著者 : 月岡小穂
ヒンバ族の少女ビンティは、父親譲りの調和師としての能力と、母親譲りの数学的才能を見いだされ、銀河系随一の名門大学、ウウムザ大学の入学資格を得た。だが、ミリ12と呼ばれる巨大なエビのような生体宇宙船に乗り、惑星ウウムザをめざすその旅の途中で、信じられないような事件が勃発した。地球のクーシュ族と敵対関係にある異星種族メデュースによって宇宙船が急襲され、ビンティとパイロット以外の全乗員が惨殺されてしまったのだ!…敵対関係にある種族との接触と抗争を、調和師の能力を用いて解決してゆく少女の胸躍る冒険。ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞の連作中篇集。
未来からやってきたAIクロノスの情報により、オオカミ型異星種族ソーガの猛攻をかろうじてしのぎ、シャイローは地球防衛に成功した。だが、被害も甚大だった!副司令官のアイスマンをはじめ、多数のAIを失ったのだ。しかも敵は、次々に大艦隊を送りこんでくる。事態を憂慮したワルキューレは、敵を殱滅するため、AIたちを乗せた巨大なタイムマシン専用艦の建造を開始するが…壮大なスケールの戦争SF、堂々完結!
“ディファイアント”とAI戦闘艦部隊が敵艦隊と交戦中に、敵がアバロン星系を襲撃する予知幻覚を見たシャイローは、ただちにアバロン星系へと向かう。だが、シャイローが見た予知幻覚とまったく同じものを、同時刻にAI戦闘艇も受信していた。このことから、このメッセージは未来からの通信であり、人類殲滅をもくろむ異星人との戦いは宇宙空間だけでなく、時間流のなかでも同時進行で行なわれていることが判明するが…
消息不明の僚艦の捜索に向かった探査艦小隊は、星系内で損傷した僚艦を発見する。ただちに救助に向かうが、潜伏していた正体不明の異星人航宙艦からの猛攻を受ける。探査艦344のシャイロー艦長の活躍により、小隊のうち5隻はからくも脱出に成功するが、これが果てしなく続く時空大戦の端緒になろうとは誰一人予想したものはいなかった…謎の異星種族対人類の時空を超えた壮絶な死闘を描く戦争SF4部作、堂々開幕!
スミス准将が指揮する老朽航宙母艦“アーク・ロイヤル”が拿捕した異星艦の研究により、新たな重力トラムラインを使った新航法が開発された。攻撃は最大の防御と考えた地球連合政府は、ネルソン作戦を発令、少将へと昇進したサー・セオドア・スミスを司令官とする多国籍艦隊を敵のコロニー惑星である異星1へと派遣する。だが、その行く手には強大な敵艦隊が待ち受けていた…齢70の老提督の活躍を描く戦争SF第2弾!
“彷徨える艦隊”の時代から時をさかのぼること数世紀…アルファル星系艦隊の退役士官ロバート・ギアリーは、新コロニー設立をめざす四千人の移民団に加わった。だが到着早々、近隣のスカザ星系の戦闘艇が現われ、この星系はスカザ星系の保護下にあると宣言し、保護料を要求する。たった20名の防衛部隊の隊長に任命されたギアリーは、救命服と殺傷力のない麻痺銃だけを武器に戦闘艇に立ち向かうが!?新シリーズ堂々開幕!
今ではほぼ現役を退き、問題を起こした士官の配属先になっていたイギリス航空軍初の戦闘航空母艦“アーク・ロイヤル”に緊急出撃命令がくだった。辺境星域の植民惑星が謎の異星人戦闘艦の攻撃を受け、壊滅したというのだ。迎撃に向かった最新鋭の戦闘艦艦隊も、恐るべき敵の火力により殲滅された。「サー」の称号を持つ70歳の老艦長は、持ち前の知略を駆使し、建造後70年の老朽艦と共に強大な異星人艦隊に敢然と立ち向かう!
地球がナメクジ型異星人に攻撃されてから30年、ヒブル大佐率いる科学者チームは、ついに敵を殱滅する新型爆弾を開発する!だが、肝心の敵の母星の位置がどうしてもわからない。惑星バイクセルが異星人に再占領されたとの情報を得たワンダー中将は、ヒブル大佐とともに惑星バイクセルに急行する。異星人兵士をあやつる脳の役目を果たす生命体を生け捕りにして、その本拠地をつきとめるために…壮大な戦争SF堂々完結!
惑星ブレンでの壮絶なる戦いの後、恒星間航法を開発した地球は、ブレンのほかにも人類が暮らす12の惑星を発見していた。遙かな昔にナメクジ型異星人によって拉致された人々は、希少金属発掘のためにそれらの惑星に強制移住させられたのだ。ワンダー少将は、時に大使として、また時に軍事顧問としてそれらの惑星を訪れ、人類連盟を発足させると共に、強大な異星人艦隊に対抗するための秘密基地を建設すべく奮闘するが…。
米国軍事顧問派遣部隊のジェイソン・ワンダー少将は、コッブ中将からの命令を受け、オード曹長とともに月軌道上の宇宙ステーション“ニュー・ムーン”へと向かった。そこにはジェイソンが捕獲した異星人の宇宙艇があり、“奇人館リング”と呼ばれる施設で研究がすすめられていたのだ。ハワード大佐の指揮のもと、初めての駆動テストに立ち会うが、異星艇が突然暴走、瞬時に太陽系を離れると、遙か銀河の果てに向かった!
未踏宙域の探査を終えたアライアンス艦隊は、ミッドウェイ星系へと戻ってきた。ベア=カウ族の超巨大戦艦の拿捕に成功し、ダンサー族と友好関係を結ぶなど成果は大きい。だがベア=カウ族との戦闘により、艦隊は満身創痍。しかも戻り着いたミッドウェイ星系では、独立を宣言した新政府とシンディック小艦隊がにらみあい、一触即発の状況にあった。まだまだアライアンス宙域への道は遠い。はたして無事に帰り着けるのか?戦争SFの最高峰、待望の第2部最新刊。
西暦2040年、木星の衛星ガニメデに前進基地を築いた異星人からの攻撃を受け、人類は滅亡の危機に瀕していた。この危機を回避すべく、ガニメデ派遣軍が結成された。その中核は、敵の無差別攻撃により両親を失った一万人の兵士たち。彼らは強大な敵に敢然と立ち向かう!そのリアルな戦闘描写と戦争哲学で、アフガニスタン派遣米国軍兵士のあいだでボロボロになるまでまわし読みされ、大評判となった21世紀版『宇宙の戦士』!
ギアリーひきいるアライアンス艦隊が未踏星域へ旅立ってのち、ミッドウェイ星系では、圧政をしいるシンディック体制を打破すべく、二人の司令官が立ちあがった。防衛を統括する女性司令官のイケニは、星系内に駐屯する機動艦隊から指揮権を奪い、陸上軍司令官のドレイコンは、暴虐行為を繰り返す内政保安局を武力制圧する計画だった。だが二人の行く手には、裏切り、密告、反逆などによるさまざまな障害が待ち受けていた。
「謎の種族」の正体を解明すべく、未踏星域に侵入したアライアンス艦隊は、テディベアに似た姿の凶暴な種族と遭遇した。激闘の末ジャンプ点へ逃れたが、出た先は白色矮星の星系で、そこにも別の異星人がいた。整然とした編隊を組み、姿はクモとオオカミを合わせたような種族だ。ギアリーはこの種族と友好関係を築こうとするが、超弩級戦艦を含む凶暴な異星人の艦隊が追撃してきた…果たして艦隊は、無事故郷に帰れるのか?-。
戦闘準備を整えたギアリー大佐ひきいるアライアンス艦隊は、ふたたびラコタ星系に突入した。ギアリーの思惑どおり、敵は戦闘能力を保持する全艦船を追撃艦隊につぎこんだため、そこに残っていたのはスターゲートを警備する小艦隊だけで、あとはおびただしい損傷艦とそれを修理する民間船だけであった。敵損傷艦の撃破、味方捕虜の救出、補給物資の強奪など、ギアリーの立案した作戦はことごとく成功するかに思えたが…。
予想外の針路をとることでシンディック軍司令部を翻弄することに成功したアライアンス艦隊。バルター星系では、ギアリーの用兵によりあまりにも自軍の損害が少ないことに混乱した自動兵站システムの誤作動で原料の不足という思わぬ事態に陥るが、補給物資の強奪にも無事成功。次々に転移する星系で敵艦隊を撃破し、まさに順風満帆に思われた。だがその行く手には、艦隊を壊滅の危機に陥れる怖るべき罠が待ち受けていた。
命運を賭けた決戦に大敗し、満身創痍となった艦隊を敵本拠星系から無事に脱出させたギアリー大佐。次々と策を用いて敵の裏をかきながら故郷をめざす途中、シュトラー星系で捕虜収容所を発見、救出に成功した!だが、その捕虜のなかには、ギアリー同様“伝説の英雄”と讃えられるファルコ大佐がいた。野心家の彼は艦長たちを扇動し、39隻の艦をひきいて艦隊を離脱、一路故郷の宙域をめざすが、そこには怖るべき敵の罠がー。
救命ポッドの冷凍睡眠から目覚めたギアリー大佐は愕然とした。なんと救出されるまでに百年がたっていたのだ。しかも、わが身を犠牲にして味方を脱出させた軍神にまつりあげられている始末。そんな彼に与えられた任務は、敵の本拠星系に攻めこんだものの大敗し、満身創痍となった艦隊を、司令長官として無事に故郷へと連れ戻すことだった!周囲を埋め尽くす強大な敵艦隊を前に、はたして彼がとった驚くべき奇策とは…。