著者 : 稲垣足穂
我が見る魔もの(971;971)我が見る魔もの(971;971)
たとえどんなお化けが現われようと、決してたじろぐには当らないのであるー。宇宙文学の大いなる始祖にして、三島由紀夫を驚嘆させた少年愛文学の先駆者でもある、昭和文学の燦爛たる流れ星「コメット・タルホ」が遺した膨大な作品群から怪奇幻想の名に値する名作を初めて集大成!文豪怪異小品集シリーズ、第十三弾。
新編・日本幻想文学集成 第5巻新編・日本幻想文学集成 第5巻
大都会のビルディングのはざまで起こる妖しい月光の犯罪「目羅博士の不思議な犯罪」。ナンセンス童話劇「楽しき夏の夜」。夢を培養する理想郷を見つけた男の物語「夢見る部屋」。“薄板界”という異世界の消息を伝える「薄い街」。他全32編。
ヰタ・マキニカリスヰタ・マキニカリス
ヰタとは生命、マキニカリスはマシーン、機械、からくりつまり宇宙博覧会の機械館だというほどの意味です。…ヰタ・マキニカリスの理想は、少年少女の結合の上に生れる新文明、コバルト色の虚無主義です(稲垣足穂)-足穂が放浪生活でも原稿を手放さなかった奇跡の書物が、文庫で初めて一冊になった。恩田陸、長野まゆみ、星野智幸各氏推薦!「21世紀タルホスコープ」第1弾。
ヰタマキニカリス(2)新装版ヰタマキニカリス(2)新装版
「足穂の世界は滅法楽しい遊園地なので、ガス燈も点ればウォーターシュートやメリーゴーラウンドもある。古い絵草紙屋や活動写真館(…)人びとは“薄羽蜉蝣の翅に似た衣服”を着てぞろぞろと歩く」(中井英夫、巻末書下しエッセイより)-そのエッセンスをタルホ自身が精選した名品集の後半に、夢幻的な小自伝ともいえる「随筆ヰタ・マキニカリス」を併録。
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