著者 : 藍川京
意中の未亡人をものにすべく、箱根の別荘に招いた還暦過ぎの男が、清楚で気品溢れる彼女の意外な一面をうかがい知ることになる(「鬼縛り」)。旅館の若女将から、知り合いの娘の身に起こっているある出来事について相談を受けた官能小説家が、奇妙で淫猥な事件の真相に迫る(「月影亭擦淫事件」)など、第一線の人気作家による書き下ろし官能アンソロジー。
不動産業を営む男が老獪な不動産王から土地を売ってもらうのと引き替えに、渡された風変わりな色合いの下着に見合う女性を用立てるべく奔走する(「その色の名前も知らない」)。黒だけを使った独特の油絵で評価を得た画家の作風の裏には、今も変わらぬ高校時代の恩師への恋慕があった(「彩りを持たない矢崎はじめ」)など、第一線の人気作家による書き下ろし官能アンソロジー。
日本舞踊の師匠で38歳独身の緋奈恵と十年前から躰の関係を持ち続ける書家・青潤。還暦を過ぎ、妻がいるにもかかわらず彼女の奥ゆかしい姿を淫らに染めあげ、そのひと時に欲情し、快感を得ていた。さらには、芸者の孫娘で生意気な20歳の娘を身体検査したり、旦那の部屋でSM雑誌を見つけて動揺する清楚で人妻の弟子を巧みな手管で籠絡させゆく「柔肌染めて」。離婚を機に鎌倉に転居し、趣味を兼ねて観光案内で生計をたてる男は夜の悦楽ガイドも…。女たちの欲望を満たし、悶え喘がせる女遍歴を描く「召し上がれ」。ふたつの極上エロス中編官能!
奔放な若いクラブホステスとのセックスを楽しみながらも、亡くなった知人が面倒を見ていた淑やかな熟女に恋い焦がれる還暦近い男の姿を描く「雪の肌」。自宅マンションの地下で何者かに強姦された主婦が、被虐の奴隷と化していく「トランクルームの女」など、第一線の人気作家による書き下ろし官能アンソロジー。
ガイドブック執筆のために京都を訪れたフリーライターの緋美花。取材で街を歩いていると、オスを感じる男と出会う。ベンチャー企業の経営者、寡黙な京人形師、茶道具屋の跡取りの坊や、SM愛好家…。彼らの指、口、身体に、ときに緩やかに、ときに激しく、緋美花は乱される。雅やかな空気につつまれた、匂い立つ官能が胸を揺さぶる傑作短編集。
一度関係を持った女性に違和感を覚え、その源を探るべく、再びの逢瀬を約した男が性愛の深淵を覗き見ることになる「淫欲溢れてやまず」。恋人とベッドを共にしていても、少年の頃から憧れていた義姉の姿に思いを重ねてしまう男の情欲を描く「死んでもいい」など、第一線の人気作家による書き下ろし官能アンソロジー。
古稀を間近に控え、いまだ衰えぬ女性への執着を示す不動産会社社長の悦楽の情交と、とある思惑を描く「女体遊び」。不注意から起こしてしまったトラブルを解決してもらうことを条件に、知人の禁断の道楽に付き合うことになる「人魚の戯れ」など、第一線の人気作家による書き下ろし官能アンソロジー。
短いから、気持ちいい。「10分で読める」官能短篇集 長けりゃ、いいってもんじゃない。 小説現代に好評掲載された「10分で読める」短編官能小説集。勝目 梓「始末書」/阿部牧郎「水牛になった女」/西澤保彦「タイツの秘密」/睦月影郎「あによめ」/藍川 京「妖天女」/南 綾子「かえるのうたがきこえてくるよ」/大石 圭「隣室の客人」/蛭田亜紗子「さなぎのなかみ」/草凪 優「 スカートの中」/平山夢明「おまえのおふくろはべったべた」。短いから、気持ちいい。10人が贈る極上の競宴。 「始末書」 勝目梓 「水牛になった女」 阿部牧郎 「タイツの秘密」 西澤保彦 「あによめ」 睦月影郎 「妖天女」 藍川京 「かえるのうたがきこえてくるよ」 南綾子 「隣室の客人」 大石圭 「さなぎのなかみ」 蛭田亜紗子 「スカートの中」 草凪優 「おまえのおふくろはべったべた」 平山夢明
旅先で出会ったばかりの男。完璧な妻と言われつづけた彼女は、その前で黒いショーツを脱いでいく/通勤の電車内。彼のズボンの膨らみに女の手が押し当てられた。女はしかも、社内の派遣OLではないか/どの女のお肉にもまだ入れたことないの?訊ねる年上の人の声がかすれていた…女の性は得体知れずの底知れず。現代&時代官能のダブル興奮。絶好調『禁書』シリーズふたたび。
高校教師、矢沢はクラス委員の田村麻美を犯し、従順なメス奴隷におとしめることに成功した。麻美は復讐のため学内有数の美少女、佐伯由美子の誘拐を矢沢に持ちかける。そして夏休みがはじまり、ふたりは由美子を監禁しSM調教を開始する。暴行と凌辱の嵐の中、苦痛から快楽へと目覚めていく由美子。やがて、消えた由美子を追って親友平井美恵子が捜索をはじめるが…。「妖獣戦記」の広崎悠意がはなつ禁断のSMゲーム「虜」の小説化。
淫欲性獣・朝倉の罠に堕ち、若い陰唇を剥き出しにされ次々に凌辱される女たち。Dカップの若妻・美紀、そして美人女子大生・亜矢子…。やがて二人は、緊縛されてベッドに転がされ、淫肉を嬲られ犯されまくる。
「僕を助けて…、僕はずっとお養父さんに抱かれてるんだ…。」少年の花のような唇から思いがけない言葉がほとばしった-。唐津の窯元で出会い、一瞬のうちに激しい恋に落ちた二人-。若き陶工、浩介と香道家元の息子、彩人。二人の一途な愛はやがて、嵐をはらんだ逃避行という道を選ばせた…。
春の日が沈みかける長谷部邸の広壮な庭、ひとり息子の翔一は、これから一つ年下の弟となる圭に初めて出会った。まるで秘密の花園に迷いこんできた少女のような妖しく儚げな美しさを湛えた圭に、翔一の心は騒ぐ。何かが起こる…。あまりにも美しすぎる幻の花のような姿に、そんな予感すら覚えるのだった-。
名門私立高校に赴任した女教師、摩矢子。教え子である理事長の甥に犯され、甥の奴隷と化した美少女たちとともに性の虜になってしまう。一方、本来好色な理事長自身も、部下とともに摩矢子をモノにしようと企てるのだが、すでに甥の手に落ちていたことを知り激怒。対抗意識に燃えた理事長はSMプレイで性の実力を誇示するのだが…。