著者 : 野田昌宏
蒼橋星系から紅天艦隊が本国へと帰還し、ようやく平和が訪れたとだれもがほっとしたその時、撤収した敵艦の数が合わないことが判明した!4万トン級の大型艦1隻と小型艦6隻からなる“L”破壊をもくろむ紅天特務部隊を阻止すべく、義勇軍は奮闘するが…蒼橋騒乱決着までの顛末と、その3年後、連邦宇宙軍を退役したムックホッファが、熊倉中佐、末富大尉、和尚らとともに、“星海企業”を立ち上げるまでを描いた完結篇。
“紅天”政府による最後通牒により、連邦宇宙軍蒼橋平和維持艦隊に撤退命令がくだった。EMP被害の救援活動中であるムックホッファ准将の部隊を残し、“星湖”基地へ帰還すべく蒼橋跳躍点へと向かうキッチナー中将率いる平和維持艦隊を、突如として、無数のビームが包みこんだ!紅天艦隊が奇襲攻撃をしかけてきたのだ。平和裏に撤退中の艦隊を、なぜ攻撃?かくて壮絶なる蒼橋跳躍点会戦の火ぶたは切って落とされた。
葡萄山にある“蒼橋”義勇軍司令部は騒然としていた。“天邪鬼”迎撃のために急造した“踏鞴山”のビーム砲が突然リークし、強烈な電磁パルスが蒼橋星系全域を襲ったのだ。これによりすべての通信は途絶、特に低軌道上にある老朽化した“紅天”系衛星に多大の被害を与えていた。義勇軍が懸命に復旧作業に取り組むなか、“紅天”の秘密工作部隊は様々な破壊活動を実行、さらにその怖るべき魔手は葡萄山司令部にも迫っていた…!?伝説の痛快宇宙冒険SF誕生秘話、待望の第2弾。
東銀河系南東部の辺境に、小さいながらもそれなりの知名度を持つ自治星系がある。人呼んで“蒼橋”。豊富な鉱物資源に目をつけた“紅天”星系資本により開発されたこの星系で、その圧政に耐えかねた住民との間で抗争が勃発!事態を重視した連邦政府は、ムックホッファ准将らが率いる2艦隊を派遣するが…ムックホッファとロケ松はなぜ連邦宇宙軍をやめ“星海企業”をつくることになったのかー“銀河乞食軍団”誕生秘話。
21世紀初頭、全世界に蔓延したウイルスにより、人類は死滅寸前にあった。地表をおおいつくした死のウイルスをさけ、密閉された地下都市で生活するわずかに生き残った人々。科学者たちは、ひとりの男に人類が生きのびるための一縷の希望を託して、鍵を握る時代ーすべてがはじまった1996年へと送りこんだ。そこで彼がつかんだ巨大な謎…“12モンキーズ”とは?知られざる兵器か?秘密の軍隊か?それとも…。
湾岸戦争の戦塵もまだおさまらぬころ、特殊部隊員を乗せた輸送機がサウジを飛び立った。彼らの任務はイラクの研究所を急襲し、恐るべき生物兵器を破壊することだった。ウェスターマン大佐率いる輸送機はイラクに進入、闇をついて砂漠の道路に着陸する。だが、特殊部隊が研究所に突入してみると、生物兵器の容器二つが持ち去られていた。しかも撤収のため飛び立った輸送機を思わぬ事態が襲う。見せ場連続の傑作冒険小説。
銀河有数の金属鉱山を持つソリテア星系は正体不明の〈雲〉に覆われ、通常の方法では進入することができない。唯一の手段は死んだばかりの人間に操縦させることであり、そのためソリテアを訪れる船は必ず死刑囚を2名乗せることになっていた。この星系への運航免許を得たキャリロン社は、読心能力を持つ青年ベネダーを惑星ソリテアに送りこむ。だが、帰路に殺される運命にある女囚カランドラはまったくの無実だったのだ。
死刑囚カランドラを伴って惑星ソリテアを脱出したベネダーは、隣接する惑星スポウルで知性を持つ植物〈入道雲〉の群を発見した。思いがけないファースト・コンタクトに全ソリテア星系は沸きかえり、ベネダーたちは読心能力を駆使してこの生物との対話に取り組むことになる。やがて〈入道雲〉はソリテア星系を包む〈雲〉にまつわる恐るべき秘密を語りはじめるのだった…。冒険SFの第一人者が新境地を拓く本格宇宙SF。
体内にコンピューターやサーボ・モーターを内蔵し、手足にレーザー・ガンを組みこんだコブラ部隊員ー。見かけはふつうの人と変わらないが、全身がまさに武器庫の超戦士である。そのコブラ部隊員ジョニー・モロウのたてた計画により、惑星クァサマの脅威は排除された。だが、三十年ちかくがすぎ、惑星クァサマの軌道上に投入された偵察衛星に不審な機能停止が発生した。そこでコブラ部隊員の派遣が決定されたのだが…。
惑星クァサマをひそかに調査するのに必要な連絡宇宙艇は、トロフト星人だけが持っている。そのトロフト星人は、派遣するコブラ部隊員にかつて活躍したジョニー・モロウの血縁を入れるように要求してきた。そこでコブラ隊員養成学校で初めての女性訓練生、ジョニーの孫娘で成績優秀なジャスミンが派遣されることになった。厳しい訓練のすえに、ついに惑星クァサマに到着したコブラ部隊員たちを待っていた恐るべき罠とは?
かつての宿敵トロフト星人が、人類の植民に最適といって五つの星系を推薦してきた。だが、そのうちのひとつ、惑星クァサマには排除すべき異星人がいるという。そこで人類は五つの星系にコブラ部隊員と通常人との混成調査団を派遣する。調査団が惑星クァサマで見いだした驚愕の事実とは…?体内にコンピュータはもちろんのこと、レーザー・ガンや各種兵器を組みこんだ超戦士コブラたちの戦いを描く傑作アクションSF。
コブラとは、体内にコンピュータとサーボ・モーターを内蔵し、手足にレーザー・ガンやアークスロワーを組みこんだ全身まさに武器庫の超戦士だ。コンピュータと連動する視覚システムでレーザー・ガンの自動照準も可能。サーボ・モーターで高いビルもひとっとび、象ほどもある野獣も一撃で倒してしまう。この驚異的な能力がなければ、人類に突如襲いかかってきたトロフト星人に対抗できないのだ…。恐るべき異星種族と戦うコブラ部隊の活躍を描く戦争アクションSF。
全人類宇宙からエリートを結集し、一人前のアストロ・パイロットに育てあげる養成学校にジェイスンという名のとてつもない新入生があらわれた。上級生のアンドレア伊藤は、ジェイスンの発散する危険な香りに心をひかれてゆくが、彼がやってきた真の目的や、彼の胸に秘められた野望には、気づくよしもなかった…。広大な宇宙に夢をかける痛快冒険SFの傑作。
超人的な戦闘能力を持つブラックカラーとなるために必要不可欠な秘薬ーバックラッシュ。この秘薬を一定のパターンで服用した者はその神経系が永久的に変化し、戦闘時における運動速度や神経の反射速度が倍加されるのだ。しかし、この恐るべき秘薬の製造法は、ライクリル星系軍の手におちることを恐れた地球民主帝国の手によってすべて破棄されてしまったと考えられてきた、いままでは…。だがその処方が地球のアイギス山岳要塞の奥深く隠されているとの情報を得たケインは、ブラックカラー軍団とともに、警戒厳重なライクリル星系軍占領下の地球へと潜入するが…。
星涯星系の高級住宅地にある一軒の邸に生まれながら寝たきりの少年がいた。折り合いの良くない継母と留守がちの父親ー少年は孤独だった。だが、この少年こそ、自分の頭の中に多次元空間をイメージできるという、何億人にひとりいるかいないかの稀有な能力の持主なのだ。看護婦として邸に入りこんだ〈銀河乞食軍団〉のユキは、孤独な少年の心を捉え縮圧されて四次元的に切り離されてしまったタンポポ村の位置割り出しを依頼したが…少女パムの「両親とタンポポ村を探して欲しい」という頼みに〈銀河乞食軍団〉は応えることができるのか?