著者 : 西江璃子
名も知らず愛を交わした、かけがえのない記憶。 この娘の瞳にいつも、あの日のあなたがいた。 ニューヨークの高層ビルで働くブリーは、仕事に追われながら、 3歳の娘ソフィアを育てている。ある一夜の美しい記憶を胸に。 4年前、傷心を抱えて訪れたイタリアで、美しい漆黒の瞳の ジャクソンと出会い、ブリーはたちまち惹かれた。 情熱と切なさが入り混じる夜は、まるで夢のように過ぎ去ったーー 彼が何者なのかも知らないままに。 今、4年の時を経て、彼は世界を駆け回るホテル王ジャクソンとして、 ブリーの上司の結婚披露宴に現れたのだ! 彼は幼いソフィアの漆黒の瞳を見つめて言った。 「この子は、僕の娘か?」 その問いに、ブリーの世界は揺れはじめます。この3年間、一人で娘を守ってきたのに、彼はすべてを知るや言ったのですーー「結婚しよう。君たちをイタリアに迎えたい」けれど、父の愛を知らずに育った彼女には、温かい家族のイメージなど到底持てなくて……。
宮殿の使用人にすぎない私が、 おそれ多くも、王妃になるですってーー? セドヴィア国王夫妻が急死し、戴冠式を間近に控え、 皇太子アレッシオは頭を抱えた。婚約者が駆け落ちしてしまったのだ。 だがやがて、先日、車の接触事故に遭った赤毛の女性を助けたことを 思い出したーー見事なプロポーションの王宮の使用人、ロージー。 皇太子は彼女を呼び出し、婚約者が駆け落ちしたと説明した。 「ロージー、きみの家族は多額の負債をかかえているね」 なぜ知っているの? ロージーは重い口調で答えた。「そうです」 「ぼくは婚約者の代理の花嫁を見つけ、結婚式を決行する必要がある」 「式まで9日しかないのに、どこにそんな花嫁が?」ロージーは困惑した。 「今、ぼくの目の前にいる。きみにぜひ引き受けてもらいたい」 リン・グレアムファンの皆様、お待たせしました! 正真正銘の王子様にプロポーズされた、貧しき苦労人ヒロイン。次期国王となる彼は面目を保つため、結婚して愛し合っているふりをしてほしいと言いますが……。身分違いのシンデレラ物語をお楽しみください。
天国に旅立った我が子がくれた、 愛にあふれた贈りもの。 ギリシア人富豪サンダーの子を身籠り、結婚したタリーは、 死産をきっかけに家を出て、別居を始めた。子を失った悲しみを 分かち合おうにも夫は仕事ばかりで、寄り添う気持ちすらない。 そんな姿に失望し、いつしか心が離れてしまったのだ。 新しく始めた仕事がようやく軌道に乗り、そろそろサンダーとの 関係を清算しなければと考えたタリーは、1年半ぶりにフランスへ 向かった。すると、驚いたことにサンダーに出迎えられ、 妻として戻ってほしいと囁かれて、思いがけず心をかき乱される。 サンダーへの愛は消えていない。私たちはまだやり直せるの? だがそんな淡い期待を砕くような、夫の秘密を知ってしまい……。 大人気作家リン・グレアムの隠れた珠玉作をお届けします。夫婦として再びやり直すことを決めた直後、ヒーローが急死した元恋人の赤ん坊を連れ帰り、自分が育てると宣言して……。傷つきながらも互いに成長していく二人の、胸に沁みる夫婦再生ロマンスです。
なぜ私はあなたのもとを去ったの? あなたを愛してしまったから? ウエイトレスのエマは、CEOダンテに乞われ、結婚した。 恋愛感情の介在しない、1年限りの契約花嫁として。 だがやがて、彼の愛情を求めている自分に気づいて怖くなり、 契約期間満了を待たず、ダンテのもとを去ったーー。 3カ月後、エマは病院で目覚めた。目の前の見知らぬ男性に 夫だと言われても、二人は契約結婚していたのだと告げられても、 何も思い出せない。それどころか、ハンサムな彼に 熱い目で見つめられると、体がとろけそうになる。 私たちは愛し合っていなかったはずなのに、なぜ……? 実は契約結婚を延長するつもりでいたダンテは、戻ってきたエマに愛憎相半ばする思いを抱き……。日本デビュー作『シチリア大富豪と消えたシンデレラ』で話題をさらった稀代のストーリーテラー、リラ・メイ・ワイトが綴る、大人気の記憶喪失がテーマの物語!
今まで言えずにごめんなさい。 あなたと私の秘密の絆のことを。 クレアは仕事で思いがけない再会をはたした。 4年前にプロポーズされながらも結ばれなかった元恋人ニックと。 映画スター顔負けのハンサムなニックとは、 妻として支えてほしい彼と、祖父母を支えたい彼女とで折り合えず、 最後には喧嘩別れしてしまったのだった……。 その後、ニックは高校時代の友人女性と結婚したが、2年前、 妊婦だった妻が交通事故でおなかの子もろとも命を落としたと知り、 クレアはひどくショックを受けた。もうあのことを隠してはおけない! じつはニックと別れたあと、彼が婚約したと風の噂に聞いてから、 ずっと言えずにいたのだーー独りで産み育ててきた、彼の息子の存在を。 USAトゥデイ紙のベストセラー作家サラ・オーウィグが放つ、胸がじんと熱くなるシークレットベビー物語! 幼い頃の自分に瓜二つの息子の写真を見て、愛しさがこみ上げるニック。一方のクレアは、彼とまた親しくなればなるほど、再び傷つくのが怖くなって……。
あれが“愛”ではなかったことを、 本当の愛が教えてくれた……。 仕事で高級百貨店〈ブライアント・ストア〉を訪れたオーレリーは、 リニューアルオープン・セレモニーの控室で待機していたとき、 持病のせいで気を失って床の上に倒れ込んでしまう。 それを発見したCEOのルーク・ブライアントは、 薬物の過剰摂取で倒れたのだと思い込み、彼女に冷たい目を向けた。 オーレリーはルークに抱き起こされて意識を取り戻すと、 長身でたくましくてハンサムな彼を見て、思わず胸をときめかせた。 そんな彼女に、ルークが厳しい表情で言い放つ。 「きみに金を払っているのはぼくだ。5分で支度して仕事をしろ!」 この情け容赦ない大富豪が、後日、彼女の自宅を訪ねてきてーー 感動ロマンスを描いて大人気のケイト・ヒューイット。『一夜の恋におびえて』(R-2977)、『ベッドで過ごす一週間』(R-2951)の関連作である本作は、ヒロインが抱える過去のトラウマを知るにつれ、献身的に寄り添おうとするヒーローが魅力的な物語です!
愛を知らない家なき乙女が、 一夜で宿した新しい命はーー。 両親の死後、養護施設で育ったジーニーには密かな夢がある。 天才的頭脳を金儲けに利用した両親からもらえなかった愛情を、 子供を産んで注ぎたい。苦学して、ソフトウェアの設計で 生計を立てる彼女のもとにある日、浅黒い肌の官能的な富豪 セヴェが訪ねてくる。購入提示額があまりに莫大で驚くが、 彼に一目惚れし、“子供を授けること”を売却の条件にした。 すると一笑に付されたものの、契約で彼の家を訪れた夜、 誘われるままジーニーは身を捧げてしまう。やがて妊娠が判明。 動揺しつつも、仕事のため外国行きの飛行機に乗り込んだはずが、 離陸直後、セヴェが現れた。「僕の国で子供を産んでもらう」 プライベートジェットで彼の国にさらわれたヒロイン。想定外の恋におち妊娠した、空気を読むのが苦手で頭脳明晰な彼女はーー?個性的なヒロイン像が人気のスター作家マヤ・ブレイク作品は、大スター作家S・ケンドリックファンのあなたに特におすすめです。
いくら愛しても、愛されない。 でも、すべてはおなかの子のため……。 「提案を受け入れたくなったのだろうが、その件はもう締め切ったよ」 大富豪レアンドロのオフィスを訪ねたセリアに、彼は冷たく告げた。 3週間前、愛を信じない彼にベッドだけの関係を続けようと提案された。 駆け落ちしたレアンドロの婚約者とセリアの兄を二人で捜す間に、 互いに惹かれて分かち合った情熱の時はたしかにすばらしかった。 でもセリアは自分だけ夢中になることを恐れて彼の提案を断っていた。 レアンドロとの関係を続けていれば、リゾートでの休暇や劇場の特等席、 最高級の食事、そして何より彼というすてきな恋人が手に入ったのに……。 だが今、セリアはそんなことよりはるかに重い現実を告げに来たのだった。 「わたしがここに来たのは、妊娠したことをあなたに伝えるためよ」 レアンドロは予期せぬ妊娠に愕然としながらも、生まれてくる子のために愛情抜きの結婚に踏みきります。彼を愛し始めていたセリアは、愛する人から愛してもらえず、ベッドで愛を交わし合うこともできない結婚生活の苦しみにしだいに耐えられなくなっていき……。
愛なき情熱と知ったあとに、 小さな命を身ごもった……。 二十歳のタリーはパーティで出会った美しきギリシア人男性に惹かれた。 海運王を父に持つ将来有望な投資家のプレイボーイ、サンダー。 タリーはといえば、古風な乳母に育てられ、恋愛経験は皆無だった。 このパーティには妹のつき添いとしてやってきたけれど、 妹に使用人扱いされているような私を、サンダーはどう思うかしら? 彼の目はしかし、タリーを明らかに女性として賞賛しているようだ。 本当の相手が見つかるまでは独りでいいと考えていたけれど、 胸が痛いほどのこの情熱を、今こそ解き放ってもいいのでは? タリーは誘惑されるまま、サンダーに純潔を捧げたーーまさにその瞬間、 彼がはたと気づき、吐き捨てた。「初めてなのか? 何を企んでいる!」 純真なヒロインが初めて恋した相手は、刹那的な関係しか求めない世慣れたヒーローでした。誘惑は情熱的、それでいて心は冷淡な彼。サンダーの思わぬ怒りの反応に傷ついたタリーが家に帰ると、彼から薔薇の花束とディナーの誘いのカードが届いて再び翻弄され……。
あまりにも長すぎた、会えない時間。 幼すぎた初恋が今、よみがえる……。 ゲイレンが帰ってきた。19年ぶりに。 ルーラの勤め先のリゾートホテルで行われる、 親友の結婚式に出席予定だ。彼は今や大企業の経営者。 親の言いなりに結婚した私には、幸せなど無縁だったーー 5年前、暴力的な夫を亡くして以来、ひっそりと生きてきた。 ゲイレンに再び会ってしまった今、ルーラの胸には 昔の彼との幸福な日々が次々よみがえってくる。 折しもゲイレンは産休中の秘書の代理を探しており、 なんとルーラは彼の臨時秘書となることになってーー?! 愛される歓びを知ることもなく、辛い結婚生活に耐えてきたヒロインと初恋の男性との再会物語。はたして恋のゆくえは……? HQロマンスとイマージュ双方で大活躍する人気作家キャロル・マリネッリ。王道人気テーマ“ボス&秘書”をお楽しみください。
もう恋人のふりはできない。 愚かにも彼を愛してしまったから。 住み込みで美容室の下働きをしている施設育ちのメアリーは、 誕生日の夜、店長に命じられ顧客とのディナーに送りだされた。 そこは商談の席で、彼女はまるでデート嬢のように扱われ、 ショックを受けるが、その様子を商談相手のギリシア富豪、 コスタは見逃さなかった。彼女をバーへ誘い、身の上話を聞き、 誕生日を祝ってくれたのだ。メアリーは涙を浮かべて感激した。 こんな素敵な男性が、私の恋人だったら……。 数日後、彼から多額の報酬とともに、週末の3日間だけ 恋人として同行してほしいと頼まれ、メアリーは仰天する。 養護施設で育ち、これまで誰からも誕生日を祝ってもらったことがないヒロイン。ヒーローと一緒に迎えた21歳の誕生日は、何にも代えがたい特別な思い出となりました。週末の恋人契約を通して、彼への想いが愛なのだと初めて気づくヒロインですが……。
私は愛されていない。辛い事実を知ったとき、 彼女の内には小さな命が宿っていた。 クラウディアは3歳で母を亡くし、16歳まで修道院で育った。 21歳で過保護な父から逃れ、一人暮らしを始めた矢先、 チーロ・トラパニと名乗る長身のセクシーな富豪が訪ねてきた。 以前この家に住んでいたというチーロとはなぜか話がはずんだ。 クラウディアは彼の虜になり、2カ月後、二人は結婚した。 だが幸せな日々はあっけなく消え去る。 彼がプロポーズしたのは私を愛しているからではなかった……。 クラウディアは孤独と絶望のなか、家を出た。 妊娠に気づいたのはその直後でーー。 人気急上昇中! アメリカ本社発、ダイバーシティーー多様性ーーを打ち出した設定の秀作をお贈りします。読み書きができない障がいをもつヒロインにはなんと一度聴いたことを一語一句記憶できる特殊能力がありました。優れた特性を生かしてヒーローを翻弄するヒロインにご注目ください。
あなたと娘と過ごしたい。 せめて最後のクリスマスだけは。 彼の名前も、教えられた電話番号も、すべて偽りだった……。 1年前、ハンサムで魅力的なノーラン・フォルテと恋に落ち、 夢のように楽しいクリスマスを過ごした大学生のリジー。 仕事で一時的に滞在していただけの彼が去った数週間後、 予期せぬ妊娠がわかり、リジーは慌てて彼に連絡を取ろうと試みた。 しかし電話はつながらず、絶望に打ちひしがれながらも、 出産を決意した彼女は苦労の末に大学を卒業し、娘を産んだのだった。 季節はめぐり、再びクリスマスシーズンが訪れたある日、 リジーの家にいきなりノーランが現れ、彼女に詰め寄った。 「僕が君の人生を狂わせたと聞いたが、どういうことだ?」 大御所タラ・T・クインが、若き苦労人のリジーを主人公に描く、切ないシークレットベビー物語です。実は富豪一族フォーチュン家出身のノーランは、銀行の取締役を務める億万長者。人生を謳歌すべく余暇は偽名を使い、一人の女性には縛られないつもりが……。
子供たちはこの手で守ってみせる。 もう誰にも頼らない。そう誓ったのに……。 4年前、ミッシーは夫に捨てられ、幼い三つ子を抱えて途方にくれた。 母はすでに亡く、酔いどれの父に頼ることもできないなか、 ほそぼそとウエディングケーキ作りの仕事をして暮らす毎日だ。 そんなある日、隣家にたくましくセクシーな男性がやってきた。 ハイスクール時代、親切に勉強を教えてくれたワイアット。 魅力的な大富豪となった彼の変貌ぶりに、ミッシーは密かに息をのんだ。 と同時に、ワイアットから卒業式後のデートに誘われていたのに、 父にドレスを汚されて行けなかった哀しい思い出もよみがえる。 今や男性不信になってしまったミッシーは恋など求めていなかったが、 子供たちに優しく接するワイアットを前に、胸がときめいて……。 ハーレクイン・イマージュ屈指の大人気作家スーザン・メイアーは、共感を呼ぶ等身大ヒロインのシンデレラ・ストーリーに定評があります。始まる前に終わった恋の15年後が描かれる本作は、愛らしい三つ子たちが悩めるふたりを結びつける感動の再会物語です!
2週間の愛人契約。無垢な乙女は、 触れなば落ちん果実となった。 モデルという仕事は華やかでも、ジェマイマは内気な娘だった。 そんな彼女が、若きイタリア人富豪専属の愛人になるとはーー。 だがチェザーレ・デュランテと初めて会食の席で出会った瞬間、 彼女はその強烈な魅力の虜になり、誘われるまま夜を共にした。 会食はジェマイマの従兄弟の事業へ投資を求めるためだったが、 チェザーレはそれを巧みに利用し、愛人契約を迫ったのだった。 「一夜では足りない。2週間、僕の愛人になれば投資をしよう」 濃密な夜を重ねるうち、ジェマイマの心にある想いが芽生える。 2週間では足りない。彼と、永遠にこうしていられたら……。 美しく細やかに男女の心の機微を描くクレア・コネリーの愛人契約ロマンスをお贈りします。もうこのふれあいは情熱だけではないはずと願うヒロインと、それを頑なに否定するヒーロー。二人が想いをぶつけ合う感動のラストまで、一気読み必至です!
イタリア富豪に知られてしまったーー 彼の子をひそかに産み育てていることを。 ヴェネツィアでつましい暮らしを送るキアラは、 イタリア富豪ヴァルの誘惑に抗えず、なすすべもなく純潔を捧げた。 プレイボーイのヴァルが去っていったあと、キアラは気づく。 妊娠しているなんて! いっそう生活に困るようになった彼女は、 ヴァルの父親である大富豪の庇護を受け、ひそかに娘を産んだ。 3年後、ヴァルの父親が闘病の末に逝去し、遺言が開示された。 その席でキアラはヴァルと再び顔を合わせ、 自分の血を分けた子の存在を知って激高する彼に言い渡された。 「娘にはぼくの姓を名乗らせる。きみはぼくと結婚するんだ」 濃厚ながらも品のあるラブシーンで定評のあるダニー・コリンズ。そんな彼女がお贈りする本作は『9カ月目の再会』の関連作で、ヒロインの親友として顔を見せていたキアラが主人公をつとめます。傲慢なヒーローの強引な振る舞いに怯えるヒロインにご声援を!
富と力を誇る貴族の館でクリスマスを過ごす。 彼の子どもたちの世話係として……。 マルク・ウベルトーー傲慢なシチリア貴族がなぜここに? ロンドンの百貨店で働くモネは突然職場に現れた彼を見て驚いた。 モネは母とともにウベルト家の屋敷に身を寄せていたが、 マルクにひどく心を傷つけられ、イギリスへと渡ったのだった。 あれから8年、やっとつらい記憶も薄れかけたのに、 彼の亡妻が遺した子どもたちの休暇中の世話を私に頼むなんて! マルクの身勝手な振る舞いにモネは唖然としたが、 権力と金に物を言わせる彼の手で城のような館に連れてこられた。 熱い想いが再び燃え上がり、報われぬ愛に身を焦がすとも知らず。 婚外子という出自を持つモネは8年前の出来事で、自分がマルクの属する貴族社会にはふさわしくないということを痛感しています。それでもなついてくれたマルクの子どもたち。いつしか無垢なモネは家族となることを夢見ますが、彼には美しい婚約者がいて……。
亡き姉の小さな忘れ形見。 せめて父親の名を知りたくて……。 姉を亡くして1年余り、ナタリーは遺された甥を引き取ることにした。 だが姉は未婚のまま産んだ幼子の父親が誰か明かしてくれず、 ナタリーは甥にいつか教えるためにも、まず父親捜しから始める。 わずかな手がかりをもとに、彼女は由緒ある公爵領を訪れた。 ここの葡萄園で働く誰かが、甥の父親の可能性があるのだ。 臨時の仕事に応募したナタリーは、面接官のドミニクを見て息をのんだ! 深みのある黒い瞳と黒髪が、怖いほど甥に似ている。まさか……。 でも、この公爵家出身の大富豪には、風貌のよく似た兄といとこがいて、 姉が恋におちた男性が3人のうちの誰であってもおかしくなかった。 ドミニクでありませんように。ナタリーはいつしか、そう願っていた。 大スター作家R・ウインターズが、情趣豊かな南仏プロヴァンスを舞台に、胸に響くシンデレラ・ロマンスを書き上げました! 真実がわかるまで、甥の父親捜しをしに来たことをドミニクに伝えられないナタリー。秘密を抱えたままなのに、恋心は止められず……。
朝の光が映し出した一夜の恋人の姿。 それは、私を蔑む大富豪だった……。 イゾベルがシカゴの上流社会のパーティに潜りこんだのには訳があった。 レジ係の給金では2歳の息子をとても育てていけないため、 富豪である亡き夫の両親に経済的援助を頼もうと思っていたのだ。 ところが街が大停電に陥り、イゾベルは暗闇で一人の男性と出会う。 顔の見えないなか、心と心で会話をするうち、いつしか気持ちが高まり、 二人は情熱を交わす寸前でそのまま寝入ってしまった。 翌朝、イゾベルは相手の正体を知って愕然とし、逃げ出したーー 彼が億万長者で亡き夫と兄弟同然に育った、ダリウスだったなんて……。 亡き夫が自らの不品行を隠すためについた嘘を信じ、イゾベルを蔑む男だ。 だが後日、ダリウスは彼女の貧しい住まいを訪ね、結婚を持ちかけた! ダリウスは親友の忘れ形見のために求婚し、イゾベルも名目だけの関係ーーつまり、ベッドは別という条件で承諾します。けれども、ダリウスの琥珀色の瞳がなぜか一瞬熱く燃えたように見えて……。USAトゥデイのベストセラー作家N・シモーン、日本初上陸!