著者 : 鈴木聡
瞳(下)瞳(下)
3人の里子たちともようやく打ち解け、ダンス大会でも優勝した瞳。そんなある日、突然将太の実の母親が現れる。再婚が決まったので、将太を引き取りたいと言うのだー。家族とは?仲間とは?悩み苦しみながらもひとつずつ答えを見つけていく瞳。果たして一本木家の再生の行方は…?現代における新しい家族のあり方を問う「瞳」ノベライズ・完結編。
ウルフ・ソレント(2)ウルフ・ソレント(2)
自己の同一性の証として、またよりどころとして、己れの内なる「神語体系」の調和を希求するウルフであったが、妻ガーダの不倫を疑ういっぽう、自身も不義密通への抑えがたい欲望を募らせてゆく。果てしない彷徨を繰り返すウルフの魂に、安息の時は訪れるのであろうか?強烈な筆致で、人間心理の奥底の異様な相貌をとらえ、圧倒的な文学世界を構築したポウイスによる、二十世紀を代表する大長編。
あすか(下巻)あすか(下巻)
究極の和菓子を目指し奈良、京都と辿るあすかの人生行路は、同時に一人の青年との愛を育む道程でもあった。幾多の障害を乗り越え、愛を成就させた時、あすかは求め続けていた和菓子を手にしていた。
聖人と学者の国聖人と学者の国
1916年5月、英国からのアイルランド独立を目ざしたイースター蜂起鎮圧後、その指導者ジェイムズ・コノリーは銃殺刑に処せられた。この小説は、もしコノリーが処刑されなかったなら、という想定のもとに始まる。歴史の連続体にぼっかりあけられた隙間のなかに、著者はあり得なかった架空の対話を実現する。主要登場人物は4人。まずは20世紀を代表する哲学者のヴィトゲンシュタイン、そしてかれの西アイルランド行の道連れは、ロシアの文芸学者ミハイル・バフチーンの兄ニコライ。革命家コノリー。ジョイスの小説『ユリシリーズ』の主人公、妻に駆け落ちされたレオボルド・ブルーム…。
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