著者 : 角川書店装丁室
誘拐された四歳の少女アマンダ・マックリーディ。母親ヘリーンはアル中で、麻薬取引の売り上げを持ち逃げしていた。事件はパトリックとアンジーの予想を超えて暴走していくーー。
2000年5月25日ミラノのドゥオモで再会を約したかつての恋人たち。江國香織、辻仁成が同じ物語をそれぞれ女の視点、男の視点で描く甘く切ない恋愛小説。
父親に認めてもらおうとボクシングに励む少年.自分の性的指向に葛藤を覚える青年。試験勉強のために女友達の家を訪れる大学生。どこか寂しげな九人を描き、読む者の心にじんわり染みこむ九つの短編集。 角ざとう あじフライ 汐干狩 星が降る 水仙 歯ブラシ カーテン 甘酒 寒山拾得 自作解説
不慮の事故で恋人は逝ってしまった。失意の底で舞子が見出した一筋の光明。それは、あの人の子供を宿すことだった。すべてを捨て舞子はブラジルの港町、サルヴァドールへと旅立つ。比類なき愛と生命の物語。
かつて恋人同士だった男女。恋人時代に交わしたたわいもない約束。本当に、その日、その場所に相手は来るのだろうか……男の視点を辻仁成、女の視点を江國香織が描く、究極の恋愛小説。
小さな島で発生した連続殺人事件。殺人現場には必ず「バベルの塔」をモチーフにした絵が残されていたーー。数々の名画が示す真犯人とは? 「図像学」と「推理」を融合させた、かつてない本格ミステリの誕生!
彼の第三京浜は今日も薄曇り。走っても止まっても、うんざりの毎日へ、類は友を呼んであいつが現れた。ヘッドライトを消すと夜明けが来て、いよいよ朝のどんづまり。わかってない奴らは、これを「青春」と呼ぶ。
一緒に暮らして十年、こぎれいなマンションに住み、互いの生活に干渉せず、家計も別々。傍目には羨ましがられる夫婦関係は、夫の何気ない一言で砕けた。結婚のなかで手探りしあう男女の機微を描いた短篇集。
八幡神社を巡歴していた老人が、秋田で非業の死を遂げた。平凡な日々と訣別し、残された時間で全国を旅する老人は何を希求していたのか。浅見光彦とともに50年の歳月を経てこの国のあり方を問い直す推理巨編。