著者 : 法月綸太郎
日常に退屈した者が集い、世に秘められた珍奇な話や猟奇譚を披露する「赤い部屋」。新会員のT氏は、これまで九十九人の命を奪った“殺人遊戯”について語り始める。少しも法律に触れない、安全至極な殺人法とはーそして恐るべき身の上話ののち、仰天の結末がT氏を待ち受けていた!(「赤い部屋異聞」)乱歩の名作をアレンジし、どんでん返しのつづら折りが見事な表題作ほか、都筑道夫のホラー短編を下敷きにした“決して最後まで読めない本”の怪異譚「だまし舟」(書き下ろし)など、マニアであれば二度おいしい、絶品揃いの全九篇。
ロジックの名手、新境地へー!ドイルとホームズ。クリスティーとポアロ。そして法月綸太郎と法月綸太郎ー。作家と名探偵、そのスリリングな関係に切り込み、本格ミステリの新たな地平を見出す華麗なる作品集!
「頼子が死んだ」。十七歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて刺殺、自らは死を選ぶーーという手記を残していた。しかし、手記を読んだ名探偵法月綸太郎が真相解明に乗り出すと、驚愕の展開が。著者の転機となった記念碑的作品。長く心に残る傑作! 第一部 西村悠史の手記 第二部 余波 第三部 再調査I 第四部 再調査II 第五部 真相 文庫版あとがき 新装版への付記
「伝説のSF作家が遺した未発表原稿『多世界の猫』を盗んでほしい。あれは“ストーリー・マシン”によって書かれた贋作なんだ」依頼を引き受けたグリフィンだが、動物愛護団体やCIAも原稿の行方を追っていた。「多世界の猫」には、何が描かれているのか?SFと新本格ミステリが融合した、前代未聞の快作!
テーマは「名探偵」。新本格ミステリブームを牽引したレジェンド作家による書き下ろしミステリ競演。ファン垂涎のアンソロジーが誕生! 綾辻行人「仮題・ぬえの密室」 歌野晶午「天才少年の見た夢は」 法月綸太郎「あべこべの遺書」 有栖川有栖「船長が死んだ夜」 我孫子武丸「プロジェクト:シャーロック」 山口雅也「毒饅頭怖い 推理の一問題」 麻耶雄嵩「水曜日と金曜日が嫌い --大鏡家殺人事件ーー」 テーマは「名探偵」。7編の傑作誕生! 綾辻行人「仮題・ぬえの密室」 歌野晶午「天才少年の見た夢は」 法月綸太郎「あべこべの遺書」 有栖川有栖「船長が死んだ夜」 我孫子武丸「プロジェクト:シャーロック」 山口雅也「毒饅頭怖い 推理の一問題」 麻耶雄嵩「水曜日と金曜日が嫌い --大鏡家殺人事件ーー」 水曜日と金曜日が嫌い ──大鏡家殺人事件── 麻耶雄嵩 毒饅頭怖い 推理の一問題 山口雅也 プロジェクト:シャーロック 我孫子武丸 船長が死んだ夜 有栖川有栖 あべこべの遺書 法月綸太郎 天才少年の見た夢は 歌野晶午 仮題・ぬえの密室 綾辻行人
新本格ミステリの牽引者・法月綸太郎が生んだ同名の探偵・法月綸太郎が型破りな謎に父・法月警視とともに挑む。その選りすぐりの短篇集。会心の鉄道ミステリ「背信の交点」、オカルト現象の裏側の犯罪劇「世界の神秘を解く男」、日本推理作家協会賞受賞の傑作「都市伝説パズル」他、全6篇を収録。
J・Jの奇妙な挑戦/二代目フゴゥ刑事/皇帝の新しい服/ヒルベルト・ホテルの殺人…。パロディありクイズあり迷路あり。レーモン・クノーに触発されて、古今東西の名作エッセンスに彩られたミステリ万華鏡。
十七歳年下の女性と結婚した助教授。妻が恐るべき運命を告白する…。ベストセラーを目指せと、編集長にたきつけられた作家はどこへ…。完璧なアリバイがあるのに、自分が犯人と供述する女子高生の目的は…。貸別荘で発見された五つの死体。全員死亡しているため、誰が犯人で誰が被害者なのか不明だ…。推理作家が、猟奇殺人の動機を解明すべく頼った人物とは…。独身の資産家を訪ねた甥。その甥には完全犯罪の計画があった…。六つのどんでん返しが、あなたを虜にする。
女の上半身と男の下半身が合体した遺体が発見された。残りの体と密室トリックの謎に迫る(「重ねて二つ」)。現金強奪を隠蔽するため犯した殺人事件。犯人が残した致命的な証拠とは?(「懐中電灯」)。前衛芸術家が妻の遺体に絵を描いた。死者への冒涜と批判する親友に驚くべき理由が明かされるー(「カット・アウト」)。精緻なロジックと鮮やかな展開で魅せる、企みに満ちた8つの短編集。
2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。博士論文のテーマ「ノックスの十戒」第5項が、史上初の双方向タイムトラベル成功に重要な役割を担う可能性があるというのだ。その理由を探るべく、実験に参加させられた彼が見たものとはー。表題作「ノックス・マシン」、名探偵の相棒たちが暗躍する「引き立て役倶楽部の陰謀」などを含む中篇集。
繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。目的は一つ、動機から手繰られないようターゲットを取り換えること。トランプのカードが、誰が誰を殺るか定めていく。四重交換殺人を企む犯人たちと、法月警視&綸太郎コンビの、熾烈な頭脳戦をご堪能あれ!
「SF作家P・K・トロッターの未発表原稿、『多世界の猫』を盗んでほしい」-依頼を引き受けたグリフィンは、原稿をもつマーズデン博士との接触に成功するが、その場を猫に扮装し武器を持った動物愛護グループに襲撃される!謎多き原稿の背後に潜む信じがたい真実とは?そして、グリフィンの運命はー!?新本格ミステリと量子SFの美しき融合。
十年前に解散した女性三人組アイドル・トライスター。彼女たちが所属していた事務所の元社長が他殺死体で見つかった。犯人は元ファンクラブ会長。彼は、自身のブログで元社長殺害をほのめかした直後、服毒自殺していたのだ。だが、トライスターのメンバー内に共犯者がいたことがわかり…(表題作)。名探偵・法月綸太郎が六つの難事件に挑む“星座シリーズ”後編。
“あるべきものを、あるべき場所に”が信条の怪盗グリフィンに、ニューヨークのメトロポリタン美術館にある贋作のゴッホを、本物とすり替えてほしいという奇妙な依頼が。しかし、それは巧妙な罠だった。グリフィンは次に、国家の威信をかけた“盗み”を引き受ける羽目に。どんでん返しが連続する、痛快冒険活劇!
寂れたカラオケ・ボックスの一室に、奇妙なニックネームで呼び合う4人の男たちが集う。なんの縁もなかったはずの、彼らの共通項は殺意だった。それぞれにどうしても殺したい相手がいることで結託した彼らがもくろんだのは、交換殺人。誰が誰のターゲットを殺すのか。それを決めるのはたった4枚のカード。そして、ひそかに実行され始めた殺人ー。シャッフルされた完璧な犯罪計画に、法月警視と綸太郎のコンビが挑む!