著者 : 角川書店装丁室鈴木久美
寄せては返す波のような欲望に身を任せ、どうしようもない淋しさを封じ込めようとする男と女。安らぎを切望しながら寄るべなくさまよう孤独な魂のありようを、北海道の風景に託して叙情豊かに謳いあげる。
ハワイ、パリ、江ノ島……6つの旅で傷つきながら輝いていくマユ。凝縮された時と場所ゆえに浮かび上がる興奮と焦燥。終わりがあるゆえに迫って来る喜びと寂しさ。鋭利な筆致が女性の成長と旅立ちを描く。
縁日で行きずりの男の子に「おっかさんだよ!」と取りすがって泣く女。錯乱した女かーーと誰もが素通りする中、次郎吉の妹・小袖は女の命を狙う浪人を見逃さなかった。女の素性は? 「鼠」シリーズ第5弾!
母と幼い娘が住む家が火事で焼けた。原因は不明。さらに母子の周辺に見え隠れする怪しい人物たち。何かあると感じた矢先、また火事が起こりーー。鼠小僧次郎吉が、妹で小太刀の達人・小袖と共に事件を解く!
江戸の宵闇、屋根から屋根へ風のように跳ぶ、その名も盗賊・鼠小僧。しかし昼の顔は〈甘酒屋の次郎吉〉と呼ばれる遊び人。小太刀の達人・妹の小袖とともに、江戸の正義を守って大活躍する熱血時代小説。
「あなたが私の夫になる人です」。張り込み中、駆け寄ってきた女子高生の言葉に絶句する片山刑事。彼女は占い師に「公園のベンチに置いたハンカチを拾った人が運命の人」と言われたという! シリーズ第35弾!
千里、朝日、弥刀。二人の女子と一人の男子。三人の高校生はある誓いを交わし“ともだち”になった。しかし、その「世界」は朝日が弥刀に告白したことで揺らぎ、ある日……ビターダークな青春ミステリ!!
福岡藩の支藩、秋月藩で、馬廻役・間小四郎は、若者らしい正義感から、長く藩政を牛耳ってきた家老・宮崎織部の糾弾に加わり、仲間と共にその排除に成功する。しかしその裏には福岡藩の策謀が・・・。書き下ろし!
マシュウおじさんの死によって大学進学を一旦諦めたアンは、村の小学校の先生になり、孤児の双子を引き取ったり村の改善会を作ったり、友人の恋の橋渡しをすることに。アンの成長を見守る青春篇。
レドモンドの学生となり、村の人々との名残を惜しみながら友人との新しい下宿生活を始めるアン。彼女を愛し続けながらも友人として寄り添ってきたギルバートと、ついに大きな運命の分かれ道を迎えるーー。
風呂の排水口に○○タマが吸い込まれたら、自慰行為のたびにテレポートしてしまったら、突然家にやってきた弁天さまにセックスを強要されたら。人間の過剰な「性」を描き、爆笑の後にもの哀しさが漂う悲喜劇。