著者 : 桑原徹
蜜蜂のはじまり蜜蜂のはじまり
The Beginning of The Bee 「私の耳は貝の殻 海の響きを懐かしむ」と「私の耳は貝殻 海の音が好きだ」 この違いと評価 前者にある全体にまぶされた古風な叙情 後者にある耳の形と貝殻とのぴったりとした一致 ある朝美しい耳の形を見せるために彼女はスキンヘッドになった(「海の評価」より) 序 詩 美しい川の畔に上がって 森君の夢 萌乃(昔と音の近似性について) 揺れる相模湾にあるバベル それは来て「カナ カナ カナ カナ」と鳴く ひび割れ文、地響きの音色 耳を切られたウサギの耳 とうとう見つけたよ 萌乃の足の付け根に沈む海の太陽をさ 跋 詩
「彼」「彼」
ワタシを排除した物語を書きたい。 私のイメージの展開ではなく、 「彼」のイメージによって 世界の「もの」や「こと」が表現される、 そんな物語。(「ゴースト・ゴッド・ライター」より) 「彼」の図式 彼女の中の「彼」 出現(X) ゴースト・ゴッド・ライター 傷 超永遠 カオス 花嫁は「彼」に花の核心の病気を訴え、「彼」は来て癒やし花嫁と初夜を迎える Double Suicide バベルの塔 キリギリスのV字バネ カフカのイメージ 終わりにしなければならないある物語
月台(Urasima no Monogatari)月台(Urasima no Monogatari)
あの世とこの世のプラットホーム「月台」で乙姫はよみがえるのか?変幻自在に進化しつづける竜宮城の物語。
二頭でいる白いライオン二頭でいる白いライオン
きらめく言葉のつぶて。イメージの嵐に打たれ、漂着した物語を集めて。 龍虎坐ステーション キュウリ小父さんのアメフラシ農耕具 厠式ガラス写真 亀と飛行機 吐き続ける月 ルチッラの仮面 二頭でいる白いライオン ひっくり返った「ヨット」や「羊」や「函館」や「別の彼女」 マーミの言葉 三つの異名〔ほか〕
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