著者 : 越谷オサム
【特集 「料理をつくる人」】 向日葵の少女 お蔦さんの神楽坂日記 西條奈加 ●相変わらず頼りになるお蔦さんと、さらに磨きのかかった望くんの料理の腕をご堪能ください 白い食卓 千早 茜 ●水族館で出会った女は、「お腹、すいていませんか」と私に声をかけ、弁当を差し出してきた メインディッシュを悪魔に 深緑野分 ●ニューヨークの料理人がつくる、悪魔を満足させるための至高の料理とは? 冷蔵庫で待ってる 秋永真琴 ●背伸びして買った憧れの食器に、自分のための手料理を盛りつけたくて 対岸の恋 織守きょうや ●上京後、姉のために料理をつくってきた俺。その姉の結婚披露宴の日、とある行動に出る…… 夏のキッチン 越谷オサム ●夏の午後、空腹に耐えかねたおれは、ひとりカレーを作る。俊英の爽やかな一編 【小説】 明治殺人法廷 芦辺 拓 ●十六歳の一家惨殺犯の弁護のため法廷に挑む迫丸。それは万に一つの勝ち目もない戦いだった 名探偵の有害性 桜庭一樹 ●名探偵のみならず、その助手にもあった〈有害性〉。衝撃を引きずったまま、夕暮たちは第五の事件現場へーー 特撮なんて見ない 澤村伊智 ●湯浅が提案した再撮影。そのシーンで、追加キャストの生徒が参加することになるが…… 粒と棘 少年の街 新野剛志 ●少年は浮浪児を農家に売る。それがかれらの幸せと信じてーー終戦後の東京で生きるひとびとを活写する連作 記憶の対位法 高田大介 ●神は彼を審したまい、彼の心根を知りたもうーー祖父の遺した「楽譜」の謎がジャンゴに与えた恩寵とは ディオニソス計画 宮内悠介 ●一九六八年、アフガニスタンで起きた二重密室殺人。密室を構成するのは周囲の視線と、銃痕のない宇宙服ーー クリスマス・イヴ フレッド・ヴァルガス 藤田真利子 訳 ●クリスマス……贈り物の夜、そして、暴力の夜。CWAインターナショナル・ダガー複数回受賞作家のクリスマス・ミステリ! 【コミック】 倍々の冒険 熊倉 献 ●「 祠に収めていた石を見つけてほしい」としゃべる蛇。そうすれば元の姿に戻れるというのだが……? 【特別企画】 〈日本推理作家協会賞・翻訳部門〉 応援メッセージ 【ESSAY】 私の小さな地図帖 山崎佳代子 装幀の森 柳川貴代 翻訳のはなし 谷垣暁美 乱視読者の読んだり見たり 若島 正 【COLUMN】 みすてりあーな・のーと 戸川安宣 ひみつのおやつ 中村あき 私の必需品 酉島伝法 【INTERVIEW 期待の新人】 麻宮 好 【INTERVIEW 注目の新刊】 宇佐美まこと 似鳥 鶏 町田そのこ 【訃報】 追悼 池 央耿 【BOOKREVIEW】
かつて「超高校級」ともてはやされたピッチャーだった大瀧鉄舟は野球の道をあきらめ、人生そのものが停滞したまま20代半ばを迎えてしまった。そのまま生きていくのはツラすぎるけど、現実と向き合って人生をやり直す勇気もなかなか出ない。そんな鉄舟が、ひょんなことから草野球チームを創設することに。だが、彼の元に集まったのは結構クセ強な男女8人。すったもんだの果てに迎えた初の対外試合。全員挫折経験ありのへっぽこナインが、河川敷のグラウンドで奇跡を起こす!(…かも)
恋と作文に悩む九州の小学生も。夫を亡くしたおばあちゃんも。人気急上昇中の四国生まれの落語家も。東北に帰郷する激務のサラリーマンも、ポーランド育ちの関西人で熱狂的な阪神ファンも。ふとしたときに思い出す。笑ったこと、泣いたこと。恋したこと、さよならしたこと。そこにはいつも、列車があったー。読み終えたとき、きっとあなたはこう思う。明日からまたがんばろう。
東京から特急列車でわずか一時間二十分、青い海と月色の砂浜が美しい南房総・月ヶ浦。この町で生まれ育った私、藤平夏海は十七歳の高校二年生、民宿「房総グランオテル」の看板娘だ。相棒は、すさまじい美少女なのに中身がアホすぎる従姉妹のハルカ。私たちの楽しみは、オフシーズンにしかできない客室でのお泊まり会だった。明日は休校、空室ありの絶好のチャンス!のはずだったのに、今日のお客さんたちはどこか様子がおかしくて…。海辺の民宿を舞台にとびっきりの奇跡が起きる最高にキュートな物語。
単身赴任中の四十路の大手スーパーマーケット副店長の元に押しかけてきた「魔法少女の類」と「鵺」。叩き出すわけにもいかず、渋々同居する羽目に……。栄転間近だったはずが……。 青春小説が好評な日本ファンタジーノベル大賞出身作家が描く、ファンタジーでもライトノベルでも無い、ねじくれ家族小説。
強烈な方言と小柄な体がトレードマークのドジっ娘メイド、相馬いとも高校3年生。三味線の腕前は相変わらず抜群、バイト先のメイドカフェではたるんだ後輩に鬼の指導(?)、一つ年下の鯉太郎への恋心も奥手なりに加速中。成長著しいいとの前に、「受験」という名の過酷な試練が待ち受けていた。そしてついにやってきた、旅立ちの時ーー。まぶしすぎる青春物語、笑顔と感涙の卒業編!
この路地を曲がったら、そこはもう、すこし不思議な世界の入口ーー。どこかなつかしい気配が漂う架空の町・明日町の「こんぺいとう商店街」に、人気作家たちが個性あふれるお店を開店する、ほっこりおいしいアンソロジー。ポプラ文庫の人気シリーズ第3弾が文庫オリジナルで登場です! 今回、お店を開く作家は全部で7人。人気のベテランから注目の若手まで、読みごたえのある物語が揃っています! 大島真寿美「カフェ スルス〜一年後〜」/越谷オサム「ブティックかずさ」/青谷真未「エステ・イン・アズサ/秋山浩司「明日の湯」/島本理生「ドイツ料理屋『アイスバイン』」/加藤千恵「多肉植物専門店『グリーンライフrei』」/彩瀬まる「赤城ミート」
小柄で、泣き虫で、人見知り。濃厚津軽弁話者の相馬いと。高校2年生になり、メイドカフェのバイトも変わらず奮闘中。親友早苗と始めた写真同好会に大きな男子後輩登場! 早苗との初ケンカ、男の子への微妙な感情。先輩智美の夢に向かう姿、シングルマザー幸子と娘のやりとり。大好きな人たちに囲まれていとも確実に成長中。智美主役の短編「ジャンピングニー」も収録の第2弾。
相馬いと。青森の高校に通う十六歳。人見知りを直すため、思い切ってはじめたアルバイトは、なんとメイドカフェ。津軽訛りのせいで挨拶も上手に言えず、ドジばかりのいとだったが、シングルマザーの幸子やお調子者の智美ら先輩に鍛えられ、少しずつ前進していく。なのに! メイドカフェに閉店の危機がーー。初々しさ炸裂、誰もが応援したくなる最高にキュートなヒロインの登場です。
天然女子高生と気弱なストーカーが繰り返す、週に一度の奇天烈な逢瀬の行き着く先はーー?(「金曜のバカ」)バカバカしいほど純粋なヤツらが繰り広げる妄想と葛藤! ちょっと変でかわいい短編小説集。
廃部の危機に立たされた軽音楽部の神山啓人は、仲間といっしょに文化祭のステージでの「一発ドカン」を目指して奔走するが……。爽快、痛快、ときどきニヤリ。ラストは涙の傑作青春小説!