著者 : 柴村仁
仲間のピンチに、能力を覚醒し、解放してしまったイリ。 同時に、自身が生まれた理由、蓋をしていた過去、逃れられない宿命、全てを思い出す。 イリは、自らアドハム率いるE-01軍に拘束される。 キドウは、彼女を助けるための手がかりとして、一つのメモリーチップを発見。 そこには、イリを託しだ男グリフィスの過去の過ちと真実を告白した映像があった。 彼は、悲痛に叫ぶ。 「どうか頼む。俺たちの娘を助けてくれ……!」 キドウは全てを受け止め、一人虫籠と化したE-07へ。 カバーと口絵は、原作の漫画家・橋本花鳥氏の描き下ろし。 第十二章 第十三章 第十四章 第十五章 第十六章 第十七章 第十八章 第十九章 最終章 最後に君に
人が巨大な虫になってしまう奇病[カガステル]が発症。 人としての理性を失い、人を襲い続けるカガステル。 その“駆除”を認めたのは、人口の三分の一が 食い殺された後だった。 カガステルの駆除屋の少年キドウは、 “虫籠”と呼ばれる場所で死にかけていた男に、 娘イリを母親の元へと連れて行ってくれと託される。 父の死を嘆き悲しみ、その場を離れようとしないイリにキドウは言い放った。 「生きる気がないならここで死ね」 剣として生きる少年と、全てを失った少女が 黄砂の地で出会い宿命に挑む。 2020年にアニメ化される人気コミックスを、 気鋭の小説家が完全ノベライズ! カバーと口絵は、原作者の漫画家橋本花鳥氏の 描き下ろし。
大晦日までの僅かな期間、日没とともに開き、日の出とともに閉まる、謎に包まれた市「細蟹の市」。手に入らないものはないといわれ、人々の欲望と幻想が妖しく交差するーー。たった一人の市守り・サザによって守られ、永遠に続くと思われていたこの異形の市だったが、ある人物の来訪によって少しずつ破滅へと向かい始める……。 大晦日までの僅かな期間、日没とともに開き、日の出とともに閉まる、謎に包まれた市「細蟹の市」。 手に入らないものはないといわれ、人々の欲望と幻想が妖しく交差するーー。 たった一人の市守り・サザによって守られ、永遠に続くと思われていたこの異形の市だったが、ある人物の来訪によって少しずつ破滅へと向かい始める……。 夢 真赭 復ち水の酒 細蟹──牽牛 細蟹──赫怒 まこと──ぬばたまの まこと──しろたへの
夏休み、補習中の教室の窓の外を女子生徒が落下していった。自殺として少女の死がひそかに葬られようとしていたとき、目撃者の男子に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の由良だった。絵を描きかけのまま死ぬはずがない。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わる瞬間を鮮烈に描いた、青春ミステリーの傑作。 夏休み、補習中の教室の外を女子生徒が落下していった。上の四階からの飛び降り自殺として少女・吉野の死が静かに葬り去られようとしていたとき、目撃者の男子・榎戸川と旭に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の男子・由良彼方だった。登校拒否で授業に出ていなかった吉野は、ひそかに美術部に蝶の絵を描きに来ていたのだ。絵を描きかけのままで死ぬはずがない……やはり二人は彼女の死の真相を知っていた。彼女は自殺ではなかったのだ。少女が迎えた悲劇は自殺より更に残酷で無情だった。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わり人間模様が陰影を織りなす瞬間を、デリケートな筆致で綴る青春ミステリー。
死体って、光るのかな。文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て呟いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。人をつっつくこと、陥れることが趣味のイケメン沖津は、人形を造った美術部男子が光る死体の秘密を知っていると勘づく。卒業生・由良が母校の美術教師に。「由良シリーズ」待望の新作。 「死体って、光るのかな」文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て呟いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。お化け屋敷のネタがばれクラスが崩壊の危機を迎えるが、やっとのことで開催にこぎつけた文化祭。そのまっただ中、つっつくことが趣味、人を陥れることばかりを考えて生きているイケメン沖津の最大の興味は、人形を作った美術部・真名井に光る死体の秘密を聞き出すことだった。卒業生・由良彼方が美術部教師として赴任する、「由良シリーズ」最新作。 沖津魁は笑わない 真名井諭一は笑いたい 笑え。
大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹(ささがに)の市」。そこで手に入らないものはないという。 ある者は薬を。ある者は行方不明の少女を。ある者はこの世ならぬ色を求めて、細蟹の市へと迷い込む。 異形の者たちが跋扈(ばっこ)する市で、市守りのサザが助けたのは記憶を喪った身元不明の少年・カンナだった。呪われた双子の少女は唄う。「ああ、不吉だ、不吉だ」「おまえがもたらす流れ、その循環は、混沌を呼ぶわ」…… 一ノ経 チョコレートスープ 一ノ緯 マドウジ 二ノ経 ヒナちゃん 二ノ緯 エフェメラの苗床 三ノ経 雪客衆 三ノ緯 曼殊沙華 四ノ経 サザ 四ノ緯 カンナ
大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹の市」。そこで手に入らぬものはないといわれ、欲望と幻想が妖しく交わるこの場所も、しかし少しずつ衰退の兆しを見せていた。滅びの予感に身をゆだねながら、赤腹衆のサザは最後の市守りとして今年もまた仮面をつけ、夜ごと市を巡回する。そんな折、市に大道芸人の父娘が流れてきた。彼らはある呪いを解くため、「うろくづ」という不思議な道具を探しもとめており…。