度だけ関係を持った男性に裏切られただけでなく、家族からも娼婦と罵られ、二度と愛を信じないと心に誓ったフィリッパ。一方のアンソニーは自分が公爵の庶子であるのを知り、華やかな社交界に背を向けつつあった。舞踊会で出会い、フィリッパの閉ざされた心の奥に眠る情熱を感じとったアンソニーは現実から逃避するように快楽的な関係に溺れ、フィリッパもそれまで知らなかった悦びを覚えていく。永遠に続くかに思われためくるめく関係。だがある日アンソニーはフィリッパを愛していることに気づきー
19世紀イタリア。アメリカ人億万長者のひとり娘マーガレットは、父親の財産目当てで言い寄ってくる求婚者をことごとく断っていた。愛のある結婚を願うマーガレットは、ローマ郊外の別荘に滞在中、アシュトン伯爵トレヴァーと出逢う。「一緒に冒険をしよう」とお忍びで夜のカーニバルに誘い出し、突然マーガレットの唇を奪うトレヴァー。危険な男性と知りながら、つぎつぎと新しい世界を見せてくれるトレヴァーに、彼女はときめきを抑えきれなかった。ところがある日、マーガレットは盗賊に誘拐されてしまう。ひとり暗闇でふるえていた彼女を助けに現れたのは、トレヴァーだった。無事に救出され、ナポリの別荘へと向かう道中も、さまざまな危機から守ってくれる彼に心惹かれるばかりのマーガレット。しかし、トレヴァーの真意は…?RITA賞受賞のベストセラー作家による幻の初期作品、ついに登場!
20世紀初頭のアメリカ。生まれ育った地から逃れるように、牧場主のベンを頼ってテキサスにやってきたローレンは、ベンが急逝したことを知らされる。戸惑うローレンにベンの妻オリヴィアはある計画を申し出る。それは、ベンの息子ジャレドとの期間限定の結婚だった。激しく反目しあう二人をテキサスの雄大な自然が包み込むが、やがて二人の運命は残酷な現実の渦に巻き込まれていく…。壮大な愛の物語。