著者 : 杉本苑子
伯爵夫人の肖像伯爵夫人の肖像
男と女が鉄道に飛びこんだ。心中かーー新聞記者の広瀬為次郎は特ダネのにおいを嗅ぎつけ現場に向かった。由緒正しき芳村伯爵家の若夫人とお抱え運転手の情死行に新聞のスクープ合戦は過熱。一方、広瀬は取材を重ねるうちに華やかに見える伯爵家の実情と華族社会の頽廃を目の当たりにする……。大正時代、実際に起こったスキャンダルをもとに、運命に翻弄された悲恋の行方を描いた名作。(解説:澤田瞳子)
悲華水滸伝(下巻)悲華水滸伝(下巻)
理想を実現するために生きようと意を決し、短い生涯を力一杯闘いぬいた百八星は、死によって何を得たのか?何を思いつつ死んでいったのか?一気に読まずにいられない、大反響に沸く杉本水滸伝。
秋蘭という女秋蘭という女
学問の家の神童若江薫子は、紅白粉には見向きもしない学者に育ち、攘夷派の浪士たちと悲憤慷慨、新政府に建白書攻勢をかける。時代に逆行する情熱家は危険人物として幽閉され、晩年は失意のうちに放浪したが、その醜貌の下には、女ほんらいの、暖い心が隠されていた。幕末の女志士を描く傑作他8編を収録。
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