小説むすび | 著者 : 田村たつ子

著者 : 田村たつ子

残された日々残された日々

ギリシア富豪に残された日々が もう長くないとも知らず、娘は花嫁となった。 父とふたり、貧しいけれど幸せに暮らしてきたジュディ。 だが父の再婚により、継母に厄介者扱いされる日々が始まった。 しかも、継母の娘で女優の義姉がジュディの名前を気に入り、 なかば強引に芸名として使うことを決めてしまった。 ある日、義姉の“ジュディ”宛てに手紙が届く。 それは、会ったこともないギリシア海運王ビダスからの求婚だったが、 折しも大役が決まった義姉は1年待つよう返事を書き、家を留守にした。 その間になんと、魅力的な大富豪ビダスが訪ねてきて、 ジュディを自分の“ジュディ”と間違え、結婚を申し込んできた! 「あなたと結婚します」ジュディはそう応えたーー彼は余命半年なのに。 大富豪ビダス・テロンを知る知人から、彼が稀少な難病にかかって余命わずかと知ったヒロインのジュディ。財産目当てで面識のないビダスと結婚するつもりだった義姉の身代わり花嫁となり、ギリシアへ渡ります。ところが義姉が予定より早く帰ってきてしまい……。

至上の愛至上の愛

夫の誘惑に抗わなければーー 心はそう告げているのに、体が裏切る。 ケイトは2年前、世にもセクシーで傲慢な夫ジェイクのもとを離れ、 ヨークシャーに移り住んで新しい生活を始めた。 だがある日、彼女は耳を疑うような噂を聞き、身を凍らせる。 この地に、なんとジェイクが仕事で赴任してくるというのだ! ようやく結婚で受けた心の痛みを忘れかけていたのに。 かつて夫は、彼の仕事について違う意見を持つ若妻にこう言い放った。 「これ以上一緒に暮らせない。君が大人になったら会いに来ればいい」 今再び、ケイトの心に痛みが甦った。妻は夫と意見を違えてはだめなの? 妻は夫の欲望を満たすために作られた機械仕掛けの人形にすぎないの? でも、離婚手続きを終えていない以上、私はまだ彼の妻……。 《特選ペニー・ジョーダン》より、1980年代の貴重な旧作をお贈りします。出逢った瞬間から、信じられないほど魅惑的な半面、周囲を圧倒するような威厳を持っていたヒーロー。そんな彼に反発しながらも魅了されてしまったヒロインの葛藤が見事に描かれています。

思い出の罠思い出の罠

彼の瞳に宿る愛が軽蔑に変わり、 私は絶望の淵に突き落とされたーー 児童養護施設に暮らすフェイスは、同じ施設の少女にいじめられて つらい思いをしていたが、病母に心配をかけまいと我慢していた。 そんななか、近くの豪奢な屋敷ハットンハウスで夏を過ごすことになり、 トパーズのような瞳を持つ青年ナッシュと出逢って、恋におちた。 7歳年上の彼と一緒にいると世界のすべてが薔薇色に見え、 フェイスは純粋な想いを打ち明けたが、彼の反応は冷たかった。 きみには自分の言っている言葉の意味がわかっていない、と。 さらに、件のいじめっ子に謀られ、とんだ濡れ衣を着せられて以来、 ナッシュにも誤解されて疎遠になり、彼女の初恋は終わったのだった。 あれから10年。思い出のハットンハウスで、二人は再会を果たすが……。 生まれる前に亡くなった父の背中を追うように建築士の資格を取り、仕事でハットンハウスと再び関わることになったフェイス。貧しい彼女が大学を卒業できたのは、匿名の支援者のおかげでしたが、それが今や大実業家となった初恋の人ナッシュとは知る由もなく……。

ロスト・ラヴロスト・ラヴ

仕事を失い、子も奪われ、夫の愛も消えた。 私は“別人”になり、愛し愛される道を選んだーー 事故で顔を激しく損傷したジャッキーが望んだのは、 顔を復元する手術ではなく、別人に生まれ変わること。 整形手術で新しい顔を手に入れた彼女は、過去の弱い自分を捨てた。 ブルック・アダムソン。それがいまの彼女の名前だ。 夫のレイフに奪われた息子との再会を果たすため、強くならないと! 大企業のトップで仕事人間の夫との結婚はつらい思い出ばかり。 何がいけなかったの? どこを間違えたのだろう? そこにあると思っていた愛は、最初からなかったのかもしれない……。 でも、どんなことをしてでも息子に会いたい。 たとえレイフにどう思われ、どれほど邪魔をされようとも。 大スター作家たちの名作を厳選してお届けする《プレミアム・セレクション》。初版の刊行当時、感動の嵐を巻き起こした話題作をお贈りします。ジャッキー改めブルックと会ったレイフは、元妻とは気づきませんが、ときおり目の色や表情に類似点を見つけ……。

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