著者 : H・G・フランシス
アトラン、ジェン・サリク、テングリ・レトス=テラクドシャンの三騎士は、スタルセンの完全なグレイ化を阻止したあと、危機にあるという謎のエネルギー存在、ヴァジェンダに転送機で向かった。ところが、転送された先はヴァジェンダでなく、あたり一面グレイの国だった。かれらはロボット部隊の奇襲を受けたのち、謎の細菌兵器に襲われる。どうやら、この国を支配するグレイの領主が三人を捕まえようとしているらしい!
クロノフォシル・アンドロメダの活性化に成功した銀河系船団と無限アルマダは、次のクロノフォシルであるマゼラン星雲をめざす。ところが、タウレクとヴィシュナたちがいくら探しても、そこにあるはずのペリー・ローダンのメンタル成分は見つからなかった。ということは、マゼラン星雲はクロノフォシルではないのか?とほうにくれたそのとき、かれらはマゼラン諸種族が信仰する“マゼランのよき精霊”の存在を知った!!
ペリー・ローダンはエレメントの十戒の道具であるアンドロイド、ウェイリンキンとともに、2402年のアンドロ・ベータ星雲へと遷移させられた。そこでは島の王たちがツーノーザー種族を全滅させる寸前だった。ウェイリンキンがかれらの悲惨な未来について予言したため、自暴自棄になったツーノーザー種族にローダンは殺されそうになるが、危機一髪で助かる。それはかれに興味を持った時間巡回者、ニゼルのおかげだった…。
クロノフォシルとは、これまでの歴史においてペリー・ローダンが各地にのこしてきたポジティヴなプシオン・シュプールだった。これを無限アルマダが活性化することで、やがてはトリイクル9が本来のポジションにもどれるのだという。ローダンがそれを知って、無限アルマダ再組織のためM-82にのこる一方、アトランひきいる“ソル”は銀河系へ帰還の途につく。ところがその途中、タウレクが“シゼル”でやってきた…!
無限アルマダの通過に向けて銀河系に航路を開く役目をはたす炎の標識灯が、フェルト星系の惑星ガタスに近づいた。ところが、ガタスでは時間エレメントの攻撃によって時間軸が狂ってしまう。エレメントの十戒が炎の標識灯を消そうとしているのだ。コスモクラートのタウレクとヴィシュナ、レジナルド・ブルが惑星防衛の準備をするなか、炎の標識灯に変化が起きる。なんと炎はかつての姿、惑星ゴルゲンゴルにもどっていた!
少年時代の夢をみてヒントを得たペリー・ローダンが第三と第四の合言葉を告げたことで、ローランドレの関門は四つすべて開いた。銀河系船団とクラン艦隊は、いまや盟友となった門番クメキルとともに、ローランドレの前庭に向けてさらに進んでいく。ところが、船団の先頭にいた“バジス”に異変が起こった。すべてのシステムが正常にもかかわらず、船の速度が突然に落ちて進めなくなったのだ。いったいなにがあったのか?
遠い昔、オルドバンの一方的強制に反発するアルマダ種族のメンバーが集まり、アルマダ反乱軍を結成した。それをひきいるのは赤いひとつ目を持つローランドレのナコール、通称“アルマダ王子”である。オルドバンが沈黙しているいま、アルマダ反乱軍の敵は銀色人すなわちアルマダ工兵だ。ナコールと反乱軍メンバーは銀色人の本拠地であるアルマダ工廠“モゴドン”に侵入し、攻撃を開始。そこへ“バジス”も近づいてきた!
猛威をふるった寄生占領地のショックも冷めやらぬテラを、ふたたび銀色の光現象が襲った。謎の異人チュトンによれば、これはグレイの回廊にあらたな穿孔が生じる前兆だという。すなわち、ヴィシュナの第三の災いが予告されたのだ。助けをもとめて“それ”のもとへ行ったエルンスト・エラートはまだもどらず、レジナルド・ブルとジュリアン・ティフラーは不安をつのらせるが、テラでは一見平穏な日々がつづいていた…!?
イホ・トロトとブルーク・トーセンが乗るハルト船は、マークスの宇宙駅であるルックアウト・ステーションを出たあと、ふたたび異質な未知の力に操られていた。どこかでエネルギー渦に落下したのち、巨大な壁の前にたどりつき、そこからさらに、トンネルに似たべつの場所へと誘導されていったのだ。ついに“デポ”に到着したのだろうか?そう考えたかれらの前に、奇妙な鳥生物の群れがあらわれ、船内へと侵入してきた!
人口のほとんどが女性で占められているオヴァロンの惑星に、フラグメント船とともに着陸した“ファラオ”の男性乗員たちは、思いもよらぬ攻撃をうけていた。結婚相手を求めるオヴァロンの惑星の女性たちが、あの手、この手で男性乗員を誘惑しつづけるのだ。いっぽう、レジナルド・ブルは、もうすぐ帰還するはずの“ソル”のために、宇宙船の燃料製造施設を作ろうと考え、オヴァロンの惑星の執政官と交渉を開始するが…。
地球への帰還をめざす“ソル”はメールストロームまでの行程の半分を踏破し、惑星ラスターズトップIIIに着陸した。ここで、環境調査と食料調達をすべく、探検隊が派遣された。そのなかの三人、ペルム・メルヴュー博士とジャック・ジャコとエイクス・バトカは、思いがけぬ事件に遭遇する。バトカは、巨大な牛に似た動物に殺され、その状況を調べようとしたジャコは、未知の力に体内の水分すべてを奪われてしまったのだ…。
自分たちの裏切りがばれてしまったと誤解した三体のケロスカー、スプリンクとツァルトレクとプラゲイは、惑星ロルフスにあるラール人基地から逃げだした。もしこの三体の脱走が露見すれば、たいへんなことになる。ホトレノル=タアクが、ケロスカーの不審な行動に気づいてしまうと、ラール人を滅亡に導くためのローダンの80年計画も実行できなくなってしまうのだ。しかも、三体はロルフスの原住種族に追跡されていた…。
ようやく故郷銀河への帰還をはたしたペリー・ローダンに、ポスビ研究者ガルトは驚くべき提案をした。ラール人と超重族による圧政から銀河系の人類を救ってくれる太陽の使者、ヴラトがいずれ到来することを信じるヴラト信仰が興隆している。ガルトは、そうした惑星のひとつデンモルク2にローダンがヴラトとして降りたてば、ラール人への反攻の第一歩となるというのだ。そこで、ローダンたちはデンモルク2をめざすが…。
地球がブラックホールにのみこまれる日が近づいた。本能的な死の恐怖におびえるアフィリカーたちは、あらゆる手段を講じて宇宙船を手に入れ、地球脱出を試みようとする。ところが、謎の薬物“ピル”を常用する人々は、目前に迫った恐怖も忘れ、おだやかな日々を過ごしていた。薬物の正体はなにか。出どころは?“ピル”の秘密を探るために、レジナルド・ブルは中国イーシェンに飛ぶ。そこで、驚くべき事実が判明した。
ケロスカーの計算者ドブラクは、ベラグスコルスを“ソル”で本格的に稼働させようとしていた。この次元エンジンを本格的に稼働させられれば、ダッカル次元を自由に航行できるようになり、ローダンたちを追跡するツグマーコン艦隊を振り切って逃げられるにちがいない。だが、ベラグスコルスの実験中、異常事態が起きた。“ソル”とともに航行している、拿捕したツグマーコン艦“モルゲン”が、突然溶解しはじめたのだ。
ラール人はアトランとの現状維持政策を破棄し、人類のかくれ場NEIを潰滅させようとしていた。かくれ場をつきとめるため、補給惑星エンジョックに潜入したNEI工作員を捜索すると同時に、ローダンのドッペルゲンガーを使った陰謀を企んだのだ。一方、ラス・ツバイは、ローダン帰還の情報を得て、その真偽を確かめようとしていた。だが、ツバイは、細胞活性装置があるにもかかわらず、重い体調不良におちいっていた。