著者 : 米谷ふみ子
ファミリ-・ビジネスファミリ-・ビジネス
親類て煩いもんです。誰だって好きではないのに、皆集まってはややこしくしているようなもんです。老母とのつきあい、冠婚葬祭をユーモラスに描く表題作、ロスアンジェルスの暴動を渦中から克明に描く「千一本の火柱」、二つの国の物語。
タンブルウィードタンブルウィード
「そんなに喧嘩するのなら別れろよ!」息子のジョンが道子の叫びを聞いて部屋から飛び出して来た。ユダヤ人の夫アル47歳、道子45歳、ケンと12歳の息子ジョンの4人家族。何から何まで妻を頼る夫に、堪忍袋の緒が切れて、道子の眼が三角になり、面長な顔が怒りで上気した。そんな時、老母おととが大阪から、このロスアンジェルスにやって来るという。家庭内国際紛争をユーラスに描く長篇小説。
過越しの祭過越しの祭
ユダヤ系アメリカ人の作家と結婚した道子、2人の息子=15歳のジョンと13歳の脳障害のケン。南カリフォルニヤの真青な冬の空と海、3週間前に施設に入れたケンが帰宅した週末、行儀の良いケンとは対照的な夫婦喧嘩ー「遠来の客」。13年ぶりのニューヨーク滞在。夫の一族再会と血族の聖なる儀式への彼女の憂鬱ー「過越しの祭」。自由を求めて渡米した道子の予期せぬ戦いを描く。
芥川賞全集 第十四巻芥川賞全集 第十四巻
芥川賞100回記念出版。全受賞作家の名作、出世作を総集する待望の全集。第1回受賞作、石川達三氏の「蒼氓」から第100回受賞作に至るまで、文学史上にその名を留める不朽の作品群。芥川剰選評・受賞者のことば・年譜収録。
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