著者 : 鈴木おさむ
放送作家・鈴木おさむが引退と同時に贈る、覚悟の一冊。 これは「小説SMAP」である。 メンバーの脱退、トップアイドルのまさかの結婚、 東日本大震災発生10日後の生放送、誰にも言えなかった苦悩、戦い。 国民的スターとして沢山の夢や希望をもたらしてきた彼らの全てが、 たった一夜の「放送」で壊れていった。 そして日本中が悲しんだ解散ーー。 大ヒット番組「SMAP×SMAP」の放送作家として 20 年以上彼らと走ってきた著者にしか書けなかった、 奇跡の物語がここに完成した。 月刊「文藝春秋」に掲載され、 「小説SMAP」と呼ばれて大きな話題を呼んだ3篇に 新たな書き下ろしの章を大幅に加えた本作は、 2024年3月31日をもって放送作家を引退する著者が贈る、覚悟の一冊。 「明日」を望むすべての日本人に向けた作品となっている。 なお、本書の著者印税はすべて能登半島地震の義援金として寄付されます。 【鈴木おさむ氏からのメッセージ】 僕は2024年3月31日をもって、32年間やってきた放送作家を辞めます。 辞めると決めた後に、この「小説」を出そうと、書き切ろうと思いました。 誰かが記して残さないと、物語は消えていきます。だから僕が僕の目で見た真実を記して、放送作家を辞める時に刊行すると決めました。 このタイミングでしか、この小説を世に出すことは出来なかったと思います。 日本一有名な彼ら5人と、一緒に作り戦ってきた仲間たちとの物語を、自分の魂を削り、泣きながら書き上げました。 ずっとずっと読み継がれてほしい、 新たなテレビ文学が出来たと思っています。 第1章 素敵な夢をかなえておくれ 第2章 あれからぼくたちは 第3章 世界で二番目にスキだと話そう 第4章 1・2・3・4 FIVE RESPECT 第5章 WELCOME ようこそ日本へ 第6章 とってもとっても僕のBEST FRIEND 第7章 くじけずにがんばりましょう 第8章 20160118 第9章 もう明日が待っている
ドキュメンタリーディレクターの真宮勝吾は、癌で余命半年の芸人に意を決して提案する。「ここからなんとか子供を作りませんか?」だが、その芸人は無精子症だった…。それでも諦めずに、奇跡を起こそうとする物語。衝撃の男性不妊小説。
学校で執拗ないじめにあい、絶望から身を守るために歪んだ独り遊びを作り出した美幸。悲惨な学生時代を経てOLとなってからも存在を消すようにして暮らしてきたが、ある男に自分と同じ境遇を感じて無償の愛を捧げることを誓う。美幸は彼を悲しませるすべての要因を排除していくが、やがてその愛はエスカレートし、あらぬ方向へと狂い出す…。心震える意外な結末に息を呑む、人気放送作家が本気で挑んだ究極の愛の物語。
人気クイズ番組のプロデューサー神田達也。テレビ局員ながらも、40歳過ぎてようやく「クイズ!ミステリースパイ」でヒットを飛ばす。多忙なある日、自宅リビングの壁に高校生の息子・和也が磔にされ、玉虫色のスカーフを巻いた謎の男が立っていた。そして、和也を人質にゲームを挑んできた。謎の男は6枚の名刺を取り出し、5人の男女を招き入れて、持ち主に名刺を返すように指示した。が、一度でも間違えば、和也の首に取り付けた爆弾のスイッチを押す、と。このゲームの裏には何があるのかー。“独裁者”を自認するテレビプロデューサーの栄光と狂気と闇が招く、驚愕のエンディングー。