著者 : 田澤耕
三十以上の言語に翻訳されている、世界的によく知られた名作。現代カタルーニャ文学の至宝と言われる。スペイン内戦の混乱に翻弄されるように生きたひとりの女性の愛のゆくえを、散文詩のような美しい文体で綴る。「この作品は、私の意見では、内戦後にスペインで出版された最も美しい小説である」(G.ガルシア=マルケス)。 地 図 ダイヤモンド広場 * 解 説(田澤 耕)
北アフリカでティランは囚われの身となるも、ついにはイスラム教国を軍事的に征服したばかりかキリスト教に改宗させることに成功する。そして、ギリシャ帝国への帰途につき、想い姫とめでたく婚約したのだが、好事魔多し…。騎士道小説の金字塔、全四冊完結。
壮絶な戦闘を背景に、男女の愛憎が交錯するー恋愛に奥手なティランと皇女の恋、それに横恋慕する皇女の乳母、従者イポリトと皇后の不倫…。そして、ふたたびトルコ軍の脅威が増して出陣するも、ティランの船は嵐に弄ばれて北アフリカに流れ着く。
ロードス島の勝利により武名が地中海全域に知れ渡ったティランのもとに、スルタンとグラン・トゥルクの軍勢に脅かされているギリシャ帝国皇帝から救援の依頼がとどく。帝都に到着したティランは王女カルマジーナのあまりの美しさに一目惚れし…。
ドン・キホーテが読みふけり、正気を失う原因となった「世界一」の騎士道小説。騎士ティラン・ロ・ブランの地中海を巡る冒険と、絶世の美姫との愛の日々が、絢爛豪華な宮廷生活を背景に活写される。バルガス=リョサによる日本語版への序文を付す。
植民地の喪失、内戦、フランコ独裁、近代化……19〜20世紀の波瀾万丈のスペイン近現代史をカタルーニャの片隅でひっそりと生きた村人たちの物語。 主な登場人物 関連地図 第一章 エデ ンの 日々 第二章 十三 聖人島 第三章 灰の カレン ダー 第四章 黒い 南西風 エピローグ 終わり なき亡命 「引き船道」 の時代 背景 訳者あとがき