著者 : 誉田哲也
日本舞踊をやめ、中学から剣道を始めた西荻早苗。重心を下にした柔らかい動きでみるみる成長するが、楽しさを求め「勝敗」については固執しない性格。一方、三歳から剣道を始め、パワー、スピード、勝負勘のすべてに秀で、勝敗がすべての剣道エリートでしかも武蔵オタク(愛読書は『五輪書』と『武士道』)の磯山香織。深い意味はなく出た中学最後の区民大会個人戦で、香織はなぜか早苗に負けてしまう。そんな二人が高校で一緒になった。 敗れた悔しさを片時も忘れたことのない香織だったが、早苗がそのときの相手だとは気付かない。というのも、早苗の苗字が両親の離婚によって「甲本」から「西荻」に変わっていたため、胴着の垂れ幕の名前が違っていたのだ。部活で香織は先輩を次々と撃破。早苗は香織の無類の強さに驚き、香織は早苗の構えをみて自分を破った相手だと気付く。それ以降、香織は早苗は目の仇にして練習。香織の猛攻と練習態度に辟易した早苗は部活を辞めることを考える。関東大会団体戦を前に香織は早苗の剣道を「チャンバラダンス」と揶揄。口論になった二人だったが、その最中に香織が捻挫。片腕でも試合に出場したのだが……。 全く価値観の違う二人が、剣道を通し深く繋がっていく。一気読みの青春エンターテインメント。
高校時代を剣道にかける、またとない好敵手。最後の夏、ふたりの決戦のとき。新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、いよいよ天王山!わたしたちは、もう迷わない。この道をゆくと、決めたのだから。
柏木夏美19歳。ロックバンド「ペルソナ・パラノイア」のギタリスト。男の目を釘付けにするルックスと天才的なギターの腕前の持ち主。いよいよメジャーデビューもという矢先、敬愛するボーカルの城戸薫が自殺してしまう。体には不審な傷。しかも、彼の名前は偽名だった。夏美は、薫の真実の貌を探す旅へと走り出すー。ロック&ガーリーな青春小説。
溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された。警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するものは?クセ者揃いの刑事たちとともに悪戦苦闘の末、辿り着いたのは、あまりにも衝撃的な事実だった。人気シリーズ、待望の文庫化始動。
早苗は成績重視・結果主義の剣道強豪高へ、香織は個人主義から部に忠義を尽くし始める。ふたりの武士道の時代(研究中)が幕を開けたー。新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち二本目。
「ようするにチャンバラダンスなんだよ、お前の剣道は」剣道エリート、剛の香織。「兵法がどうたらこうたら。時代錯誤もいいとこだっつーの」日舞から転身、柔の早苗。相反するふたりが出会ったー。さあ、始めよう。わたしたちの戦いを。わたしたちの時代を。新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち一本。
お姉ちゃんは殺された、同級生の男子に。偶然のバイク事故に見せかけて、殺されたんだ。美しくて、優しくて、心の真っ白な人だった。お姉ちゃんの死の真相は、あたしがはっきりさせるー。あとを追うように、姉と同じ都立高校を選んだ結花。だがそこには、覗いてはならない姉のおぞましい秘密がー。