著者 : 青山友里子
五人の絆五人の絆
冒頭いきなりデモの場面に遭遇する。作者が若き日に反戦運動に飛び込み、活動していた頃の出来事を過去の物語として葬り去ることはできなかった。 この小説を政治小説かと思われる読者もいるかもしれないが、この小説は心を病んだ一人の若者が異国の地で友愛によって癒され、行動を共にする無二の友の死を目撃して、復讐を遂げていく物語なのである。作者が完成までに30年の歳月を要した執念の物語。 第一章 東京 一九六二年六月 一時的な居場所 第二章 できない恩返し 第三章 一九六六年五月 秀夫 第四章 別れ 第五章 一九六九年 夏 土井の出所 第六章 一九七五年 春 墓地での出会い 第七章 元外交官からの警告 第八章 不安な始まり 第九章 多すぎる好奇心 第十章 秀夫の日記 第十一章 危険は山分け 第十二章 脅迫ビデオ 第十三章 カズの知らせ 第十四章 石田の告白 第十五章 伊藤の暴露 第十六章 警部補は味方か 第十七章 奪取計画 第十八章 奪取失敗 第十九章 訊問室 第二十章 幻想に囲まれて 第二十一章 囮 第二十二章 山での攻防 第二十三章 墓参り あとがき 解 説
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