著者 : T.E.クルーズ
空軍を退いたスティーブン・ゴールドは、父ハーマンが創設した〈ゴールド航空アンド運輸〉の経営に携わる。しかし、彼を待ち受けていたのは、謎の資本家による合法的乗っ取り計画だった。一方、空軍の特使として海軍の「トップ・ガン」に入隊したハーマンの孫ロビーは、特殊訓練の中で大きな挫折を味わっていた。ファミリーの誇り“金色の翼”は今再び大空をめざす。感動の完結編。
〈ゴールド航空アンド運輸〉の総帥ハーマン・ゴールドは、新型ジェット旅客機GC・909の開発に社運を賭ける。一方、朝鮮戦争で英雄となった息子のスティーブンはF・105を駆ってベトナムの戦場へと飛び立つ。そして今や、孫のロビーも空軍の戦闘機乗りとしての道を歩き始めた。…ベトナム戦争、中東戦争など激動の時代を背景に、3代にわたる空の男たちの波瀾の生き方を描く。
ハーマン・ゴールドは〈ゴールド航空アンド運輸〉の経営者として航空機製造に精魂を傾け、優秀な戦闘機乗りになった息子のスティーブンは各地を転戦し、次々と戦功をたてる。熾烈な新機種開発競争、受注をめぐる虚々実々の駆け引き、落とすか落とされるかの息詰まる空中戦、パイロットたちの熱い友情…。第二次大戦から朝鮮戦争までの時代を背景に、大空に憑かれた男たちの活躍を描く。
ドイツ空軍のヘルマン・ゴルトシュタイン軍曹は、腕ききのパイロットだった。彼は16機を撃墜した者に与えられる〈ブルー・マックス勲章〉をめざし、愛機フォッカーを駆って次々に敵機を葬っていった。しかし、16機を撃墜した彼に勲章は与えられなかった。ヘルマンがユダヤ人だからというのがその理由だった…。間もなく第1次大戦は終り、彼はドイツをあとに、アメリカに旅立つ。
アメリカに渡ったヘルマン・ゴルトシュタインは、ハーマン・ゴールドと名を変え、曲技飛行隊に入って活躍した。だが、野望を抱く彼は、メキシコからの酒の密輸で元手を稼ぎ、航空郵便事業を始める。ハーマンは順調に事業を伸ばし、ついには航空機の製造に乗り出していく…。航空機産業がまだ離陸したばかりのアメリカを舞台に、ひとりの男の大空に賭ける夢と情熱を描き大河小説。