著者 : 羽田詩津子
匿名口座には巨額の金が眠り、隠し別荘の冷凍庫には見知らぬ男の死体が…夫の“遺産”にはどんな謎が隠されているのか?幼い頃から常に誰かの庇護の下で暮してきたトゥルーディは、結婚してからも旅行会社に勤める夫トレントに頼り切っていた。だが、二人がウィーンからイギリスに帰国した直後トレントが謎の事故死を遂げた。動揺する彼女が遺品を調べるうちに発見したのが、匿名口座と死体という奇妙な“遺産”だったのだ。彼女は怯えるネズミのように、一歩一歩生前の夫の行動をたどり始めた。だが、その時すでに彼女の周囲には死の罠が張りめぐらされていた…!冒険サスペンスの名手ルエルが、正体不明の敵を相手に独り闘う女を描く、戦慄のサスペンス・ロマン。
どんな事件が起きても不思議はない険悪な空気が町に充満していた。新任の新聞記者クィラランは畑違いの美術担当にまわされ、新進画家や批評家を取材してまわった。ところが、そこに渦巻いているのは、嫉妬、中傷、よからぬ噂話ばかり…。女流画家を妻に持つ町の画商がオフィスで刺殺され、画廊の絵が刃物で切られたのは、そんなときだった。家庭内のいざこざとも思えたが、次の殺人が起こるに及んで…。新聞記者クィラランが頭を抱えた難事件を解決に導く、不思議なシャム猫ココの推理とは?世の猫好き垂涎のシャム猫ココ・シリーズの処女作。
きっかけはマウス・ハウスでひらかれたディナー・パーティーだった。グルメ記事の担当になった中年の新聞記者クィラランは、そこで昔の恋人と再会した。彼女は今では陶芸家と結婚し、自分も女流陶芸家として活躍していた。ところが、まもなく行方知れずになってしまったのだ。夫婦げんかが原因の家出と思えたのだが…過去に忌まわしい事件があった邸で次々起こる怪事件。新聞記者クィラランは、推理能力を秘めた飼い猫ココとともに驚くべき真相を掘り起こす。アメリカ探偵作家クラブ・ペイパーバック賞候補の猫好きに捧げる新シリーズ第一弾。
ええーっ、あのわがまま勝手なブルース・パットマンが本気の恋をしてるんですって?まさか、ウソでしょう!プレイボーイのブルースをその気にさせたのは、とってもやさしいレジーナ・モロー。でもブルースったら、ホントに本気なのかしら。もし、いつもみたいないいかげんな気持ちだと、レジーナがすご〜く傷ついちゃうわ…。エリザベスたちのそんな心配をよそに、ふたりはすっかりいいムード。でもでもやっぱり何か起きそうな気がするんだけどなァ。
路地から表通りに突き出ている足は、オズの国で家の下から出ている“東の魔女”の足そっくりだ。だが、そこはオズではないし、倒れている女性も魔女じゃない。エマの体を汗が流れる。背中に小さな穴を開けられて横たわる女と、エマは2週間前にレストランで出会ったばかりだった…。殺されたジュリー・アービダーは、勤務する倉庫会社で過激な組合運動を行っていた。組合つぶしを画策していたらしい経営者側に消されたのだろうか。が、ふとしたことからボストンの社交界に足を踏み入れたエマの調査は、思わぬ展開を見せはじめた…!スペンサーの街ボストンに、話題のヒロイン登場。ハードボイルド界に大きな衝撃を与えた、レズビアンの女探偵エマ・ヴィクター・シリーズ第1弾!