著者 : 綾辻行人
多くの犠牲者が出た1998年度の“災厄”から3年。春から夜見北中三年三組の一員となる生徒たちの中には、3年前の夏、見崎鳴と出会った少年・想の姿があった。“死者”がクラスにまぎれこむ“現象”に備えて、今年は特別な“対策”を講じる想たちだったが、ある出来事をきっかけに歯車が狂いはじめ、ついに惨劇の幕が開く!相次ぐ理不尽な“死”の恐怖、そして深まりゆく謎。“夜見山現象”史上最凶の“災厄”に、想と鳴はどう立ち向かうのかー!?
さまざまな怪異が日常に潜む、“もうひとつの京都”-妖しい神社の「奇面祭」、「減らない謎」の不可解、自宅に見つかる秘密の地下室、深夜のプールで迫りくる異形の影、十二年に一度の「ねこしずめ」の日…恐怖と忘却の繰り返しの果てに、何が「私」を待ち受けるのか?本格ミステリの旗手が新境地に挑んだ無類の奇想怪談連作、ここに終幕。
逆転に次ぐ逆転、超絶トリック、鮮烈な美しさ。死してなお読者を惹きつけてやまないミステリーの巨匠、連城三紀彦を敬愛する4人が選び抜いた究極の傑作集。“誘拐の連城”決定版「ぼくを見つけて」、語りの極致「他人たち」、最後の花葬シリーズ「夜の自画像」など全6編。巻末に綾辻×伊坂×米澤、特別鼎談を収録。
妻が旅行で不在のあいだ、実家に戻った作家が、犬の散歩の際に訪れた河原で、のっぺらぼうの奇妙な人形を拾う(「人形」)。小さな箱を携え、エーゲ海の船旅に参加した男が、いけすかないアベックの殺害を企てる(「エーゲ海の殺人」)など、歴史ある日本推理作家協会賞を受賞し、ミステリー界が誇る作家六名による、奇異で妖しい物語を収録した珠玉作短編集シリーズ第四弾。
ミステリ作家・綾辻行人のもとに持ち込まれる“問題”はひと筋縄ではいかないものばかり。崩落した“どんどん橋”の向こう側で、燃える“ぼうぼう森”の中で、明るく平和だったはずのあの一家で…勃発する難事件の“犯人”は誰か?本格ミステリシーンを騒然とさせた掟破りの傑作集、新装改訂版で登場!
鬼才、綾辻行人の奇なる跳躍!“もう一つの、ありうべからざる京都”に住まうミステリ作家が遭遇する、奇天烈な怪異の数々。当惑と恐怖、驚愕と忘却の繰り返しのうちに月日は流れ…ついに“世界”は、目眩く終焉を迎えるー!?破格の怪談絵巻、待望の第三集にして完結篇。
1998年の夏休み。両親とともに海辺の別荘へやってきた見崎鳴が遭遇したのは死の前後の記憶を失い、消えた自らの死体を探す青年の幽霊だった。謎めいた屋敷を舞台に、幽霊と鳴の秘密の冒険が始まるーー
十七歳年下の女性と結婚した助教授。妻が恐るべき運命を告白する…。ベストセラーを目指せと、編集長にたきつけられた作家はどこへ…。完璧なアリバイがあるのに、自分が犯人と供述する女子高生の目的は…。貸別荘で発見された五つの死体。全員死亡しているため、誰が犯人で誰が被害者なのか不明だ…。推理作家が、猟奇殺人の動機を解明すべく頼った人物とは…。独身の資産家を訪ねた甥。その甥には完全犯罪の計画があった…。六つのどんでん返しが、あなたを虜にする。
季節外れの吹雪で孤立した館、奇面館。主人影山逸史に招かれた六人の客はそれぞれの仮面を被らされた。前代未聞の異様な状況下で、事件は進展する。主人の〈奇面の間〉に転がっていたのは、頭部と両手の指を切り落とされた凄惨な死体。六人の仮面には鍵がかけられていた。名探偵・鹿谷門実の圧巻の推理が始まる! プロローグ 第一章 四月の吹雪 第二章 六人の招待客 第三章 未来の仮面 第四章 奇面の集い 第五章 二重身の刻 第六章 眠りの罠 第七章 惨劇 第八章 閉ざされた仮面 第九章 同一性の問題
関係者の大半が仮面を被らされ、素顔が見えない!前代未聞の異様な状況に疑心暗鬼が渦巻く中、名探偵・鹿谷門実が解き明かす「奇面館の秘密」の数々。果たして真相はどこに!?本格ミステリの醍醐味に満ちた、圧倒的迫力の推理&解決編。名手・綾辻行人が技巧の限りを尽くし、読者を未曾有の驚愕へと誘う。
ミステリーに殉じた作家を敬愛する4人による驚嘆のアンソロジー。巧緻に練られた万華鏡のごとき謎、また謎。遊郭に出入りする男の死体が握る白い花に魅せられた若い刑事(「桔梗の宿」)、月一度、母の愛人と過ごす茶室に生涯を埋めた女(「花衣の客」)などに加え、綾辻×伊坂、巻末対談でその圧倒的な魅力を語る!
もうひとつの京都ー「深泥丘」世界へ誘拐されてみませんか?妖しい眩暈とともに開く異界の扉。誰もいない神社の鈴が鳴り響き、甲殻類の怨念が臨界点に迫り、町では桜が狂い咲く。超音波検査で見つかる“心の闇”、霧の日に出現する謎の殺人鬼、夜に蠢く異形のモノたち…ありえざる「日常」が読者を包み戦慄させ、時には赦し解放する。ほら、もう帰れない。帰りたくないー!名手が贈る変幻自在の奇想怪談集。
ミステリ作家の「私」が住まう“もうひとつの京都”の裏側に潜み、ひそかに蠢動しつづける秘密めいたものたち。古い病室の壁に、丘の向こうの鉄路に、長びく雨の日に、送り火の夜に…面妖にして魅惑的な怪異の数々が「私」の(そして読者の)日常を侵蝕し、見慣れた風景を一変させる。-『Another』の著者が贈る、無類の怪談小説集!