著者 : 芝村凉也
いまだ弟子不在とはいえ、無事再開した間野道場に、他流試合を望む二人の浪人者が現れた。丁重に断りを入れる生馬に強引に立ち合いを求めた二人だったが、傍若無人な振る舞いに怒った生馬に、あっさり叩き出されてしまう。一方、玄武館では、江都に名高い師範代の千葉栄次郎との対戦を熱望する二刀流の廻国修行者が現れー。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」が悪を討つ!痛快人情活劇シリーズ第四弾!!
お君を狙う旗本の嫡男の企てを阻むなかで北辰一刀流玄武館の千葉周作と栄次郎父子と知己を得た生馬。玄武館では客分として遇され、間野道場の道場主でありながら北辰一刀流を学ぶことが許されるなど、剣士として充実の日々を過ごしていた。一方、無事普請が終わり、道場から長屋に住まいを移した面々に、思わぬ危難が降りかかるー。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」が悪を討つ!痛快人情活劇シリーズ、絶好調第三弾!!
夜鴉一味を巡る一連の騒動の余波で、父与惣兵衛から禁足を命じられていた惠比壽屋の一人娘お君。生馬が警固につくことを条件にようやく外出が許されるものの、久々の市中でやくざ者とひと悶着起こしてしまう。生馬の活躍でその場は事なきを得るが、この出来事が、江戸屈指の名門道場、北辰一刀流玄武館を巻き込む大騒動に発展するのだったー。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」が悪を討つ!痛快人情活劇シリーズ、待望の第二弾!!
信じ難い敗戦により、手痛い戦力損失を被った討魔衆ー生き残った男を組み入れた「天蓋の小組」だったが、両国川開きで原因不明の将棋倒しに巻き込まれ、早雪が神隠しに遭う。警戒に当たっていた臨時廻り同心小磯も調べを進めるが、今度は神田堀で酔っ払いの溺死事件が…。七年に一度しか目醒めないはずの穢王がわずか一年で目醒めるに及び、凄絶な闘いが始まる!
神田にある老舗菓子舗惠比壽屋の裏手に建つ剣術道場の前に旅装の浪人が現れた。ひときわ目立つ上背と長大な得物を担ぐ姿に、周囲の者が警戒し番屋へ連れていくが、男は十年前に武者修行に出た道場の一人息子の間野生馬だと名乗る。思わぬ人物の突然の帰還と変貌ぶりに偽者の疑いをかけた惠比壽屋の娘お君は、男を追い払おうと画策するのだがー。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」参上!著者渾身の痛快人情活劇シリーズ第一弾!!
少年一亮ら天蓋の小組は水戸街道新宿で鬼と戦う。討魔衆の精鋭集団“弐の小組”の助力を受けて辛くも劣勢を切り抜けたものの、鬼一匹を取り逃がしてしまった。討魔衆を統べる評議の座の僧知音は、鬼がさらなる力と知恵を身につけた可能性を訴える。なぜ鬼は戦いの場から逃げ果せたのか?なぜ一亮らが行くところ鬼が現れるのか?急展開のシリーズ第三弾。
僧侶天蓋に引き取られた少年一亮には特殊な能力があった。人が鬼と化す兆候を察知できるのだ。一亮の感覚に導かれて訪れた麻布桜田町で、天蓋率いる「討魔衆」の小組は新たな鬼と闘う。同じ頃、南町の臨時廻り同心小磯も現場に急行していた。敏腕同心に存在を気取られかけた天蓋らは姿をくらまし奥州へ。北の大地では、飢饉に喘ぐ民が「涅槃の村」に縋っていた…。
浪人の子市松が父の死後、瀬戸物商身延屋の小僧となって一月余り。ある日、人のいい身延屋の主夫婦は、見世の前で行き倒れた物乞い夫婦を手厚く保護した。その夜、何者かの影が番頭、手代を刺し殺し、いよいよ市松ら小僧の眠る部屋の障子に手をかける。慌てて押入に隠れた市松は、信じられない惨劇を目撃したー。人が“鬼”と化す不穏な江戸で、激闘が幕を開ける!
お神楽一家の賭場からの帰りに同道した左門は、数人の集団が武家を襲撃している場面に出くわす。目撃者を排除すべく、こちらに刃を向ける襲撃者たちをあっさり返り討ちにした左門だが、この深夜の刀争の背景に興味を覚え密かに調べを進める。一方、副頭目の轡田兵庫が左門に討たれ、活動に停滞を来していた赤鞘組も、捲土重来を期し、動き始めるー。天下無双の無頼漢、三日日左門の活躍を描く、人気シリーズ第八弾!
辻斬りを行っていた大身旗本池端家の嫡男縫之助を成敗し、首と引き換えに大金をせしめた左門は気侭な日々を過ごしていた。一方、嫡男を討たれた池端家では正室の満流が、実家の父である西丸留守居水島大膳正に、仇討ちを依頼。ある思惑を胸に娘の願いを聞き入れた大膳正は、腹心に縫之助殺害の下手人を捜し出し始末するよう命じるー。究極の無頼漢、三日日左門の活躍を描く、人気シリーズ第七弾!
浅間山大噴火に身を挺して闘った半四郎と浅間の山守、聊異斎・捨吉の生死は杳として知れない。噴火後、大飢饉が起き江戸は一揆に襲われた。怪異を辿る流浪の旅は終わるのか?不幸な網子の船幽霊など、噴火前年の怪異探索行を寂寥と味わいに満ちた筆致で記す大河伝奇時代小説、感動の最終巻。
強敵轡田兵庫との死闘を辛くも制した左門だが、闘いの際に負った傷を癒やすべく、しばらくの養生を余儀なくされる。動くことも酒を飲むこともままならず、無聊を託つ左門だったが、見舞いに訪れたお神楽一家の若い衆から、亀戸天神での奇妙な掏摸騒ぎのことを聞かされー。手負いの左門が、悪事を暴く!至高の無頼漢、三日日左門の活躍を描く、人気シリーズ第六弾!!
老中・田沼意次が放った異能の剣士・涸沼源二郎との勝負に破れた半四郎。涸沼による半四郎への止めの一撃を妨げた浅間山の噴火は、ますます激しさを増す。松平定信の家老・服部半蔵正礼の驚愕の出自と明らかになる幕府打倒の隠密計画。魑魅魍魎が浅間山に集結し、この世の終焉の気配が近づく!
聊異斎と捨吉に逃げられ、半四郎を我が手に引き込む画策を続ける田沼意次。浅間山噴火の報を聞き、服部半蔵を焚き付ける松平定信。聊異斎と捨吉が潜むのは噴煙が舞い山鬼の出没する浅間山麓であった。かの地で二人の命が狙われていると知った半四郎は、妖刀・鬼鍛刀を携え運命の地に急ぐ。
左門が義堂一角を討ち果たしたことで、難を逃れたお神楽一家に、とある寺から、寺が催す富突の札を引き取ってほしいという依頼が持ち込まれる。だがその富突を巡っては、妙な噂が流れていたー。赤鞘組副頭目轡田兵庫の実力がついに明らかに!?男も惚れる無頼漢、三日日左門の活躍を描く、驚愕のシリーズ第四弾!!
元禄時代、紀州藩の家臣、意行が化け物が出るという穴を探索して遭遇した、驚愕の光景と日本を揺るがす災厄。江戸に頻発する怪異は、その災厄が意次支配の天明の世に再来する予兆か。策略を闇でめぐらす意次。期せずして人にあらざる力を持った一介の浪人・半四郎の行くべき道とはいずこや?
左門によって己が企てを立て続けに阻まれていた赤鞘組の小頭、猿橋市之丞は、副頭目の轡田兵庫の来訪を受け、組織への上納金が減っていることを咎められる。轡田の苛烈な制裁を懼れた猿橋は、左門と懇意にしているお神楽一家の縄張りを奪うべく、策を講じるがー。左門の業を凌駕する、最強の敵が姿を現す!空前絶後の無頼漢、三日日左門の活躍を描く、圧巻のシリーズ第三弾!!
江戸焼失は寸前で回避されたが、強大な怪異は幕府をも揺るがし始める。神隠しの古井戸を怪異の地下通路「龍穴」と睨んだ平賀源内は、幕府によって始末されていた。権勢を振るう老中と、怪異による世の乱れに乗じて復讐を企む将軍家跡取りの争いに、類い稀な妖力を持つ半四郎は巻き込まれる。怪異が招く乱世。「怪異出現編」完結!
頻発する江戸の怪異に決死の覚悟で立ち向かう半四郎に最大の危機が訪れる。将来を嘱望された孫を半四郎に再起不能の身とされた大婆。家は没落し大婆の怨みが爆発する。日本を覆い始めた妖異が大婆に入り込み炎の化身となった。火の玉は半四郎の故郷を焼き払い、半四郎を標的に江戸へ向かう。