小説むすび | 著者 : 朽木祥

著者 : 朽木祥

海に向かう足あと(1)海に向かう足あと(1)

出版社

KADOKAWA

発売日

2017年2月2日 発売

村雲達6人のクルーメンバーは、そう裕福でない日々の中で捻出した費用で、念願の新艇を手に入れる。早速、三日月島をスタートに開催される外洋ヨットレースへの参加を揚々と決める。小笠原諸島近くのその島には申し分ないサービスを提供するホテルがあり、ヨット乗りには夢のような島だった。盛り上がる「大きな少年」たちを、時に辛辣な言葉をかけながらも温かく見守る家族や恋人たち。唯一の懸念は、きな臭い世情不安だけだった。メンバーの一人である諸橋は物理学を専門とし、政府のあるプロジェクトに加わっていたのだ。独身を通してきた村雲は、お礼セーリングに美しい女性輝喜を互いの愛犬二匹とともに連れてきた。若くてフリーターの洋平はシングルマザーとの交際を真剣に考え、ベテランの相原は自分の体力と人生の限界を感じていて、メンバーそれぞれがそれぞれの思いとともにレースに向かおうとしていた。準備のために三日月島に先入りしていたメンバー、しかし合流するはずの諸橋や家族たちが当日になっても到着しない。本人たちの携帯も通じない。やがて一切の通信も凍ってしまい……。世界で何が起きているのか? --切ない、心に迫る、ディストピア小説。 プロローグ  一 1 月天号のころ        2 白い貴婦人、現る     3  三日月の島    4 風に気づくとき    ブレンダン・コーから村雲佑へのメール 二 1 それぞれの風 2 ソラとリク 3 お礼セーリング 4 不穏な風 メイヤー副支配人から神谷宗吉へのメール 三 1 支配人とシェフ 2 回航前       3 壮行会 4 星と釣りの海 村雲から輝喜へのメール  四       1 楽園 2 もう一つの青い空    3 やってこない人々 4 岸辺 5 前夜 エピローグ

オン・ザ・ラインオン・ザ・ライン

著者

朽木祥

出版社

小学館

発売日

2015年7月7日 発売

テニス少年の底抜けに明るく切ない青春物語 ウルトラ体育会系だけれども活字中毒でもある文学少年、侃(カン)は、高校に入り、仲良くなった友だちに誘われて、テニス部に入ることになった。初めて手にするラケットだったが、あっという間にテニスの虜になり、仲間と一緒に熱中した。テニス三昧の明るく脳天気な高校生活がいつでも続くように思えたが……、ある日、取り返しのつかない事故が起きる。 少年たちは、自己を見つめ、自分の生き方を模索し始める。 「恐ろしいほどの感動が、俺を圧倒した。若く溌剌とした魂の輝きがもし目に見えるとすれば、朝の光の中できっと俺はそれを見たのだ。 瞬くように過ぎ去るからこそ、二度と戻れないからこそ、このきらめくような瞬間はかけがえのない一瞬だった。」(本文から) 少年たちのあつい友情と避けがたい人生の悲しみ。切ないほどにきらめく少年たちの日々の物語。 【編集担当からのおすすめ情報】 朽木祥さん初の青春小説。2011年に単行本として刊行された同名の作品の待望の文庫化です。2012年青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にもなりました。朽木祥さんは、『かはたれ』でデビューし、児童文学界に新風を巻き起こしたました。その後、児童文芸新人賞、日本児童文学者協会新人賞、日本児童文芸家協会賞、産経児童出版文化賞大賞、福田清人賞、日本児童文学者協会賞を受賞など、数々の児童文学賞を受賞しています。本作品では、少年たちの学園生活を生き生きと描き出しながら、それだけでは終わらない感動を読者に与えてくれる、奥深いYA文学です。 オン・ザ・ライン 目次 第1部 1 一瞬で恋に落ちるということ 2 人道主義のヒューイット 3 サユリ組とドリル 4 テニス・テニス・テニス 5 残された詩と音楽と 6 詩を読むように絵を読む少女 7 朝の光 8 脱ぎキャラたちとの夏 9 “我が身の不幸を嘆く”合宿 10 絵本 11 秋の瞳 12 花火の秋、闇鍋のクリスマス *あの一球 第二部 1 消息 2 大人の事情 3 子どもの事情 4 のど飴の缶 5 待ちびと 6 “人の仕事” 7 弱者の媚薬 8 リトリーヴァー的戦い方 * 銀杏並木

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