著者 : 横田順弥
「ショート・ショート」32本一挙大公開!!横田順弥氏の奇才、いや鬼才横溢ぶりをとくとご覧じろ。よくまあ、こんなストーリーが作れるものだ、とあきれながらも、思わずひきずり込まれること請合い。なにしろ「荘戸翔人氏の短い人生」と題して、アッという間に9篇のショート・ショートを作ってしまう達人なのです。さあ、覚悟をきめてお読み下さい。
地球上の数十億の人間のなかからただ1人選ばれて、スーパーマンになった男。ところがこれが、高所恐怖症やら対人赤面恐怖症などなど、欠陥だらけの実験用だった!が、人類の幸福と正義のために、猪突猛進あるのみー。ハチャハチャの元祖による、珍無類、涙と笑いがいっぱいのスーパー騒動譚。
永田町・首相官邸。20W電球の下で火鉢を囲み、密談を交わす老人二人。何を隠そう、エネルギー危機に策もなく、米国にもアラブにも見放された首相と官房長官なのだ。藁にも縋りたい二人は、ついに久留田博士のおならエネルギー開発に縋ってしまった。久留田理論とは?へ理屈ではない!これぞ、ヨコジュンの妄想が紡ぐ魔訶不思議の異郷だ…表題作他、究極のSF世界を展く空前絶後の7篇を収録。
「留守番電話」って知ってる?バカにしないでよ、という顔をしたあなた、あなたは本当に「留守番電話」を知っているのか?自信がぐらついた人はこの本を読んでみよう。ほかにもあなたの知らなかったことがどんどん出てくることは、この私が保証する。15の不思議な味が楽しめる、ときめきの世界へ、さあ、どうぞ。
明治44年8月、巨大な円筒が東京湾に落下した。円筒から姿を現わした4台の怪異な機械。それはなんと、13年前にもロンドンを襲った火星人類の戦闘機械だった。高熱光線を発し、帝都を焼き払う戦闘機械。帝都危うし!この危機に決然と立上がる押川春浪、吉岡信敬らバンカラたちの集団・天狗倶楽部の面々。帝都の運命や如何に!明治末の東京を舞台に繰広げる書下ろしSF長編。
俺は私立探偵だ。名前を早乙女ボンド之介という。なにをかくそう旗本退屈男、早乙女主水之介の子孫なのだ。さらにイギリス情報局ジェームズ・ボンドの血も流れているのだ。ドジな真暮警部が助けを求めてきた難事件珍事件を(それも11件もだ!)名推理で、見事にジツに見事に解決した事件簿を公開しよう。
典型的な短篇型のもの書きであるぼくの作品の中でも、ことに短いものばかりを集めてあります。長いものでも400字詰原稿用紙20枚強、短い作品では4、5枚などという超ミニ・ストーリーのオンパレードです。あらためて読みなおし、われながら、よくもまあ、この短さで小説が書けたものだと半ばびっくりし、半ば感心しているしだいです(あとがき)。シリアス、ハチャハチャとり混ぜて37篇、乱れ射ち!