著者 : 深町悟
『宇宙戦争』(H.G.ウェルズ)を生んだ、元祖・架空戦記、待望の翻訳! 1870年代、急速に勢力を拡大するプロイセンに危機感を抱いた英国軍人ジョージ・チェスニーは、国家改革の必要性を訴え『ドーキングの戦い』を発表。架空のシナリオで戦争のリアリズムを描き、政府の無策と防衛不足を鋭く告発した本作は、当時の英国社会に大きな衝撃を与えた。さらに、この作品は後のスパイ小説やH.G.ウェルズ『宇宙戦争』などのSF小説に影響を与え、「架空戦記」や「侵攻小説」の先駆けとなった。文学史上の重要な作品として、またミリタリーファンからライトノベル読者まで広く楽しめる、必読の一冊! 【ストーリー】 「あの悲劇は容易に避けられたはずだった。 ああ、すべてが遅すぎたのだ!」 ヨーロッパで勢力を拡大する隣国の大軍が、ついに英国本土へ侵攻。 英国軍は兵士をかき集め決死の抵抗を試みるも、敵軍の猛攻に崩壊していく。 静かな田園地帯ドーキングは、祖国の命運を賭けた決戦の地と化したーー 50年後、生き残った兵士が孫たちに語る、祖国崩壊の回想録。 未来を託す者たちに伝えたい「敗戦の真実」とは? 【目次】 第一章 古き英国の落魄 第二章 破滅の始まり 第三章 海戦の行方 第四章 敵の上陸 第五章 トラバースの妻 第六章 リース・ヒルの頂 第七章 丘を降りて 第八章 さらなる援軍 第九章 トラバース夫人の使い 第十章 篤志隊の意義 第十一章 最初の交戦 第十二章 小さな勝利とその代償 第十三章 白兵戦 第十四章 転退と混乱 第十五章 サービトンの高台 第十六章 駅の防衛 第十七章 親友の家 第十八章 勝者の行進 第十九章 英国を去る孫たちへ 訳者あとがき 第一章 古き英国の落魄 第二章 破滅の始まり 第三章 海戦の行方 第四章 敵の上陸 第五章 トラバースの妻 第六章 リース・ヒルの頂 第七章 丘を降りて 第八章 さらなる援軍 第九章 トラバース夫人の使い 第十章 篤志隊の意義 第十一章 最初の交戦 第十二章 小さな勝利とその代償 第十三章 白兵戦 第十四章 転退と混乱 第十五章 サービトンの高台 第十六章 駅の防衛 第十七章 親友の家 第十八章 勝者の行進 第十九章 英国を去る孫たちへ 訳者あとがき
ドイツ、ロシア、中国など、九か国の軍隊がイギリスに襲来(スウープ)! 同日同時刻に諸外国から侵攻されて、足の踏み場もなくなった絶体絶命のイギリス。 祖国の命運を賭けて、ボーイスカウトの若き総長・クラレンスが反撃を挑むーー 〈ジーヴス〉シリーズのウッドハウスが戦争と世相を笑い飛ばす、幻の快作。本邦初訳! 【ストーリー】 ドイツ、ロシア、中国など、九か国の軍隊がイギリスに襲来! 偶然にも、同日同時刻に(・・・前段参照!)そうしたなか、ボーイスカウトの若き総長・クラレンスは仲間とともに祖国を救うべく奔走する。 徒党を組んでイギリス包囲網を作る各国の将官を、偽情報を用いたり、劇場で騒ぎを起こさせるなどして、彼らを仲たがいさせ、軍隊を同士討ちさせる。 そうしてまんまと侵略者たちをイギリスから追い出そうとするーー 戦争小説の一種なのに「人が死なない」という点でも本作は異色。 戦争が起きて、爆弾が落ちても街では誰も死なず(なぜならみな、夏のバカンスに出かけていたから!)、侵略軍の将軍に人気が集まる(なぜなら彼らはミュージック・ホールの舞台に立ち、拍手喝采を集める人気芸人になったから!)。 世界観も設定も、いつもの「ウッドハウス・ワールド」。ウッドハウス作品を読み慣れた読者には、安心安全桃源郷として楽しめる、今こそ読みたい戦争コメディ小説。 【目次】 まえがき 第一部 侵略 第一章 イギリス男児の家 第二章 侵入者 第三章 イギリスの危機 第四章 イギリスの考え 第五章 ドイツ軍、ロンドンに到着 第六章 ロンドンへの砲撃 第七章 侵攻軍の会議 第二部 救世主 第一章 ボーイスカウトのキャンプにて 第二章 重要な取り決め 第三章 この状況の全体像 第四章 重要な知らせ 第五章 不和の種 第六章 砲弾 第七章 声 第八章 スコッチ・バーでの会談 第九章 大決戦 第十章 イギリスの勝利 第十一章 クラレンス 最後の局面 付録 次の侵略 アメリカへの軍事侵攻 第一部 驚くべき侵攻 第二部 失敗した侵攻 訳註 訳者あとがき まえがき 第一部 侵略 第一章 イギリス男児の家 第二章 侵入者 第三章 イギリスの危機 第四章 イギリスの考え 第五章 ドイツ軍、ロンドンに到着 第六章 ロンドンへの砲撃 第七章 侵攻軍の会議 第二部 救世主 第一章 ボーイスカウトのキャンプにて 第二章 重要な取り決め 第三章 この状況の全体像 第四章 重要な知らせ 第五章 不和の種 第六章 砲弾 第七章 声 第八章 スコッチ・バーでの会談 第九章 大決戦 第十章 イギリスの勝利 第十一章 クラレンス 最後の局面 付録 次の侵略 アメリカへの軍事侵攻 第一部 驚くべき侵攻 第二部 失敗した侵攻 訳註 訳者あとがき
ドイツ帝国に支配された架空のロンドンを舞台とした、 「短編の名手」サキによる、 本邦初訳ディストピア歴史IF群像劇! ドイツによる支配が始まってから数ヶ月。街には独英二ヶ国語の文字が並び、ドイツ風の名前の料理店やカフェが軒を連ね、バッキンガム宮殿にはドイツ国旗がはためき、ロンドンはすっかり様変わりした。 その頃社交界では、体制に迎合する者、上手く利用しようとする者、反対する者、関心を持たぬ者など、さまざまな思惑をもった人物たちが、それぞれ己のため、あるいは国のために活動していた。 有閑階級夫人のシシリー・ヨービルが華やかなパーティや催しごとを開く中、野心的な人々が敗戦下での地位を築くために政治劇を水面下で繰り広げる。一方、ドイツによる英国支配をより堅固なものにするべく、クワル卿なる怪人物が暗躍する。 そして、ある晴れた暖かい五月の午後のハイド・パーク。支配を象徴するかのように、高らかにファンファーレを響かせるパレードを従えたドイツ皇帝が、ついにその姿を現す── 第一章 鳴鳥と気圧計 第二章 帰国 第三章 メツゥキー・ツァール 第四章 立ち入るべからず(エス・イスト・フェルボーテン) 第五章 親類になる方法(ラール・デートル・クージン) 第六章 クワル卿 第七章 誘惑 第八章 初日公演 第九章 「記憶に残すべき」夜 第十章 よぎる考えと「礼拝(テ・デウム)」 第十一章 喫茶店 第十二章 旅の連れ 第十三章 トーリーウッド 第十四章 午後の大きな勝利 第十五章 巧みな商売人 第十六章 朝日 第十七章 今シーズンで一番のイベント 第十八章 言い訳が通じない死者たち 第十九章 小狐 訳者あとがき 深町悟