著者 : 西村健
超絶アクション×街ブラ謎解き、痛快エンタメ長編! 文豪の街歩き随筆で犯行予告!? 現場の特性をたくみに利用した連続放火事件に、 ヘンクツ科学捜査官が「円仮説」で立ち向かう。 新宿ゴールデン街「オダケン」と博多とんこつ屋台「ゆげ福」、夢のコラボレーション!! 新宿・ゴールデン街のバー「オダケン」のマスターが請け負ったのは連続放火事件の現場に赴いての動画撮影。ところが雇い主の福岡県警の科学捜査官とは初対面から反りが合わない。文豪・永井荷風の街歩き随筆『日和下駄』の一節を犯行予告に使う犯人相手に捜査は迷走するばかり。一方、福岡・中洲のとんこつラーメン屋台「ゆげ福」の店主は知人の依頼で家出娘を追って東京へ。スピリチュアルの合宿所に籠もる娘に占い師が実家に帰るように告げたとき、事態は思わぬ方向に動き出す……。 天才プロファイラーとゴールデン街のバーの店主は犬猿の仲!
大人の〈バス旅ミステリー〉最終章 路線バスに乗って 逃亡する犯人を追え! フィッシング詐欺常習犯はどこへ消えた…… 名探偵・まふる夫人、最後の挑戦 路線バスで小さな旅に出る。 各地を巡りながら、人と出会い、 日常の謎を追う。 居酒屋に不動産の権利証を置いていった理由、 津軽で少年たちが見た男、 亡き夫が呟いた女の名前、 博多のストーカー……。 謎を解き明かすのは、 元刑事・炭野の妻・まふる夫人。 最後に彼女が挑んだのが、 インターネットの情報を盗み出す フィッシング詐欺常習犯の行方ーー。 路線バスを駆使して逃亡する犯人は、いったどこへ。 彼女は解き明かせるのか!? 第一章 芝浜不動産 第二章 津軽を翔ぶ男 第三章 回り回って…… 第四章 聖と俗 第五章 幻惑の女 第六章 お化けの正体 第七章 追い掛けて、博多 第八章 “バス・フィッシャー”を探して 終章
1995年、大地が裂けた。時代が震えた。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件と未曾有の災厄が相次いだ一年、戦後五十年かけてこの国が築き上げたあらゆる秩序が崩れ去っていく…。雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編。
福岡藩士の子として生まれた團琢磨は、明治初期の米国MIT留学で鉱山学を修め、苦難の末に三井三池炭鉱の基礎を築く。群馬の山村に生まれ、悩み深き青春時代を過ごした井上四郎(日召)は、新天地を求めて満州に渡る。まるで光と影のような二つの熱い魂が、近代日本の悲劇「血盟団事件」を引き起こすまで。
財界の頂点と徒手空拳の宗教家。国を憂う気持ちは同じでも、團と日召の立場はあまりに対照的だった。戦争、震災を経て、社会不安が広がった時代に、日召は革命を目指して「一人一殺」を掲げ、体制の象徴・琢磨を狙う。吉川英治文学新人賞&大藪春彦賞受賞作家が、近代日本の転換点となった大事件を描き尽くす。
昭和四十四年、高度経済成長の只中。華やかな世相を横目に筑豊の主要産業である炭鉱は衰退の一途。しかし荒くれ者たちの意気は盛んだった。全域に威を振るうのは海衆商会。その賭場で現金強奪事件が起きる。主犯はチンピラの菱谷松次だ。面目を潰された若頭・中場杜夫は怒りに震える。二人の激しい衝突はやがて筑豊ヤクザ抗争の根底を揺さぶることにー。感動の第十六回大藪春彦賞受賞作。
昭和三十八年。福岡県の三池炭鉱で大規模な爆発事故が起きた夜に、一人の警察官が殺された。その息子・猿渡鉄男は、やがて父と同じく地元の警察官となり、事件の行方を追い始める。労働争議や炭塵爆発事故の下、懸命に生きる三池の人々と、「戦後の昭和」ならではの事件を描いた、社会派大河ミステリー。
九州・三池炭鉱。一人の警官を軸に、熱き男たちの生き様を描いた話題作の下巻。吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞受賞作。 第三部 昭和六十四/平成元年 1989 第四部 現 在 文庫化に際してのあとがき
旅行代理店の臨時求人に応募してきた派遣会社「倶利迦羅紋々スタッフサービス」。信じられない好条件に代理店社長の飯田は即決するが、正体は何とヤクザのフロント企業。手を変え品を変え7人の男女を巻き込んだ倶利迦羅社の目的は一体?戦々恐々とする面々に警察も加わり、福岡を舞台に三つどもえのコン・ゲームが始まった。怒涛のノンストップミステリー、文庫オリジナル。
博多中洲のラーメン屋台「ゆげ福」の息子・弓削匠は、ラーメンには目がない私立探偵。老舗ラーメン店の兄弟争いから起きた殺人事件や“替え玉”受験のプロ殺人事件を、体を張った捜査で解決してゆく。探偵になるきっかけとなった父親の失踪の謎に迫ろうとする匠に危険が迫る!連作8編収録。