著者 : 殊能将之
未発表短篇「犬がこわい」「鬼ごっこ」「精霊もどし」にデビュー作『ハサミ男』刊行に関して友人宛てに綴った「ハサミ男の秘密の日記」を収録。 デビュー後、編集部の要請で送られていた習作短篇3篇とデビュー当時の様子を友人に書き送った「ハサミ男の秘密の日記」を収録。独特の笑いとセンス、ペーソスを湛えた殊能将之初期作品集。 犬がこわい 鬼ごっこ 精霊もどし ハサミ男の秘密の日記 解説 大森 望
団地に住むショウタと親友トモヤ。部屋に籠もって本ばかり読んでいるトモヤの奇妙なつくり話が、ショウタの目の前で現実のものとなる。残酷な”子どもの王様”が現れたのだ。怯える親友を守るため、ショウタがとった行動とは? つくり話の真相とは? 『ハサミ男』の殊能将之が遺した傑作をついに文庫化! 1 団地の外側 2 黄色い大黒様 3 ふたりの魔女 4 罰ゲーム 5 おびえるトモヤ 6 暗黒城の攻防 7 自転車日和 8 魔女の予言 9 夜の見張り 10 子どもの王様あらわる 11 近づく足音 12 対決 13 別れ わたしが子どもだったころ ノベルス版あとがき
才気と博覧強記の異色作家デイヴィッドスンを、才気と博覧強記のミステリ作家殊能将之が編んだ奇跡の一冊。ヒューゴー賞、エドガー賞、世界幻想文学大賞、EQMM短編コンテスト最優秀賞受賞! 全十六篇。
「わが死の謎を解ける魔術師を呼べ」フランスの古城を移築後、中世の騎士として振舞い始めた江里。750年前の死の真相を探れ、という彼の奇想天外な依頼で古城を訪れた石動戯作(いするぎぎさく)は、殺人事件に遭遇する。嫌疑をかけられた江里が向かった先は……。ミステリの枠に留まらない知的エンタテインメントの傑作! (講談社文庫) 移築された中世の城で起る奇抜な殺人事件! 750年前に起った殺人事件の真相究明を要請された石動戯作は、助手のアントニオと共に現地に赴く……。意表をつく設定、胸のすく展開、ミステリを超えた傑作! 第一之書 幻獣の塔 第二之書 トキオーンを求めて 第三之書 嵐を呼ぶ剣
梵貝荘(ぼんばいそう)と呼ばれる法螺貝(ほらがい)様の異形の館。マラルメを研究する館の主・瑞門龍司郎(ずいもんりゅうしろう)が主催する「火曜会」の夜、奇妙な殺人事件が発生する。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込まれる。時間を超え交錯する謎。まさに完璧な本格ミステリ。続編「樒(しきみ)/榁(むろ)」を同時収録。(講談社文庫) この傑作、一文字たりとも読み落とすなかれ梵貝荘と呼ばれる館。魔王と称される仏文学者。暗唱されるマラルメの詩。異様な死体。そして稀代の名探偵。隙のない美しさの本格推理小説。続編「樒/榁」収録。 鏡の中は日曜日 第一章 鏡の中は日曜日 第二章 夢の中は眠っている 第三章 口は真実を語る 樒/榁 樒 榁