著者 : 角野栄子
戦争の傷跡が残る1948年。中2のイコは英語の授業で“be動詞+〜ing”(現在進行形)に夢中になる。激変する日本、いつか「どこかへひとりで行きたい」そう強く願うようになるが、手段も理由も見つからない。しかしある日、大きなチャンスが巡ってくる!『魔女の宅急便』の著者・世界的児童文学作家が描く自叙伝的物語。角野栄子は、87歳の今も「現在進行形」!
ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ。日本人の父と孤独な二人暮らしを送る15歳のアリコは、ある日同い年の不思議な少女と知り合う。右目は翡翠色、左目は水色の、名前はナーダ「なんにもない」という意味だという。自分とは正反対のナーダに強く惹かれていくアリコ。しかし互いの距離が近づいたとき、ナーダがアリコに囁いた。「あたしと代わってくれる?」リオの強い光と影の中で紡がれていく、二人の少女の運命の物語。
絵本、童話、児童文学の作家が、本に込めた思いから創作秘話まで語りつくしました!JBBY日本国際児童図書評議会、創立40周年記念出版。
1945年。少女はたった一人で世界と戦っていた。太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは新しい母親になじめぬまま、生まれたばかりの弟と三人で千葉の小さな村へ疎開することに。家のそばにある、暗く大きな森の中で脱走兵が自殺した噂を耳にする。耐え難い孤独感と飢餓感はトンネルの森のように覆いかぶさり、押しつぶされそうになった時、イコは兵隊の影を追いかけ森に入るが…。『魔女の宅急便』の著者角野栄子が、自らの戦争体験から描き下した、憫然で、美しい、珠玉の物語。
やっちゃおうかな、そうよ、私のラストラン!74歳のイコさんは、真っ黒なライダースーツに身を包み、真っ赤なオートバイを走らせる。目指すは、幼い頃に死に別れてしまった母親の生家がある岡山。東京から約640kmの快適な旅。古い写真を頼りに、当時の姿で残っている家をようやく探し出す。そこで出会ったのは、12歳の姿をした母親の幽霊!?なぜか気が合った2人の旅が始まるー。『魔女の宅急便』の著者が贈る自伝的小説!