ジャンル : ミステリー・サスペンス
代々続く名家出身のネクロマンサーのワードは、死せる美女を前に震えていた。なんとしても彼女を目ざめさせなければならない。術は成功した。だが目ざめた美女は「自分は殺された」と言い張り、ワードに助けを求めてきたのだ。かくして落ちこぼれネクロマンサーと、もと殺し屋の死せる美女は、裏社会を相手に戦いを挑むことに。魔法と闇社会が支配する異世界ファンタジー開幕。
七つの銀河系に悪名高い盗賊を、先々で待つ奇妙な依頼。大企業経営者には愛娘に贈ったアンドロイドの恋人の奪還を、全員が仮面を着用する都市の女子大生には市長の仮面の強奪を。驚愕の結末に至る『銀河盗賊ビリイ・アレグロ』。五人の国王に復讐を誓う元王女・真晝と名うての刺客・鹿毛里の旅路。行く手を阻むのは特殊能力を持つ刺客たち。傑作活劇『暗殺心』。この二作を合冊化。
大学時代のルームメイト、パミーが家に転がり込んで二週間。家を占領するだけでなく、店で客に迷惑をかけるにいたって、ついにトリシアの堪認袋の緒が切れた。なのに追い出したその日のうちに、トリシアの姉がうっかり彼女を雇ってしまったのだ。そのパミーが姉の店の裏で殺された。古書と専門書の町、読書家の聖地ストーナムで起こる事件を描くライトミステリ。アガザ賞候補作。
わたしはジェニファー。わたしは六十四歳。わたしは認知症。ノートにその日にあった出来事を書いている。ある日、貼ってある新聞の切り抜きを見つけた。「アマンダ・オトゥール(75)が不審死。右手の指が四本切断されていた」。アマンダは親友だった。彼女を殺した覚えはない。でも警察が会いにきたし、ノートからは事件当日のページが切り取られているー。親友の殺害容疑をかけられた、認知症を患う女性。彼女の独白とノートに書かれた文章、介護人や娘たちが記した伝言の断片で綴られた衝撃作!
わたしはジェニファー。わたしは64歳。わたしは認知症。ノートにその日にあった出来事を書いている。ある日、貼ってある新聞の切り抜きを見つけた。「アマンダ・オトゥール(75)が不審死。右手の指が4本切断されていた」。アマンダは親友だった。彼女を殺した覚えはない。でも警察が会いにきたし、ノートからは事件当日のページが切り取られているー。親友の殺害容疑をかけられた、認知症を患う女性。彼女の独白とノートに書かれた文章、介護人や娘たちが記した伝言の断片で綴られた衝撃作!
心臓をえぐり取られた少年の死体。センセーショナルな事件に、国家刑事警察の殺人捜査特別班へ救援要請が出された。四人の腕利き刑事+かつてのトッププロファイラー、セバスチャン。だがこの男、自信過剰で協調性ゼロ、アドレナリンとセックス中毒、捜査中でも関係者を口説いてしまう、はた迷惑な奴だった。スウェーデンを代表する脚本家がタッグを組んだ、注目の北欧ミステリ。
殺された少年は以前に通っていた学校でいじめられ、転校していた。母親、友人、担任と証言を得るうちに変化していく少年の印象。一方、トラブルメーカーのセバスチャンが加わったことで、殺人捜査特別班には波紋が広がっていた。被害者も証人も捜査陣もみな秘密をかかえるなか、セバスチャン自身もある事情を隠して捜査に加わっていた。登場人物の強烈な個性が光るシリーズ開幕。
華氏451度ーこの温度で書物の紙は引火し、そして燃える。451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。モンターグも自らの仕事に誇りを持つ、そうした昇火士のひとりだった。だがある晩、風変わりな少女とであってから、彼の人生は劇的に変わってゆく…。本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、SF界きっての抒情詩人が現代文明を鋭く風刺した不朽の名作、新訳で登場!
“ゴーメンガースト”はもともと三部作として構想されたものではなかった。著者は第四部を構想しアイディアを遺していた。夫亡きあと、夫人が書き上げた。故郷を離れたタイタスは彷徨を重ねる。奇矯な人々に出会い、様々な出来事に遭遇するも、安住の地を見いだせず、終わりなき探索を続けるタイタス。ディケンズに譬えられる、幻想文学の最高峰シリーズ幻の最終刊刊行。
“強き者の島”の王ブランには三人の弟と一人の妹がいた。“旧き民”の習わしで王位は彼の息子ではなく、妹ブランウェンの息子が継ぐはずだった。だがアイルランドの上王が妹に求婚したとき、ブランの心は揺れた。妹が嫁げば自分の息子が王位を継げるではないか。こうしてブランウェンは異国に嫁ぎ、悲劇の種は蒔かれた。世界幻想文学大賞生涯功労賞の大家が描く、壮絶な悲劇。
ジャンニはイタリアのヴァイオリン職人。ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。前の週にイギリスへ、“メシアの姉妹”という一千万ドル以上の価値があるとされる、幻のストラディヴァリを探しにいっていたらしい。ジャンニは友人の刑事に協力して事件を探り始めるが、新たな殺人が…。名職人が、豊かな人脈と知識、鋭い洞察力を武器に、楽器にまつわる謎に挑む!
夫と娘と共にレードシャール島を訪れたマリア。かつて要塞だった島は、今は船舶塗料メーカーのメリヴァーラ社が購入し、一般に開放していた。実はその島では去年、マリアの昔の恋人が事故死していた。そして今、同じ場所でメリヴァーラ家の当主が死体で発見された。警部に昇進したマリアが因縁の島で起きた事件の捜査に奔走。フィンランド人気ナンバーワン作家のシリーズ第三弾。
極北に棲む風の邪神イタカの調査に乗り出した精神感応能力者のシルバーハットは、そのさなか当のイタカに遭遇し、調査隊の仲間ともども惑星ボレアへと連れ去られてしまう。彼の地では、イタカを崇める風神教団と、邪神の血を引く“風の巫女”アルマンドラ率いる台地民軍が闘争を繰り広げていた…。タイタス・クロウに次ぐ新たなる邪神狩人の登場。シリーズ新展開の第四弾!
日本SF界の礎にして最先端であり続けた専門誌“SFマガジン”の創刊700号を記念したアンソロジー“国内篇”。1959年の創刊当時から現在までの掲載作品から、平井和正、筒井康隆、鈴木いづみの傑作短篇、貴志祐介、神林長平、野尻抱介、秋山瑞人、桜坂洋、円城塔の書籍未収録短篇の小説計9篇ほか、手塚治虫、松本零士、吾妻ひでおのコミック3篇、伊藤典夫のエッセイ1篇を収録。編者・大森望による「編集後記」も併録。
愛妻アイリスが母親に付き添ってジャマイカへ発った日、ピーター・ダルースはナニー・オードウェイと知り合った。パーティーで所在なげにしていた二十歳の娘は作家修業中だという。ピーターは父親めいた親切心を発揮して執筆の便宜を図ってやる。やがて待ちに待ったアイリスの帰国、喜び勇んで迎えに行くピーターは、とてつもない災難に見舞われることを知る由もないのだった…。
敵国との戦いで、エリサの夫であるホヤ・ド・アレナ国王は亡くなった。嫁いで間もないのに、女王として大国の運命を握ることになったエリサ。暗殺の陰謀に立ち向かい、有力貴族たちとわたり合い、一瞬たりとも気が抜けない毎日。そんなエリサを支えてくれるのは、近衛師団の司令官ヘクトールの存在だった。神に選ばれた者、十七歳の女王エリサの波乱の運命を描く好評シリーズ。
失業中の青年クレイが、ふとしたきっかけから働くことになった“ミスター・ペナンブラの二十四時間書店”は変わった店だった。まったく繁盛していないのに店名どおり24時間営業で、梯子付きの高い高い棚には、存在しないはずの本(Google検索にもひっかからない!)がぎっしり詰まっているのだ。どうやら暗号で書かれているらしいそれらの本の解読に、クレイは友人たちの力を借りて挑むが、それは500年越しの謎を解き明かす旅の始まりだったーすべての本好き、読書好きに贈る冒険と友情、その他もろもろ盛りだくさんの物語。全米図書館協会アレックス賞受賞作。
相変わらず学校内に住んでいる裏染天馬のもとに持ち込まれる様々な謎。学食の食品をめぐる不可思議な出来事、吹奏楽部内でのトラブル、お祭りの屋台のお釣りにまつわる謎ほかに、裏染の妹の華麗な謎解きを加えた、全五編+「おまけ」つきの痛快推理連作集。『体育館の殺人』『水族館の殺人』につづくシリーズ第三弾。なな、なんと“平成のエラリー・クイーン”が、日常の謎に挑戦。
復活祭まであと少し。教会に眠る聖人のお墓が、考古学研究のため開かれようとしているところ。その発掘現場に居合わせたフレーヴィアは、地下霊廟で失踪したオルガン奏者のおかしな死体を発見してしまう。元気に調べはじめたけれど、とうとう我が家が売り出されることになってしまって…。世界中で大人気の少女探偵フレーヴィア・シリーズ、驚きの展開が待ち受ける第五弾!