著者 : 田村義進
中国系アメリカ人のウィルは、美術史を専攻する大学生。ある日、中国人の資産家から驚愕の依頼を受けた。かつて英仏軍に盗まれた5つの美術品を奪還するというものだ。ウィルは、ハッカー、泥棒、詐欺師、ドライバー役の仲間とともに、世界中の美術館に向かう
嵐により陸の孤島となった会員制クラブ。そこに居合わせた私立探偵。密室殺人。古今東西のミステリからの引用……。すべては本格ミステリの舞台として完璧かと思われた。しかしーー。読者を待ち受けるものは困惑か狂喜か。これはミステリなのか、それとも……
ニュージャージー州郊外の町でインド人の青年が殺された。元FBIの優秀なプロファイラーで第5子を妊娠中のアンドレアは、ジャーナリストのケニーと共に調査を開始する。やがて2人は、50年前に地元で骨が発見された事件にたどり着き、過去と現在の事件に関連があるのではないかと疑いはじめて……。破天荒な2人の探偵が郊外の町で暴れまくる!
インドが共和国になる寸前の1949年12月31日。外交官のジェームズ卿が殺された。捜査に当たるのはインド初の女性警部ペルシス・ワディア。独立運動の遺恨と共和国化の混沌の只中のムンバイを舞台に、女性警部の活躍を描く英国推理作家協会賞受賞の歴史ミステリ
1921年の独立の気運高まる英領インド。帝国警察のウィンダム警部が阿片窟で目撃した眼球のない刺殺体が消えた。英皇太子の訪問を前にカルカッタに厳戒態勢が敷かれるなか、街では同様の変死事件が。ウィンダムとバネルジーは独立テロと連続殺人を防げるのか?
1920年6月、英国領インド東部に位置する藩王国サンバルプールの皇太子がカルカッタで暗殺された。インド帝国警察のウィンダム警部は、皇太子と同窓生だった相棒のバネルジー部長刑事と共に真相を追いサンバルプールへ赴く。歴史ミステリの傑作シリーズ第2弾
身に覚えのない罪を着せられて、ニューヨーク市警を馘になった刑事。十年後、私立探偵となった彼は、かつての自分と同じように冤罪で苦しむジャーナリストの事件を引き受ける。一方、自身の事件についても新たな事実が浮上し……エドガー賞受賞の傑作ミステリ
1919年、英国領インド。赴任したばかりのウィンダム警部は、英国人高官が殺害された事件の捜査の指揮をとる。優秀なインド人警察官であるバネルジー部長刑事を相棒に、ウィンダムは現地の事情に分け入っていくが……。書評紙誌に絶賛された歴史ミステリ登場!
戦地から帰還後、極度の閉所恐怖症のため野外生活を送っていたピーター・アッシュ元中尉のもとにかつて部下で友人だったジミーの自殺の報が入る。未亡人ダイナの力になりたいとジミーの家を訪ねたアッシュは、そこに40万ドルもの大金と爆薬が隠されているのを見つけた。ダイナの周囲には怪しげな人物が出没し、アッシュは彼女を守るため、故国での激烈な戦いに身を投じる…高い評価を受けた新鋭が放つ大型シリーズ開幕。
砂漠の夜の闇を駆ける一組の男女。サム・ドライデンは軍隊時代の旧友クレアから呼びだされ、事情も判らぬままに四人の少女を救出した。その後、クレアは黒い奇妙な箱を彼に見せ、そこから流れるニュースを聞かせて言った。「このマシーンは十時間二十四分後に放送されるラジオの電波を拾うのよ」。サムが助けた少女たちは、本来は焼死しているはずだったのだ。そしてFBIが二人の足取りを追うなか、謎の組織もまた彼らに迫っていた…。数時間先の未来を知る者たちの息詰まる攻防、下りオンリーのジェットコースター・スリラー!
犯罪のサポートと情報の売買。それがカーラの仕事だった。だが今回持ち込まれた依頼は危険きわまりないー“プログラム”への潜入の手配である。頻発する刑務所の暴動に手を焼いたイギリス政府が導入した矯正施設、“プログラム”。ゴーストタウンとなった住宅街を接収、二重の壁で囲み、そこで受刑者たちによる「自治」が行なわれている。依頼人は元狙撃兵の殺し屋ジョハンセン。カーラの手配でジョハンセンは施設に潜入するが…。依頼の背景を調べはじめたカーラは、次々に不可解で不穏な事実にぶちあたる。かつて彼女とジョハンセンが関わったギャングの抗争。元MI5の老スパイの死、謎の失踪を遂げた女性医師。警察、MI5、犯罪者たち…この一件の裏側で何か秘められた謀略が動いている。そして“プログラム”の中では、ジョハンセンに怨みを抱く大物ギャングが待ち受けていた…。ジョン・ル・カレばりの陰謀の迷宮。スタイリッシュなクライム・ノワールの語り口。最高にクールな女性ヒーローと巧妙なプロットでイギリス出版界を揺るがせた新人のデビュー作。
“泥沼の家”と呼ばれるその部署は、英国情報部の最下層だ。不祥事を起こした部員はここに送り込まれ、飼い殺しにされるのだ。若き部員カートライトも訓練中のミスのせいでここに放り込まれ、連日ゴミ漁りのような仕事をさせられていた。もう俺に明日はないのか?ところが英国全土を揺るがす大事件で、状況は一変した。一か八か、返り咲きを賭けて“泥沼の家”が動き出す!英国スパイ小説の伝統を継ぐ新シリーズ開幕。
チャンスを活かしてロビイスト事務所に採用された青年を待っていたのは華麗なる生活。だがある事件を機に彼は大きな陰謀に巻き込まれてゆく! 謀略の都の裏側をスタイリッシュに描くサスペンス
ケネディ兄弟を殺し、キング牧師を殺した男たち。リチャード・ニクソンと手を組み、やつらはドミニカ共和国に魔の手を伸ばす。新大統領リチャード・ニクソン。中米進出を狙うマフィア。黒人過激派を追いつめるFBI。“悪い白人ども”の手足となった男たちは大虐殺の平原めざし、死と謀略の旅に出る。10年ぶりに放つ新たなる超大作。
殺されゆく者の絶望と殺す者の苦悩が交錯し、すべての物語がひとつに雪崩れ込む。白人の帝国アメリカの最期を描きつくす暗黒の交響楽、圧巻のクライマックス。幾筋もの黒い奔流がついに一つに合流し、やがて訪れる荘厳な最終楽章。“アメリカ文学界の狂犬”が白熱の文体で奏でる畢生の大作。
南米の富豪ルノーが滞在中のフランスで無惨に刺殺された。事件発生前にルノーからの手紙を受け取っていながら悲劇を防げなかったポアロは、プライドをかけて真相解明に挑む。一方パリ警視庁からは名刑事ジローが乗り込んできた。たがいを意識し推理の火花を散らす二人だったが、事態は意外な方向に……。
ふざけんな!息子との夕食を台無しにした迷惑電話にハニーは激怒した。彼女は問題のセールスマン、ボイドを孤島におびき寄せ、根性を叩き直してやることにした。何も知らずボイドは愛人連れで旅立つが、島にはハニーを狙う狂気のストーカーも…。
1660年、王政復古直後のロンドン。そこで20年近く書店を営むインチボルドは、アレシアと名乗る貴婦人から行方不明の稀覯本探しを依頼された。清教徒革命中に屋敷を荒らされたときに紛失した『迷宮としての世界』を取り戻してほしいという。それは1620年代のプラハで帝国図書館のために書籍の買い付けにあたり、蔵書家としても名高かった彼女の父アンブローズ卿が遺した貴重なものだった。破格の報酬に不審の念を抱きながらも、インチボルドはアレシアの屋敷から密かに持ち出した謎の暗号文を手がかりに蔵書探しを開始する。彼が試行錯誤の末に暗号を解くと、『迷宮としての世界』を思わせる言葉が浮かびあがった。はたして、この言葉には何の意味が?謎が深まっていくなか、蔵書の行方を追うインチボルドは、自分でも知らぬうちにアンブローズ卿と三十年戦争の時代に遡る恐るべき陰謀へと呑み込まれていった!1660年のロンドンと1620年代のプラハ。40年の歳月を経て一冊の稀覯本から繙かれる壮大な謎。“博聞と好学の徒をもって任じる”書店主アイザック・インチボルドを道案内に、書籍に関する蘊蓄をちりばめて贈る話題の歴史ミステリ。