著者 : 秋月忍
アメフトの人気選手だったグリフ。5年前、組織暴力団“ヴィスタ”の誘いに乗り、八百長試合と不法賭博の罪で逮捕され、富も名声も失った。今、出所してきた彼は「アメリカ中で最も嫌われている男」だ。しかもロダートという男が、未解決の殺人事件を追及して彼をつけまわしている。そんなグリフに、航空会社の社長フォスターが、自分の美しい妻ローラを妊娠させるように提案してきた…。
グリフはフォスターとの契約で大金を手にするものの、航空会社の副社長でもあるローラがなぜ夫の願いに従うのかが理解できないでいた。しかし、過去の衝撃的な事実を知り、彼はしだいに彼女に惹かれていく。一方、グリフを執拗に追うロダートはローラの存在まで突き止める。そして衝撃の事件が起きた!追いつめられたグリフが取った決死の行動とは?驚愕のラストへと運命は突き進む。
北米一美しい街、サヴァナ。殺人課刑事のダンカンは真夜中に、レアード判事の邸宅に呼び出された。侵入犯を撃ったのは判事の美しい妻エリース。正当防衛を主張する彼女には多くの謎がある。事件の背後に浮かんでくる犯罪組織の親玉サヴィッチ。だが、ダンカンはしだいにエリースに惹かれていった。判事の妻で、しかも殺人の容疑者に…。全米で170万部突破、集英社文庫待望の新刊登場。
牧場主の娘バナーは、結婚式の最中、花婿となるはずのグレーディの裏切りを知る。結婚式がとりやめになったその夜、彼女は両親の幌馬車隊時代からの友人ジェイクに、抱いてほしいと迫った。それは悲しみのあまりの衝動だったのか、小さい頃から慕っていた彼への愛のためだったのか。けれど、彼にはほかに愛する人が…。『夕暮れに抱擁を』で大好評を博した主人公の娘バナーのひたむきな愛の物語。
ニューオリンズのフェアモント・ホテルの豪華なベッドで、テレビ伝道師ジャクソン・ワイルドが死体で発見された…頭と心臓と睾丸に銃弾が三発。全米をまわり、ポルノ一掃の運動を続ける有名人のショッキングな死に、キャシディ検事補はみずから希望してこの事件を担当する。容疑者の筆頭は、通信販売の下着会社『フレンチ・シルク』のクレア・ローレンツ。オーナーで下着デザイナーの彼女は、自社のカタログがポルノだと名指しで叫弾されつづけ、動機は充分。だが、キャシディは初対面で、彼女の気品ある容姿と神秘的な雰囲気にひかれていく。アメリカで人気爆発の女性作家が描く、ベストセラー・サスペンス。
ミシシッピ川の近くのローズシャロン館。カタログ撮影中のクレアのもとへ、キャシディ検事補が姿をあらわした。黒人ファッション・モデルでカタログの製作者ヤスミンは、不倫の相手ピートリー下院議員とのあいびきで留守。バルコニーでキャシディに抱きしめられたクレアはもう抵抗できなかった。でもなぜ。キャシディは自白させるために自分を誘惑したのでは。悩むクレアに、信者をたきつけたエリエルの攻撃は続く。だがジョシュアはそのエリエルのアリバイをくつがえした。真犯人は誰だ。ヤスミンの衝動的な行動で、ついにクレアは決意する…。90年代のアメリカで最も注目されている女性作家の傑作小説。