著者 : 鷲見洋一
妻への恋文妻への恋文
愛称ゼーブル(縞馬、おかしな奴)の仕事は公証人。高校の数学の教師のカミーユと結婚して15年、13歳の息子と7歳の娘の父親である。彼は最愛の妻と可愛い子供たちに囲まれて愉快な人生を送ってきた。しかし妻と出会った時のあの愛の刺激を求めていたゼーブルは、愛の倦怠に耐えられなかった。そして、匿名でラヴレターを妻へ送り続けたが。フランスの気鋭が描く永遠の夫の逆転劇。
ボルジア家の黄金の血ボルジア家の黄金の血
非業の最期をとげた若き枢機卿チェーザレにとって生きる意味は何だったのか。1492年、彼の父は法王に即位し、ボルジア家の人々は、若く美しく、情熱的であり、その無邪気な残虐行為と途方もない野心は、体内を流れる熱い血への服従であった。ボルジア一族の愛欲と野望と権謀術数を背景に、イタリア王たる夢を抱く野心家チェーザレと彼の妹ルクレツィアとの背徳の「愛と死」を描く。
さようなら少年(ギャルソン)さようなら少年(ギャルソン)
もし、モリエールやモーツアルトがぼくのなかにいるとしたら、学校に殺されてしまう!16歳のある日、ぼくは寄宿舎を脱走、首尾よく戻ったパリで恋に落ちる。彼女は夫のいる女性。初めてのメイク・ラブ、彼女の腕の中で眠る日々。でももちろん彼女の夫も、パパも黙っているわけはない…。ヌーヴォー・ヌーヴォー・ロマンの少年の物語。
ワグラムの戦いワグラムの戦い
幻想と頽廃の都ウィーン。女たちの虚栄心、華麗な恋の罠、嫉妬、奸計、徘徊する密偵の渦巻くなかで、夫のいるザクセン公妃クレメンスと、若い士官オットーは出会い激しい恋におちた…。めまぐるしく展開するナポレオン戦争を背景に、その戦果に一喜一憂するハプスブルク家の神聖ローマ帝国の消長と、翻弄される一組の男女の悲劇。
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