著者 : 高橋恭美子
9人死亡、12人負傷ー国内テロを請け負う殺し屋エディソンは、ファストフード店で銃乱射事件を起こし、8歳の少女を現場から連れ去る。きっかけはマヨネーズ入りのバーガー。卵アレルギーの彼に対し致命的な手違いが起きたのだ。少女はなぜか逃げようとせず、やがてエディソンの“娘”として仕事を手伝い始める。だが殺しから殺しへ渡り鳥のように暮らす2人に、運命は思わぬ代償を課しー。
私立探偵エルヴィス・コールは、ある母親から、最近妙に金回りがいい息子タイソンのことを調査してほしいという依頼を受ける。どうやら少年は仲間とともに裕福な家からの窃盗を繰り返しているらしい。警察より先に身柄を確保し、自首させたいという母親。だが、コールの先をいくように、何者かが少年の仲間を殺していた。そして少年の身にも…。『容疑者』『約束』に続く第3弾。
レマン湖のほとりに建つ館で育った血の繋がらない六人姉妹の次女アリーは、フルート奏者にして、ヨット選手。父が死んだという知らせを聞いたとき、アリーは最愛の人と共に、地中海の島に停泊中のヨット上にいた。だがアリーはその前日、父のヨットを目撃したばかりだったのだ。悲しみをこらえ、前に進もうとするアリーにさらなる悲劇が。世界的ベストセラー作家のシリーズ第二弾。
度重なる衝撃に打ちのめされたアリーは、父が遺した座標の示す、極北の地ノルウェーに向かった。父が最後に聴いていたグリーグの『ペール・ギュント』組曲、アリー宛てに遺されていたひとりの歌姫の伝記、すべてが彼女をベルゲンのグリーグ博物館へと導く。偉大な作曲家と歌姫の物語の謎が解けるとき、アリーの出生の秘密が明らかに!謎に満ちた姉妹の運命を描く傑作シリーズ。
湖のほとりの館で育てられた、血の繋がらない六人の娘。養父が突然死亡し、娘たちには遺書と出生地らしい座標が遺された。長女マイアの座標が示すのは、リオ・デ・ジャネイロにある“蘭の館”。ここが自分の生まれた場所なのか。希望と不安を胸に訪ねたマイアだったが、主らしい老婦人に手ひどく拒絶される。失意のマイアの前に現れたのは…。世界的ベストセラー作家の自信作。
“蘭の館”の老婦人に追い帰されたマイア。だが二度めに訪れたときメイドがこっそり手渡してくれたのは、館の主一族の歴史の一部だという手紙の束だった。そこに記されていたのは80年前に生きた、マイアと瓜二つの顔を持つひとりの女性の哀しくも数奇な運命の物語。作品が30を超える言語に翻訳され、世界中で1000万部を売り上げた、ベストセラー作家が放つ傑作シリーズ開幕。
ロス市警スコット・ジェイムズ巡査と相棒の雌のシェパード、マギーは、逃亡中の殺人犯を捜索していた。マギーが発見した家の中には、容疑者らしい男が倒れており、さらに大量の爆発物が。同じ頃、同じ住宅街で私立探偵のエルヴィス・コールは失踪した会社の同僚を探す女性の依頼を受けて調査をしていた。スコット&マギーとコール&パイク、固い絆で結ばれたふた組の相棒の物語。
ロス市警の刑事スコットは相棒とパトロール中、銃撃事件に遭遇する。銃弾はふたりを襲い、相棒は死亡、スコットも重傷を負った。事件から九カ月半、犯人はいまだに捕まっていない。警備中隊へ配属となったスコットはそこで新たな相棒ースコットと同様に、大切な相棒を失ったシェパード、マギーーに出会った。アメリカ探偵作家クラブの生涯功労賞を受賞した著者の大作登場。
ホテルの一室で娼婦と謎の死を遂げた下院議員オーウェン。惨殺事件を主に手がける犯罪ノンフィクション作家デニースは、彼の依頼をうけて、故郷の町の一家族に起きた惨劇を調査し直していた。人妻の身ながらオーウェンへの愛に溺れて依頼に応じたデニースだったが、冤罪の可能性があることを知り、事件そのものにのめり込んでいく。呪われた町の悲劇を暴く、愛と慟哭のミステリー。
彼女は脱ぎ捨てられた服のように横たわっていた。ライラ・ブレヒトー往年のハリウッド女優を母親にもち、みずからは高級フィットネス・クラブを経営する美貌の主。現場に到着したデッカーは、レイプ及び盗難の被害者となったライラの纏う尋常ならぬ空気に当惑しながら捜査を開始するが…。スリルに富む展開と、異常な家族を中心に織りなされる謎とで、読者を魅了する第五弾。
謎めいた美女ガブリエラが住む家が放火された事件は、小さな村を騒然とさせた。さらに中から発見されたのは有名なクリケット選手フレミングの死体だった。しかもガブリエラは事件の直前に失踪したきりで捜査は難航する。やがて彼女はフレミングが所属するチームのスポンサーと別居中の妻である事実が判明した。二人は愛人関係だったのか?州警察の要請を受け、リンリー警部はハヴァーズ部長刑事と共に現地へ赴くが…。
放火事件には不審な点が多く、リンリーはフレミングが殺害されたと確信して捜査を続ける。彼の身辺を探るリンリーは、やがて新たな事実に突きあたった。フレミングは数年前に家族と別れ、恩師の女性とともに暮らしていたのだ。行方不明の美女、別居中の妻、彼を溺愛する元教師…リンリーは事件の鍵を握る三人の女性に焦点を当て、奥深い人間関係へと分けいる。ミステリ界の新女王が円熟の筆致で贈る、華麗なる本格大作。
深夜。丘陵地帯を車で流していたデッカーは、不審な動きに目をとめた。甲高い泣き声に導かれ、彼がいきついたのは、深閑とした新興団地でひとりシーソーに乗って遊ぶ、幼子の姿。性別は女、身につけたパジャマは血まみれだったが、虐待を受けた形跡はなく、翌日行なわれた聞き込みでも、身元を知る者は現われない。これはいったい…。重厚な物語が展開する、出色の第三弾。
発見された団地でないとしたら、赤ん坊はどこに住んでいたのか。試行錯誤をへて、デッカーたちはついに一軒の家に到達したが、そこに待ち受けていたのは凄惨な四重殺人の現場だった。粘り強い捜査活動の果てに焙りだされた歪んだ心の形とは…。奥深い謎を追いながらも、愛するリナの身を気づかう刑事デッカー。エモーショナルかつ猥雑に語られる、忘れがたいシリーズ第三弾。
静まり返った森の一画で、二体の黒焦げの人骨が発見された。司法歯科医による鑑定の結果、かたや中流階級、かたや下層階級出身の少女の骨らしいことが判明する。おそらくはかけはなれた人生を送っていたはずのふたりの少女。それが、どうして同じ場所で、こうした最期を迎えることになったのか?デッカー刑事の悪戦苦闘の日々が始まる。好評『水の戒律』に続く迫真の第二弾。
夏の闇をついて一件のレイプ事件が発生した。現場は、地元民がほとんど足を踏みいれることのないユダヤ人コミュニティ。厳格な戒律に従って敬虔な毎日を送っていたはずの彼らが、なぜこのような事件を引き起こしたのか?立ちはだかる宗教の壁を前に、未成年犯罪担当のデッカーは困難な捜査を強いられるが…。マカヴィティ賞最優秀処女長編賞に輝く、スリリングなデビュー作。