著者 : 貫井徳郎
豪邸の庭に埋められていた白骨死体は誰なのか?犯人が黙秘を貫く中、警察は押収した手記をもとに、被害者の特定を試みるが…。警視庁の桂島刑事から相談される、迷宮入り寸前の難事件の数々。それを解き明かすのは、頭脳も美貌も態度も規格外のミステリー作家・吉祥院慶彦。痛快無比!本格推理の傑作。
ー神の声が聞きたい。牧師の息子に生まれ、一途に神の存在を求める少年・早乙女。彼が歩む神へと到る道は、同時におのれの手を血に染める殺人者への道だった。三幕の殺人劇の結末で明かされる驚愕の真相とは?巧緻な仕掛けを駆使し、“神の沈黙”という壮大なテーマに挑んだ、21世紀の「罪と罰」。
維新の騒擾燻る帝都東京の武家屋敷で青年軍人が殺された。被害者の友人で公家の三男坊九条惟親は事件解決を依頼されるが、容疑者、動機、殺害方法、全て不明。調査が進むほどに謎は更なる謎を呼ぶ。困惑した九条は博学の変人朱芳慶尚に助言を求めるが…。卓抜な構成と精妙な描写で圧倒する傑作本格ミステリ。
思慮深かった中学二年の息子・優馬がマンションから飛び降り、自殺を遂げた。動機を見出せなかった父親の青木は、真相を追うべく、同級生たちに話を聞き始めるが…。“子供の論理”を身にまとい、決して本心を明かさない子供たち。そして、さらに同級生が一人、また一人とビルから身を投げた。「14歳」という年代特有の不可解な少年の世界と心理をあぶり出し、衝撃の真相へと読者を導く、気鋭による力作長編ミステリー。
時は維新の騒擾未だ収まらぬ明詞七年、帝都東京で不可解なる事件が発生した。雪に囲まれた武家屋敷で、留学帰りの青年軍人が刺し殺されたのだ。その友人で公家の三男坊、九条惟親は行きがかり上、事件の解決を依頼された。調査を開始する九条のまえに、謎はより深淵なる様相を明らかにする。犯行は如何にしてなされたのか?そして、秘密裏に行われた奇妙なる宗教儀礼は何を意味するのか?困惑する九条は、変わり者の友人、朱芳慶尚に助言を求めるが…。