著者 : 金源一
深い中庭のある家深い中庭のある家
休戦直後の混乱の最中 あの深い中庭のある家で 避難民も夢を追っていた 朝鮮戦争休戦の翌年、小学校を卒業したばかりの〈僕〉は、各地からの避難民で溢れる大邱で暮らすことになった。混乱した社会で生きる人々の哀歓が〈僕〉の周囲で起きるさまざまな事件とともに生き生きと描かれている。 発表から三十余年を経て、今なお読み継がれるロングセラー。 .............................................. 「CUON韓国文学の名作」はその時代の社会の姿や 人間の根源的な欲望、絶望、希望を描いた 20世紀の名作を紹介するシリーズです 主な登場人物 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 第八章 第九章 第十章 作家の言葉 訳者解説
父の時代 -息子の記憶ー父の時代 -息子の記憶ー
日本植民地時代終焉期に生を享けた金源一。 社会主義運動に奔走し、激動の時代を駆け抜けた父の像をさまざまな人々の証言をもとに綴った自伝的小説。 戦前から戦後にかけて、息子の記憶を通して描く「父の時代」の詳細な記録。 現代の韓流ブームという輝かしい文化の背景には、植民地時代、独立後の混沌とした政局、朝鮮戦争、李承晩政権による保導連盟虐殺事件、民主化運動など、激動と苦難に満ちた歴史があった。この小説は、作者が経験した時代と父についての記憶を、虚構を交えながら語ることを通して、韓国の激変の歴史を淡々とした文体で描いている。読者の方々がこの一冊と出会うことによって、韓国についてさらに深く理解していただける機会となれば幸いである。 (訳者あとがきより)
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