著者 : 武蔵野次郎
四千万歩の男(五)四千万歩の男(五)
青年二宮金次郎と“百姓論語”を闘わせ鰹節騒動では危うく情事の罠に。とかく学問より俗事に心奪われる伊能隊、再三の“測量中止”の危機を脱し、有望な孤児や人気女形をお伴に江戸へ。忠敬が“人生二山”を生きた江戸後期の、新しい文化の旗手を多士済々に登場させ、人間忠敬とその時代を縦横に描く大作、完結。
魔剣竜神丸魔剣竜神丸
ここはいずこの国であろうか、唐か天竺か。風吹き荒れる嵐の山頂に出現した白髪白髯の老仙人の手から、一振りの長剣が暗黒の空へと投げ上げられた。と、不思議なことに、その長剣は十振りの剣に分かれ、東西南北の各方面へと飛翔していったのであった。それぞれが持つ帯刀の中心に飛竜丸と銘の入った名刀の魔力に操られて運命の出会いを果たす戦国の若者たちー猿飛佐助・霧隠才蔵・由利鎌之助・穴山小助ら十人の武芸者たちがそろって信州上田城の知将真田幸村配下に集結してきた。これぞ魔剣飛竜丸の奇しき因縁によるものであった。-真田十勇士誕生を新解釈で描く会心作(「魔剣飛竜丸」)、黒田騒動を背景に、下級侍十郎太とその愛犬の運命は?(「いぬ侍」)他、全7編収録。
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