著者 : 田村源二
「死のカルト集団」イスラム国(IS)のテロがアメリカ全土で勃発する。エルサルバドルで訓練を受けた“細胞”たちが蠢き始めたのだ。ワシントンDC圏、フロリダ、ラスヴェガス、ニューヨークと、各地で軍人や政府職員らが次々と毒牙にかかる中、“ザ・キャンパス”工作員は、テロ攻撃の元となった機密情報源であるルーマニア人を突き止めた。この人物の動向を監視するため、工作員は現地へと向かう。
忍び寄る危機を察知したルーマニア人ダルカは中国人の追っ手から逃亡を図るが、彼を見張っていた“ザ・キャンパス”要員も巻き込み大乱戦に。一方、IS聖戦戦士はシカゴでの大虐殺を成功させた後、ワシントンDCで大規模テロを実行しようとしていたが、“ザ・キャンパス”はジャック・ライアン・ジュニアを囮にする奇策に出る。彼らは陰謀に係わる悪党3人に正義の鉄槌を下すことができるのか?
アメリカ政府の機密情報が筒抜けになっているとしか思えない不可解な事件が続発する。米国内ではロシア海軍と交戦した駆逐艦艦長が居場所を突き止められて襲われ、イランでは諜報活動に従事する情報機関員が正体を暴かれ拘束される。一連の疑惑に繋がる壮大かつ複雑な陰謀が着々と準備される中、“ザ・キャンパス”工作員は機密情報が北朝鮮当局者に渡るのを阻止するためジャカルタに向かう。
オンライン詐欺で捕まり、出獄したルーマニア人ダルカは、ネット調査会社に勤めたが、インドの会社のシステムから手に入れたデータが途方もない「金鉱脈」だと気付く。それを使ってスパイの洗い出しを依頼した中国情報機関のダミー会社の意向をよそに、彼はこれからターゲット情報を作り闇ウェブで売り捌くことにした。すると、アメリカ人の極秘情報を物色する謎の組織が接触してきて…。
カリブ海の小島で妻子を人質に取られたオーストラリア人トレーダーは、巨額の資金洗浄に加担せざるを得なくなるが、そこに思いがけない救いの手が…。一方、日に日に戦争勃発の危機が迫り、ジャック・ライアン大統領は手持ちの駒をリトアニアに配置し陸上戦に備える。だが、その矢先、バルト海航行中のタンカーがロシア原潜の魚雷で沈没、米ミサイル駆逐艦は全速力で同海域へと向かった。
遂に戦いの火蓋は切られた!ロシア特殊部隊がリトアニアの空港制圧を企て、戦車部隊も国境を超えてきた。現地に駐屯中の米海兵隊は兵力こそ劣っていたが、電子情報を武器に応戦する。欧州の心臓部ブリュッセルでも無差別殺戮が起こり、その兆候を感知した“ザ・キャンパス”工作員はテロリストたちに立ち向かう。すべての陰謀が潰えた時、露大統領に下された運命とは…。圧巻の結末。
ロシアのヴォローディン大統領は、ある陰謀を胸に秘めて、バレンツ海に出航する原潜を見つめていた。原油価格の暴落による経済危機を脱し、さらに自らの資産隠匿のため、これから大博打を打つのだ。バルト海の小国リトアニアのガス貯蔵所爆破を皮切りに事件が続発する中、米極秘情報組織“ザ・キャンパス”工作員は悪の影を追う。最新国際情報を盛り込んだジャック・ライアン・シリーズ新展開!
最新技術が犯罪組織に悪用されることはよくある。ビットコインがロシア権力中枢から注目されたのも、デジタル通貨が不正蓄財を国外に移す最適な決済手段だからだった。しかも電子取引は世界中でできる。資金洗浄の摘発が難しいカリブ海のオフショア金融センターにロシア人諜報員が向かった理由は?狙いを突き止めるため、“ザ・キャンパス”工作部長クラークは南海の孤島に乗り込む…。
対テロ民間極秘組織“ザ・キャンパス”工作員ドミニク・カルーソーは、インドで元イスラエル特殊工作員ヤコビの家に居候し、格闘術を学んでいた。だが、訓練中に正体不明の暗殺部隊に襲われ、一家は皆殺しになった。ヤコビが狙われたのは、ワシントンのエリート政府職員が情報開示団体に漏らした匿名リークが原因だった。九死に一生を得たドミニクは復讐の念に燃え、犯人の追跡を開始する。
機密情報を漏らした国家安全保障会議職員ロスはFBIに追われ、情報開示団体“国際透明性計画”代表のスイス人女性に助けを求めた。データを執拗に狙うイスラム過激組織、ロシア特殊部隊、そして、スイス人女性にも裏の繋がりが。パナマからスイス、アルプスを越えてリビアへ逃亡を続けるロスを追いながら、ドミニクは機密漏洩阻止に孤軍奮闘する。迫真白熱の冒険インテリジェンス巨編!
北朝鮮の若き指導者はアメリカの臨検でICBMの部品を押収されたことに激怒し、ジャック・ライアン大統領の暗殺を企てる。その計画はライアンのメキシコ訪問中に地元の麻薬カルテルとイラン人爆弾製造専門家を使って進めることに。一方、米情報機関は北朝鮮のレアアース鉱山に関する情報収集のため、スパイを送ることを決断。中国系アメリカ人のCIA工作員が潜入するが…。
メキシコに到着したジャック・ライアン大統領。彼を乗せた大型リムジンの車列が、建設中の駐車場ビルにさしかかった瞬間、耳をつんざく凄まじい爆発音が轟き、濃い灰色の煙が、全てを包み込んだー。折しも、アメリカの情報機関は北朝鮮のある重要人物が、中国への亡命を望んでいることを知る。潜入していたCIA工作員が、その人物と接触するが。国際インテリジェンス巨編、完結!
北朝鮮が何の前触れもなく、最新鋭のICBM・銀河3号を日本海に向けて発射し、世界に衝撃が走った。核弾頭の開発が、いよいよ最終段階に達したのかー。折しも、元CIA工作担当官がベトナムのホーチミン市で何者かに殺害され、北朝鮮に関する極秘書類が奪われた。ジャック・ライアン大統領と“ザ・キャンパス”の工作員らが捜査を開始。新たなアジアの危機を回避できるか。
アメリカ海軍艦船“フリーダム”は韓国沖を北進している不審な中型貨物船を発見した。間もなく北朝鮮海域に入ろうとするこの船を、無線で呼び出すも応答はない。停船命令も無視したため、特殊部隊が急襲し、船内から響くべき物を押収したー。一方、米国家情報長官府は、さらなる情報収集のため、極秘作戦を練っていた。その遂行に大統領は、意を決してゴー・サインを出すが…。
時代は米ソ冷戦真っ只中、強力なKGBとCIAは、鉄のカーテンを挟んで活発な情報戦を繰り広げていた。一方ポーランドの惨状に心を痛めたローマ教皇は、密かに親書を認めたー政府が抑圧を続けるなら、自分は国民のために教皇の座を捨て、祖国に戻る。教皇の挑戦状にクレムリンは動揺する。ロンドンではCIAの若き分析官ライアンが、英SISに招かれてソ連の経済分析を行なっていた…。
KGB本部地下で、通信将校ザイツェフはどうにも容認できない作戦が進行していることに気付いた。罪のないローマ教皇の命を、なぜ奪わなくてはいけないのか?彼は通勤途中でいつも出会うアメリカ人に近づく。CIAに違いないと睨んだからだ。アメリカ本国ではライアンに期待を寄せるCIA長官が、彼に極秘任務を与え、ライアンは妻キャシーにも言えない作戦に従事することになった…。
酷寒のシベリアの町ノヴィ・ウレンゴイは、外国企業が支配しマフィアが暗躍する無法地帯だ。すさみきったこの町で、アメリカ国籍の会社重役が射殺された。くすぶり続ける正義感を持てあます中年刑事ヴォロンツィエフ、愛娘を麻薬に奪われたゴロフ捜査官らは、はるかヴェトナム戦争に遡る大規模な陰謀を掘り起すことになった。記録的な雪嵐の中、凄絶なサバイバル・ゲームが始まった。
野獣のような鋭い感覚を持つ戦闘力抜群の男、元英情報部のはみ出し工作員ハイド。彼はかつて命を救ってくれたデリー機関員キャスが、インド政府に拘束されたことを知る。選挙運動中の現首相を巡る、麻薬疑惑の証拠を握ったらしい。欧米寄りの現政権に不利なこの醜聞を、英政府は嫌い、キャスは見殺しにされそうだ。ハイドは肉体と精神を極限まで酷使し、たった一人の闘いに挑む。