著者 : 長野きよみ
カラスの審判(下)カラスの審判(下)
誘拐された超能力少年デイヴィッドを救い出そうと、サイモン・ガーニーはアメリカへ飛んだ。少年はパスキーニと離婚した米国人の母親と八歳のころから合衆国東部に住んでいた。だが犯人側は、少年の身柄をイギリスへ移したと告げてくる。ロンドン入りしたサイモンは次第に誘拐事件に疑問を抱きはじめ、調査を開始。-事件の背後には英米の情報部がからんだ国際的な陰謀が隠されていた。追われる立場となった彼は、果して少年を救い出すことができるのか、CIAが超能力者にさせようとした計画とは…?英国に出現した話題のサスペンス巨篇。
白雪と赤バラ白雪と赤バラ
金髪に縁取られた整った顔、すらりとした身体、そして溢れる知性-そんなサラ・ウイッティカーに、ホープは一目惚れしてしまった。ただ、サラは精神病院にはいっていた…依頼人サラは、ホープに病院から出して欲しいと訴えた。母親、弁護士、精神科医の共謀で入院させられたのだという。サラの正気を信じたホープは、さっそく調査を始めた。そのころ、ホープの友人ブルーム刑事は、河から上がった女性の死体の身許を調べていた。喉に銃創があり、舌を切られた死体の顔は判別不能で、刑事達は唯一の手掛りである赤いドレスを持って聞き込みを始めたが…やがて、事件は思わぬ方向へ展開を見せ始めた!グリム童話を下敷きに練りに練ったプロット、秀れた人物造型-ますます人気上昇、巨匠マクベインが腕の冴えを見せる“殺人”民話シリーズ第五作。