著者 : 桔梗楓
興信所で働く志遠は、掃除中に一匹の蜘蛛を見つけて外へ逃がした。 それを見ていたと言う少女に連れられ、酒処『地獄の沙汰』を訪れた。 そこはなんと、見た目小学生の閻魔と部下の鬼たちが営む居酒屋だった!? 閻魔たちは地獄行きしそうな人たちの心を料理とお酒で癒し更生させていくーー。 閻魔たちによる世直しストーリー! プロローグ 第一章 地獄の沙汰も悪行次第 第二章 わたくし、善人に興味はないのです 第三章 謎解きの前にお酒を一杯 第四章 『悪人』の正体 第五章 示せ。たったひと筋の救いの道 エピローグ
茜はお人好しすぎる性格が災いして、会社でも無理な仕事を任される日々。ある日、絶縁状態の伯父がやってきて、従姉妹に成りすましてお見合いを頼まれてしまう!断りきれず引き受けた席で出会ったのは、無愛想で無口な御曹司・向居貴弘だった。不器用ながらも一途でストレートな愛情をくれる彼に、惹かれはじめる茜。私は身代わりなのに…。
顔良し、性格良し、おまけに仕事もデキるーー中折れ帽がトレードマークの河野は、ニワトコ薬局で働くやり手販売員だ。 しかし、本当の姿は「河童」!? 街に棲む神様や妖怪にも薬を売り、健康相談に乗る。 一緒に販売ルートを回る麻里は、会社で唯一河野の正体を知る理解者だ。 彼の様子に違和感を覚え、穏やかな彼が珍しく喧嘩したことを知った麻里は、原因を知るため事情通の百目鬼を訪ねるが……?
さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語 現代ーー。あやかし達だって、悩みながらも一生懸命、生きています。 初夏だと言うのにやたらと寒く、麻理の住む東京の田舎では雪が降るという異常気象にテレビは賑わっていた。 そんな中、麻理と河野は雪乃のところへ置き薬のチェックで訪問する。 寒くて喜ぶ雪乃と、彼女の家に遊びに来ていた椿。 山の麓では雪が積もっており、巨大な足跡のようなものがあった。 もののけたちが、その原因を探っていくと… 失われていく自然への畏敬と開発による環境破壊は、そこに住む人間だけでなく妖怪たちもまた犠牲者であることにかわりがない。 前作に続いて、容姿端麗で「ニワトコ薬局」の売り上げNo.1の配置薬販売員でありかつ正体が河童である河野遥河(かわのはるか)と同僚の麻理、ラジオ番組のDJを務める雪女の雪乃など、一風変わった人物(妖怪?)たちも登場。 さまざまな事情を抱えながら現代の都会で逞しく暮らす妖怪たちの悲しくも温かい物語。 ※懸場帖……かけばちょう。配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている。 <目次> 第一章 初夏に雪が降り、雪女は花粉症に苛まれる 第二章 カエル妖怪は雨がお嫌い 第三章 山神様と天狗様とOL様 第四章 泣き虫ぼうやの山童 エピローグ
現代ーー。あやかし達だって、悩みながらも一生懸命、生きています。 ■あらすじ 配置薬販売のニワトコ薬局No.1販売員の河野遥河(かわのはるか)は、容姿端麗、物腰柔らかで女性社員から大人気。 だが大きな秘密がある。それは真の姿が「河童」だということ。 河野の顧客はクーラーで冷え症になった雪女や、ゲームにハマりドライアイになった山神など、現代病に悩む「物の怪」。 河野は彼らに薬を届ける傍ら、悩みを聞いているのだが、口々に語られるのは人間との切なく悲しい過去でーー。 くすっと笑えて、じーんと考えさせられる、現代を生きるあやかし達の物語。 ※懸場帖……かけばちょう。配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている。