著者 : 赤尾秀子
猫をソファに上げないこと、床を汚さないこと・・・・・・。 完璧主義の友人宅の留守番を引き受けた ぼくの悪夢のような八日間 恐ろしくもおかしいカフカ的不条理! ベティ・トラスク受賞作 神経質で完璧主義の友人の留守宅をまかされた男。フローリングを汚さないことと、ストラヴィンスキーにちなんだストラヴィとショスタコービッチにちなんだショシイという二匹の猫の世話をすることだけを約束させられて。なんということもなさそうな、気楽な留守番のはずが、悪夢のような展開を見せることに……。そこここに、置かれる友人の細かい注意書き。カフカ的怖さとおかしさが同居する奇妙で独創的な傑作小説。
第一次大戦後の英国。国民を知力でランク分けするという大胆な政策を打ち出す脳務省に務めるキティは、脳務大臣のニコラスと密かに愛を育んでいたが、脳務省の権力が増大していく中、二人の愛は迷走する…百年の時を経て蘇ったフェミニスト・ディストピア小説!
ホワイトハウスの厨房を視察するため外国からシェフたちがやってくる! 知らないレシピや文化を学びたいけれど、急に決まった晩餐会の準備もあるし、人手不足だし……忙しいエグゼクティブ・シェフのオリーを助けようと、デザート担当のシェフが視察団のガイド役を引き受けてくれることに。彼が作り出すのは甘く美しい飴細工に絶品のホットチョコレート。誰もが感嘆のため息をもらしながらデザートの味見をしていると、突然彼が倒れてしまい!?
ラドチ圏から遠く離れた小星系国家。有力政治家の娘イングレイは後継者争いでの大逆転を狙い、政敵の子を流刑地から脱走させる。だが引き渡されたのはガラルと名乗る別人だった。進退窮まった彼女は、ガラルになりすましをさせるという賭けに出るが、それは次々と予想外の事態を招き、ついには異種族をも巻きこむ大問題に……ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞など全世界13冠制覇の《叛逆航路》ユニバース、待望の新作登場!
一週間後の国賓大晩餐会は、国にとって歴史的意味をもつ重要な会談。ホワイトハウスの厨房メンバーは、世界のリーダーにおいしい料理でくつろいでもらうことを目指すものの、準備期間が短いうえに、スタッフ間での問題も発生しーーー。送料理長としても、これから結婚を控える花嫁としても、オリーは大きな試練の時を迎えることに!
大人気! アンソニー賞、バリー賞、ラヴィー賞に輝いた ミステリ界で話題のコージー・ミステリシリーズ第6弾! 父を殺したのは誰ーー? ホワイトハウスの厨房を離れたつかの間の休息。しかしオリーを待っていたのは長年封印されてきた家族の過去だった! 夏の休暇で、恋人といっしょに実家へ帰省したオリー。でも母の口から、幼い頃に亡くした父の死について意外な真相を明かされ、和やかな休日は一変。銃で殺されたうえに犯人もまだ捕まっていないなんて! 戸惑いながらも、オリーは父への愛を力に、未解決の事件に踏みこむ決意をする。一方、ホワイトハウスでも予想外の事態が。夏休み中の大統領の息子ジョシュアに料理を教えることになったまではよかったものの、オリーだけで参加するはずだったフード・エキスポにジョシュアがどうしても行きたいと言ってゆずらない。やむなくオリーたちは変装し、大勢の人でごった返す会場へと向かうがーー!?
予期せぬ事故でシャトルから放り出された、女性宇宙飛行士のカリスと料理人のマックス。恋人同士であるふたりには、酸素がそれぞれ90分ぶんしか残っていなかった。ふたりはどのように出会い恋に落ちたか、そしてなぜ現在のような状況に至ったかについて振り返る。漆黒の宇宙空間をゆっくりと確実に落下していく絶望的な状況で、必死に生存の可能性を探りながら…。“ゼロ・グラビティ”下で展開するSFラブストーリー。
飛行船が行き交い、甲冑型の蒸気機械が闊歩する港町ラピッド・シティ。ゴールドラッシュに沸くこの街で、カレンは高級娼館で働いている。そこへある晩、町の悪辣な有力者の元から少女プリヤが逃げ込んでくる。プリヤに一目ぼれしたカレンは彼女を守ろうとするが、町には娼婦を狙う連続殺人鬼も現われ、さらに隣国の侵攻の噂も。カレンは蒸気駆動の甲冑型ミシンを身にまとって立ち向かうーーヒューゴー賞作家が放つ傑作冒険SF!
異例づくし。まさしくそれが、総料理長オリーの今回の任務だった。 というのも、大統領夫人が催すパーティをホワイトハウスの外で行うことはめったにない。 そのうえ、会場選びを任されたのがオリーと式次室室長のピーターというのも職務外で、前例のないことだった。しかもふたりが犬猿の仲なのはスタッフの誰もが知るところ。 それでも、今回の国務長官の誕生パーティは、大統領との不仲説を払拭するための重要なイベント。プロとして協力しながら候補会場をまわっている最中、最有力候補だった会場の厨房で、ふたりは大鍋の中に隠されたホワイトハウスの秘書官と、補佐官の死体を発見してしまう。 これは国務長官をターゲットとした一連の犯罪なのか? ところが大統領夫人はこんな緊急事態にもかかわらず、誕生日パーティの計画を続行すると苦渋の決断を下した。 オリーとピーターは危険と隣合わせのなか、パーティの準備を進めなければならず!?
ホワイトハウスの料理を口にした高官が死亡。 そのせいで厨房スタッフ全員が犯人扱いされ、厨房は完全封鎖に追い込まれてしまった。 春の復活祭までに一万個以上のイースター・エッグを用意するなんて絶対に無理! 唯一の道は厨房の嫌疑を晴らすこと。でも料理長のオリーが捜査に首を突っ込めば、恋人であり大統領の護衛官トムが解雇される。 万事休すの彼女が取った行動は!?
ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、アーサー・C・クラーク賞、英国SF協会賞、英国幻想文学大賞、キッチーズ賞の7冠獲得 二千年にわたり宇宙戦艦のAIだったブレクは、自らの人格を四千人の人体に転写した生体兵器〈属躰〉を操り、諸惑星の侵略に携わってきた。だが最後の任務中、陰謀により艦も大切な人も失う。ただ一人の属躰となって生き延びたブレクは復讐を誓い、極寒の辺境惑星に降り立つ……『ニューロマンサー』を超えるヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞などデビュー長編7冠、本格宇宙SFのニュー・スタンダード登場!
「世界でもっとも重要な台所」と呼ばれる、ホワイトハウスの厨房で働くオリーは、小柄ながら腕と舌は確かなアシスタント・シェフ。彼女の任務は、大統領の朝食から晩餐会にいたるまでの献立を吟味し、期待以上の料理で彼らの胃袋をつかむこと。ところがある日、ホワイトハウスに不法侵入した男をフライパンで打ちのめしたせいで、彼女は国際手配の殺し屋から命を狙われることに! いっぽう厨房では、一週間で重要な国賓晩餐会のメニューを決めるという前代未聞の事態が発生。オリーは、夢だった総料理長の座を射止めるためにもこの大ピンチを乗り切れるのか!? ホワイトハウスの舞台裏で大活躍する料理人を描くシリーズ第一弾! アンソニー賞、バリー賞、ラヴィー賞受賞の話題作。
大親友の披露宴の料理を任されたシャーロットが考案したのは、ブルーベリー&チーズのアイスで、ほっぺたが落ちる出来映え。でもまさか、その新作アイスを凶器にした殺人事件がおこるなんて!しかも、アイスの入った容器で撲殺された男性はシャーロットの恋人の妹ジャッキーをつけねらっていた暴力夫だった。素性を隠してひっそりと暮らしていたジャッキーの居場所を、彼はどうやって突き止めたの?なぜ、殺されたの?やっと安住の地を見つけたジャッキーと幼い娘を大切に想う一心で、捜査に乗り出すシャーロット。しかし、母娘に迫る魔の手の正体をつかめないまま、アイスクリーム・パーラーで第二の死体が見つかって…!?
アメリカ中西部はミネソタ州スタンダード・スプリングズ。人口:4317。このスモール・タウンで最大のイベント、年に一度の“連続殺人記念祭”の季節がやってきた!毎年、町で起こる殺人事件はたったの一件。どういうわけか犯人が捕まることなく20年も続いている。大した危機感もなく、平和がしみついている人々は、恐怖を知りたい、味わいたい。ぞっとするような叫び声をあげる少女を“絶叫クィーン”の座に据え、祭りのパレードは最高潮に達する。デビイは、そんな異様な町に暮らす女子高生。今年がクィーンになるラストチャンスなのに、「恐怖が感じられない」と困り果てる日々。…ところが本番目前に、最大のライバルが戦線離脱!?コンテストの結果は?保安官は今年こそ犯人逮捕なるか?『葬儀よ、永久につづけ』の著者が再び放つ、奇想天外な田舎風アメリカン・コメディ。
一九四一年、風雲急をつげる上海。一人の少女が合衆国へ脱出した。四十年の歳月を経て彼女の元に届いた古めかしいトランク。その中には、米国権力中枢にくいこんだ史上最大のスパイ「ダンテ」の秘密が隠されていた!ロマノフ家の財宝、ゾルゲ事件の真相…錯綜する歴史の闇から浮かびあがる衝撃の真実とは。
リゾート小惑星シルヴァーサイドがついに完成した。華やかな開幕セレモニーにつめかけたあまたの名士や貴婦人たちのなかに、われらが快盗マイジストラルの姿もあった。狙いは、銀河に名高い宝石《エルトダウンの炎》。だがこの宝石を狙っているのは彼だけではない。宿命のライバル、フウ・ジョージも、この警戒堅固な小惑星に乗りこんできていたのだ。エレガントな快盗の胸のすく活躍をえがく人気沸騰シリーズ第2弾。
機略縦横、神出鬼没、絶世の美女に甘い恋をささやきながら狙った宝は断じて逃さない。それが、異星人コーサリイの支配下にある銀河貴族社会で、ひときわ人気の高い《公認盗賊》ドレイク・マイジストラルだ。だがこの快盗でさえ、今回の獲物には手こずっていたー。銀河帝国の命運を左右する究極の“秘宝”を盗みだすというのだから。全宇宙が注視する中で、虚々実々の駆引きの幕は切って落とされた…。シリーズ開幕篇。
謎の存在が作りあげた人工天体〈中院〉から、マンダラのように伸び広がる神秘の星域〈眷属〉。この空間の特殊なパワーが、ついに人類の超光速飛行を可能にした。人類は地球を捨て、果てない宇宙へと飛び出した。だが、その前途に思わぬ強敵が立ちふさがったー神出鬼没でなみの武器では倒せない怪物が、平和なコロニーや宇宙船を血の海に変えはじめたのだ!この事態を解決すべく、分子破壊銃を手に掃討作戦を開始した不死者の総括官コルランは、恐るべき真相に一歩、また一歩と迫ってゆく…壮麗な宇宙を舞台に新鋭が放つSFアクション!
突如、調査隊一行を襲った高重力世界人たちの反乱を避け、カイたちが冷凍睡眠に入ってから、どれほどの時が過ぎたのか。ここは金色の翼竜が空を舞い、大型竜が跋扈する惑星アイリータ。この謎に満ちた星で、長い眠りから覚めた調査隊メンバーを待ちうけていたのは…?人気女流作家が失われた恐竜たちへの追慕をこめて描く傑作シリーズ第2巻。
2032年、金色の後光にも似た環状体で直径40マイルにもおよぶ謎の物体が、太陽系を通過していった。それから1年後、地球は“ハロー”と名づけられたその物体が残していった“シード”によっておおわれた。シードはあらゆる都市、町、村の中心に陣どり、強力なアルファ波を放って、人々を恍惚状態のうちに虜にしたのである。かくてシードは地球文明の幕をおろすことにみごとに成功した。人類に残された最後の希望は月の植民者たちームーンメンであった。トレントン博士にひきいられたかれらは、シードから地球をとりもどすべく、ケーキウォーク作戦を発動させたが…。