著者 : 首藤瓜於
『脳男』にも挑んだ超個性的ヒロイン! 被害者の思いがけない接点に隠された謎! 立て続けに起きた殺人事件の被害者となった 若い女性たちは片目を抉りとられていたーー。 殺人者はなぜそんな残酷な犯行に及んだのか? 事件に動揺したレイチェルが姿を消した理由とは? 感情は厄介、数学は完璧。 若い女性がサバイバルナイフで刺され、顔を激しく傷つけられたうえに片目を抉りとられるという異様な殺人事件が立て続けに発生した。捜査本部で被害者の接点を探る青木一は何か助言を得ようと鵜飼縣とともに元精神科医のレイチェルの部屋に集まって事件の概要を説明したところ、レイチェルが異常なほどに動揺し、ワイングラスを取り落としてしまう。その時に漏らした言葉が気になってしかたがない縣は、彼女がかつて行った犯罪者の精神鑑定のカルテを調べるよう桜端道に指示して、十年数前に鑑定した凶悪犯が来日していることを突き止めるも、第三の事件の発生とともにレイチェルの失踪を知らされる……。
「見えているのに見えないもの、それを捜すのよ」 オシャレすぎる女性警視が新米刑事に突きつけた言葉の意味は? 美大に通う女子学生が背中をめった刺しにされて殺された。しかし、指紋も足跡もなく、防犯カメラの映像も残っていない。警視庁の捜査一課に異動したばかりの青木一は捜査本部に呼ばれ、地元の有力者の息子がストーカーだったという噂を耳にして、無断で本人に接触したため管理官から大目玉を食らう。一方、鵜飼縣は警視庁本部庁舎の片隅であらゆる犯罪情報を収集分析して汎用性の高い検索システムを構築している。スタッフの桜端道が投資詐欺事件の情報をつつきまわすうちにたどり着いた謎の闇サイトには殺人現場の生々しい写真が。縣は秘かに美大生殺害事件の捜査の進み行きを探り始める……。 『脳男』の作者による規格外の警察小説の誕生!
乱歩賞史上最強のダークヒーローが帰ってきた! 驚異的な知能を持ちながら「心」のない男と、警察庁の華麗なるエリート警視が頭脳対決! 警視庁で開発中の異常犯罪データベースによって遠く離れた場所で相次いだ三件の殺人事件にはすべて拷問の痕があると判明し、続いて愛宕市でも氷室財閥当主が犠牲者に。異常犯罪のエキスパートとして現地に急行した警察庁の若き女性警視・鵜飼縣は茶屋警部を従えて捜査にあたる。一方、同市の鞍掛署は秘かに謎の老人の行方を追っていたが、発見した途端に鈴木一郎=脳男が現れて妨害する。鞍掛署にはまた署をあげての交通事故隠蔽疑惑があり、真相を探ろうとした茶屋のかつての部下が殺される……。 鍵を握る「ブックキーパー」とは何者か? 残虐な連続殺人事件の真相とは? そして神出鬼没の脳男=鈴木一郎が戻ってきた理由とは? 『指し手の顔』から十四年、乱歩賞受賞最大の問題作「脳男」シリーズがさらにパワーアップして登場。総勢六十名以上の人物を見事に描き分け、テンポよく切り替わる場面に目が離せない、エンタメの王道を行く超弩級サスペンス巨編。
昭和の初め、日本の精神医学界を黎明期からリードしてきた養父院長が作り上げた愛宕市の葦沢病院。その数ある病棟のなかでもとりわけ厳重な隔離室には不思議な患者がいた。新米医師の使降醫は、博覧強記の天才・面鏡真澄とともに謎の患者の正体を探るが……。現実と非現実が錯綜する精神医学ミステリー。 【第一部】 1 理想の大病院 2 北第六病棟の「黙狂」 3 居心地の良い下宿。養父院長の悩ましい立場について 4 忙中閑なし 5 三狂人 6 一夜のうちに天女と悪鬼とを見る事 7 謎は深まるばかり 8 副院長は働き者 9 天草の水主 10 新米医者奮闘す 11 エーハブ船長がマストに打ちつけたのは金貨だったか銀貨だったか 12 めまいのする散歩 13 疑問と考察 14 もちろん、女さ! 15 混乱 16 『ベートーベン・フリーズ』 【第二部】 1 大幽霊烏賊
使降が担当する元漁師の老鼠忠介は、クジラとの壮絶な格闘の果てに仲間内で語り継がれてきた「幽霊烏賊」と遭遇した。そして入院後も付きまとうその幻影を封じ込めてくれたのは「先生」と呼ばれた患者だという。理性を超越した患者たちの奇妙な振る舞いが意味するものは? 『脳男』の著者、渾身の衝撃作。 2 精神科医として診察する 3 体温計紛失事件の顛末 4 幕間喜劇 5 王様はなぜ花嫁の首をはねたか 6 「野球は害毒である」 7 面鏡との対話 8 誘惑 9 草をむしる日々 10 時間感覚についての余談 11 論理明快 12 「黙狂」の正体がついに明かされる 13 攫われた「黙狂」 14 胡柳先生の告白 15 終焉に向かって 16 小田原看護長との対決 17 青天の霹靂 18 「現世ではくもれる鏡に映すがごときなるも、時いたらば面をあらわさん」
元関取が愛宕(おたぎ)市内で突然暴れて多くの死傷者を出し、精神科の入院歴が問題にされた。他にも事件を起こした元患者たちが揃って直前に行方不明になっており、精神科医の鷲谷真梨子は患者の話から監禁に使われた小屋を探しあてた。が、事件の鍵を握る医療ブローカーと小屋を監視していた刑事2人が殺される。(講談社文庫) 「わたしの顔を見た罰よ」 闇の中で囁く女の声がじわじわと心を破壊する 元関取が愛宕(おたぎ)市内で突然暴れて多くの死傷者を出し、精神科の入院歴が問題にされた。他にも事件を起こした元患者たちが揃って直前に行方不明になっており、精神科医の鷲谷真梨子は患者の話から監禁に使われた小屋を探しあてた。が、事件の鍵を握る医療ブローカーと小屋を監視していた刑事2人が殺される。 第一章 第二章
連続爆破事件の共犯者という疑惑が残る鈴木一郎が連続殺人犯だというスクープが地元紙に載る。かつて精神鑑定を担当した真梨子に注目が集まる中、警察捜査の裏をかくように行動する鈴木一郎。残虐行為を繰り返す美貌の殺人者とは何者なのか? 乱歩賞受賞作『脳男』から7年、更なる問題作が満を持して登場。(講談社文庫) その瞬間、彼女は永遠に声を失った。 罪と怒りと正義の行方 問題作がスケールアップ 連続爆破事件の共犯者という疑惑が残る鈴木一郎が連続殺人犯だというスクープが地元紙に載る。かつて精神鑑定を担当した真梨子に注目が集まる中、警察捜査の裏をかくように行動する鈴木一郎。残虐行為を繰り返す美貌の殺人者とは何者なのか? 乱歩賞受賞作『脳男』から7年、更なる問題作が満を持して登場。 第二章(承前) 第三章 第四章
警察組織からの落伍者たちを飼い殺しにしていると噂される動坂署。思いがけない転任に不貞腐れて署内で寝伯まりする雨森は、たまたま聴取した些細な傷害事件の被害者である女子大生の部屋を訪ねて死体を発見する。開署以来初めて捜査本部が置かれたものの、主導権を奪われた署員たちは秘かに動き出した。
22歳の昇太は、正義感たっぷりで直情型の愛宕南署交通課巡査。南署のマドンナ・大西碧とつきあうクールな先輩・見目とコンビを組んで交通事故の解決を目指す。だが、社会や組織の壁にぶち当たり、うまくいかないことばかりで…。これこそ警察小説の新境地!『脳男』で乱歩賞を獲得した著者の受賞後第一作。
連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。全選考委員が絶賛した超絶の江戸川乱歩賞受賞作。2000年週刊文春ミステリーベスト10 第1位。(講談社文庫) 選考委員が大絶賛、満場一致の乱歩賞受賞作連続爆弾魔のアジトにいた、あらゆる感情が欠落した男。男の正体の解明に挑む精神科医と共に事件の核心にたどりついた刑事が見たものとは。新ヒーロー誕生の快作